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大学を考える



大学再生の可能性をさぐる  
  大学コンソーシアム − 35 − [FMICS BIG EGG 1998年11月号より]
by  鈴木健夫
第六章 多摩地域での大学コンソーシアムの提案 (九)

G.大学、企業、地方自治体、住民グループによるコンソーシアム

1:多摩地域の新生活システム研究所
 これまでの行政側の基本的政策を地元に押しつけていくだけでは、地元の合意形成が図れず座礁してしまうプロジェクトが多かった。そのため今後は、地域住民にとって何が生活の質を高めていけるのかをきめこまかく調整し、住民の権利と義務、主張と責任、要求と負担等バランスのとれた社会の確立を目指し、可能な限り自治体と住民が合意形成を図った上で、基本計画、政策に持ち上げていくことが望ましい。
 そのためには社会科学系を中心に倫理、哲学、歴史分野を含めた大学の頭脳と、情報サービス、教育、流通等、企業とも協力し、合意形成プログラムを作成、実行できる能力を磨くための研究機関を設立する必要がある。
 この機関では主に自治体、住民グループが中心となり、大学、企業は両者のサポート、調整役を担う。

 新生活システムのテーマ
ア: 高齢化社会対応の分野
 ・介護システム
 ・生きがい、生涯学習発掘システム
 ・健康維持クラブ等

イ:女性の職業専従者へのサポート
 ・育児システム
 ・家事補助、支援システム
 ・里親システム
 ・男性の家事、育児教室等

ウ:ごみ問題対応
 ・ごみの減量システム
 ・再利用システム等

エ:地球温暖化防止対策問題
 ・97年12月地球温暖化防止京都会議をうけて企業や市民のレベルで
  出来る地域アクションプログラムの作成。

オ:地域での自然環境促進プログラム
 ・緑のネットワークの増進と維持
 ・都市の中の小さな公園づくりと維持、保全システム
 ・私有地の公園化(プライベートパーク)システム等

カ:ペット(特に犬)の社会マナー教育
 ・飼い主のマナー教育
 ・ペットの路上や公園でのルールづくり
 ・ルール教育を行う訓練センター等

キ:カウンセリングの普及と支援
 ・気軽にカウンセリング(育児、介護、生活全般の諸問題)が受けられるシステム
 ・カウンセラーの育成と職域の確保等

ク:公共事業及び計画の促進
 ・都市計画決定等、地域の将来計画に対する合意形成システム

 これまでの専門委員会や審議会の川上側を進行する役割を担う。特に大学は、円卓会議等による合意形成の調整の役割を果たす。
 21世紀の日本の地方行政はこれまでのように中央行政からのおしつけでなく、地元市民の意志と意欲の表明でありたい。それは地域を支える大学、企業、市民が自らの意志と意欲、更に責任と負担において決断した合意のもとに、地方自治体がこれを汲み上げて施策を行うというシステムが望まれる。


2:ACAジャパン事業
 これまでに2回、部分的説明を行ったので、かなりご理解いただいたと思うが、アメリカン・キャンピング・アソシエーションとは

全米の各州に2000を越えるキャンプ(それぞれに独立した民営のキャンプの会)
キャンプのテーマは非常に多岐にわたっており、その選択は人間形成にとって有意義。
学校教育では味わえない家庭及び社会教育が立派にプログラム化されており、連続して参加していくうちに一生涯の「生きがい」へとつながっていく。場合によっては自分の職業選択にも係わってくる。このACAに対し、
  ア; 日本人が参加できるか、またその条件は?
  イ; システムやプログラムを輸入して日本で全国キャンプ協会−参加キャンプ1000以上とはなれないか。またどうしたらなれるか。
  ウ; 日本の教育改革の中でその一端をACAが担ってもらえないだろうか。(ACAからの講演者派遣やPR映画、ビデオの貸付及びキャンプマネジャーやスタッフの育成などソフトウエア全体の技術移転)

 こうしたACAと日本との関わりの可能性について調査中である。もしも可能であるとしたら、大学コンソーシアムにおいてACAジャパンを引き受けられないか。つまりACAに対しACAジャパンとして満足な組織に仕上げていくための全ての仕事を大学コンソーシアムがやれないか。日本にはYMCAキャンプがあるが、きめ細かなプログラムフォローがなされていないため、人気が上がらない。ACAのシステム、プログラム内容を徹底して研究し、100%同レベルのキャンプが日本でも行えることを目指す。

 ACAへの参加は別の目的で有効。つまりアメリカでの生活体験の意義を問うことになる。ホームスティが最も理想的な生活体験だが、種々の事情により問題が多くなってきている。つまり、それにかわるアメリカでの生活体験プログラムとしての意義も大きい。


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