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競争的環境下での新しい大学経営
生き活き環境マネジメントシステム- 8
大学と産業界がパートナーシップを形成し、産学連携による高度専門人材の育成を行うことにより、大学の人材養成機能の充実・強化を図る「派遣型高度人材育成協同プラン」を平成17年に文部科学省が設置した。現実的課題の中から主体的に問題設定を行い、それに取り組む能力のある「高度専門人材」の育成が急務であるとの、大学及び産業界相互の認識の高まりもこの背景にある。
大学院における新たなコンセプトの産学連携高度人材育成を目標とし、専門性を有する学生を対象とし、産業界における実践的な環境下で、各研究分野や企業活動において中核的な役割を果たす人材を育成するためのプログラムである。
これまでのインターンシップと峻別し、研究分野や企業活動等において中核的役割を果たす「高度専門人材」の育成を目的とするため、産学双方の責任体制についての協議、正規の教育課程としての位置づけ、実施期間は3ヶ月以上、育成する人材像及び期待する効果の明確化、産学が連携して教育プログラムを作成、
企業等と連携した事前・事後教育の実施が主な指標である。
今年度の国公私立合わせて55件の申請の中から選定されたプラン、環境マネジメントに精通した人材養成をテーマとした、京都大学大学院地球環境学舎インターンシップを紹介する。
大学院地球環境学舎は、地球環境を持続可能な形態で改善・維持・管理する能力を有し、地球レ
ベルから地域レベルにわたる具体的問題を解決しうる高度な実務者、新しい「地球環境学」を開拓しうる高度な研究者、国際的対応能力を持った人材の養成を重視している。求める人材は、地球環境問題の調査・分析、解決のための施策立案・技術開発に積極的に関わる意欲を持つ人、地球レベルあるいは地域レベルの環境問題に対するマネジメント活動を志す人、地球環境問題に関連した実務経験をもつ社会人、地球環境問題に強い関心のある留学生である。
環境マネジメント専攻では、インターンシップを必修科目「インターン研修」としてカリキュラムに組み入れ、実施することにより、多方面の機関において、地球環境学に関連する実践的・技術的感覚の修得等,充分な教育効果を得ている。
インターン研修での地球環境問題の課題抽出・解決方法の習得経験によるマネジメント能力と大学における授業・知識に加え、研修先企業等の研修指導責任者を特任教員とすることによる教育効果を組み合わせ、産学連携による研究の推進を図り、高度な知識と問題解決能力の両面を有する人材を育成する体制を構築している。
プランの5年の援助により、企業・大学・公立研究機関への学生派遣旅費の補助、指導教員の企業への巡回指導の促進、企業のインターンシップ担当者の大学への訪問、企業と大学の共同研究の促進、インターンシップ事務処理の迅速化が可能となった。学生への経費調査集計結果と予算額を考慮し、インターンシップ委員会で審査、「インターン先への旅費の補助」プラス「経費の補助」として、学生には概算で10-15万円程度が支払らわれることとなる。
京都大学の基本理念は、創立以来築いてきた自由の学風を継承し、発展させつつ、多元的な課題の解決に挑戦し、地球社会の調和ある共存に貢献するため、自由と調和を基礎にすると定めている。
また、環境憲章の基本理念は、伝統によって培われた自然への倫理観と高度な学術性や国際的視野を活かし、環境保全のための教育と研究を積極的に推進し、社会の調和ある共存に貢献する。人類にとって地球環境保全が最重要課題の一つであると認識し、大学活動のすべてにおいて環境に配慮し、大学の社会的責務として環境負荷の低減と環境汚染の防止に努めるとしている。ISO14001を桂キャンパスの区分毎に認証取得を目指し、将来はすべてのキャンパスにおいての認証取得を想定している。当面は省エネルギーやゴミ減量などの環境配慮行動を評価する環境評価プログラムを導入し、環境憲章のフォローアップをする。
大学のミッション・学生のパッション・施設整備のアクションと一本の筋が見事に引かれている。社会との整合性を保ちながら、京都大学の文化を培っている成果であろう。
引用文献:『京都大学ホームページ』、http://www.ges.kyoto-u.ac.jp/shokai/admissionPolicy.html、2006年2月6日
『文部科学省ホームページ』、http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/17/08/05080502/003.htm、2006年2月6日
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