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大学を考える



大学再生の可能性をさぐる  
  大学コンソーシアム − 15 − [FMICS BIG EGG 1997年3月号より]
by  鈴木健夫
第三章 これからの社会や企業が求める大学の姿

具体的な提案

 これまで新しい大学像について背景や現状等に触れてきたが、より具体的な内容について展開してみることにする。

1.企業や社会が求める新しい大学システム

(1)多様な就学ニ−ズに対応出来る入学、履修制度
転入・編入学し易いシステム
既得資格の単位互換制への評価と更に企業や団体で経験した知見の評価を大学が単位として認定し履修制度に取り入れる。
フルタイム履修に対しパ−トタイム履修をはっきり位置づけ学位をめざせるようにする。
独自の指導やカリキユラムによる学外履修の組合せで学位を与える全く新しい大学システム
職業的専門教育の充実。その為の企業や官庁からの教員の補充。
講義と単位の構造を明らかにし、予習復習なしでは簡単に単位が取れない制度にし、大学のレベルを社会に通用する内容にする。
大学で互いに教育の水準のチェックを行うシステムを作る。レベルに達しない場合は公表して評価グル−プから外す。

(2)単位の切り売りバラ売りも可能な自由市場制度
各大学の単位、全ての講座等を大学別に紹介しそれらに参加できるように仲介、斡旋するシステム(このシステムにより大学は、より人気 魅力のある講義や教授陣の充実に力を入れざるをえなくなり大学間に刺激を与え、競争し合い 互いに高めていくことができる。)
講座の内容を充実させ、そのコストを明確にする。つまり、どの単位はいくらなのかをはっきりさせる。間接経費を全て直接経費即ち単位の価格として明白にする。これにより社会人などパ−ト履修生にとって講座と単位の価値がはっきりして受講者が増すことになろう。

(3)社会及び企業に開かれたシステム
・24時間、365 日開放の図書館
・スポーツ施設やホールの開放(有料も可)
・生涯学習の場としての開放
・自治体や企業との共同研究の公開
・多様な就学ファンド(ローン)の制度化

(4)国際的ネットワーク化されたオープンシステム
図書館、講座、研究テーマ、成果の公表
海外日本校の認定
 日本は海外の大学更に小・中・高など外国の教育の受入れについて全く独善的、排他的な「閉め出し」をこれまで行ってきたが、これからは世界の国々が認め行ってきた教育を受け入れる決断をする時が来たことを認知せねばならない。教育における国際化とはこの部分も忘れてはならないだろう

(5)大学間の調整機関の設立
 多様化する就学ニ−ズに応える種々のメニユ−が今後各大学で行われ激しい競争を迎えることになるであろう。そこで懸念されるのが全体の質の低下と単位の互換制などに見られる大学間レベル調整の問題である。日本もアメリカ等のシステムを参考にして大学間で互いにそのレベルを相互にチェックし合う調整制度を作る必要があろう。
単位即ち講座はどの様に組み立てられ実行されているか。
講義と予習、復習の関係がどの様に評価されているか。
学位の授与評定の公平性は守られているか。
学外経験による単位認定はどの様に公正に行われるべきか。
転入、編入制度をうまく機能させる方策と実施
大学間の相互チェックを3-5年毎に行い、その結果を公表する。この資料により各大学が公平に評価される。
自他によるチェックを基に委員会方式で取り組む。
形骸的に行うのではなく本格的大学再生システムとして位置づけて確実に進めていく。日本の大学改革の目玉となるだろう。

2.企業が求める人間像

(1) 多様な価値観や意見を認めあい、自己の意志、意見を自分の言葉で述べることが出来て、互いに融合、共存出来る人。
(2) 自己の意志、意見に基づいて行動を起こすことの出来る勇気を持てる人。
(3) 自己の意志、意見をつくりあげ、発展させるために情報入手に努力し、分析力、判断力を磨いて文章をまとめ、述べられる能力を有する人。
(4) 社会の中で自分がどんな役割を担っていくのか自覚し、生活の一部でボランティア活動が出来る人。
(5)

友人の範囲を外国人にも積極的に求める人。(自分を理解してもらい、相手も理解する。)

(6) 障害を乗り越えるチャレンジ精神を有する人。
(7) 興味を持って打ち込めるものを持っている人。
(8) 弱者に対して優しくしてあげられる人。
(9) 友人との関係を大切にする人。
(10) 外国語でコミュニケーションがとれる人。

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