Workshop Report
教師のための「真の学力」のベース作りを考えるワークショップ


17:00〜 セッション(1) ファミリーロールプレイ

亀口:それぞれ簡単な感想を共有できたと思います。チームになってもらったのは、すこし世代の差がある。展示をみていても、自分の小さいころのモデルがあったとか、反応の仕方が違ったりしたと思います。

1チームそれぞれ5人になってもらいました。大人・子供、教師・生徒、仕事をしているという役回りや意識から少し離れてください。チームで模擬家族になりましょう。標準的な家族でもいいですし、みなさん自分は何の役になるのか考えてください。男女の性を入れ替えても結構です。熟年男性の心理がよくわからないならば父親役をやってみてもいいでしょう。性や年齢を変えて、現状の自分ではない家族の役をやってください。

はじめに父親・母親・子供・祖父・祖母という家族の形でも良いですし、両親と子供3人の家族でもかまいません。話し合って決めてください。職業や子供の場合は学年まで想定して決めていきましょう。大雑把な性格なのか、のんびりしているとかせっかちだとか性格も考えてください。子供は呼べるように名前を決めてください。大事なのは、自分自身が体験したことと切り分けて、決めることです。


それぞれ、チームごとに役割を決めていきます。

「私はおじいちゃんがいいな」「あえておばあちゃんっていうのはどうでしょう? 性を逆転してみませんか?」

「僕は子供にします。中学校一年生の女の子。思春期で反抗期。名前はミキちゃん。これでいきましょう。」

「兄弟はどうしましょう、お父さん」「ん〜、高校生くらいのお兄ちゃんがいる感じですかね。」

既に、ロールプレイ時の名前で呼んでいるチームもありました。それぞれのチームの家族は次のように決まりました。
 
いよいよファミリーロールプレイに挑戦します。実施説明がありました。 初めて体験する方が多いので、参加者のみなさんは真剣に聞いています。
(チームA)配役を決めています。このチームは膝がつく位、小さな円で話し合いをしていました。 亀口教授が、各チームを回りながら、必要があればアドバイスをしていきます。
(チームB)配役は順調に決まっているようです。 (チームC)配役は順調に決まっているようです。

チームA  

祖母: 父との絆が強い。普段は家にいる。嫁である母と仲が悪い。
父: 某メーカーの営業部部長。仕事人間。家庭のことは妻に任せきり。
母: パート主婦。気が強い。姑である祖母とは仲が悪い。
長男: 高校3年生。受験を控えている。マイペース。
長女: 中学2年生。反抗期。父が嫌い。

チームB  
祖父: 現役の個人住宅専門の建築家。リベラル。
祖母: 普段は家にいて家事全般をやっている。
母: 図書館司書。教育熱心。気の強い母。
長女: 中学1年生。音楽が好き。
長男: 小学5年生。

チームC  
祖母: 習い事が好きで現在フラメンコを習っている。
父: 公務員。まじめ。サザエさんでいう「マスオさん」
母: 小学校の先生。
長男: 高校2年生。ちょっとぐれがち。
長女: 中学2年生。反抗期。父が嫌い。

亀口:みなさん、役は決りましたか?役が決まったら、喋り方やしぐさを想像してみてください。女性だと乱暴な言い方は普段しないと思いますが、男性の役になったときは、「おい、おまえ」とか言うわけですから、ちょっと練習してみてください。発声が大事です。

合図したら、その役になってください。黙ってるにしても喋るにしても、その人間になってください。場面の設定は夕食後。居間ということで、座る位置を移動してください。どこにテレビがあるのか、キッチンはどこなのか? そこも考えて、家族の席を考えてください。

「おばあちゃんとお母さんは隣同士かな?」
「バトルしているんですよね。仲悪いので、隣ではない気もします。」
「息子はどこだ?」
「おかってはどこにします?お母さんっておかってに近いとこに座りません?我が家はそうなんですけど」

話し合いながら席が決まり、10分間のロールプレイが始まりました。 チームAを見てみましょう。家族の誰が口火を切るか、様子をうかがっているようです。


父:
お茶
祖母:
おばあちゃんにもお茶
母:
お兄ちゃんもたまには手伝ってよ

そして、沈黙。会話になっていなく、独り言のような感じです。

祖母:
(母に対して)いつも食事が同じだねえ。

沈黙

長女:
お母さん、見せたいものがあんの。宿題。家庭科の。おかあさんならわかるでしょう。主婦何年もやってるんだから。30年前に食べたものって何
母:
お父さん?(父に話しを振る)
長女:
お父さんはいいの
祖母:
なになに?
長女:
おばあちゃんもいいの。お母さん、どんなものをたべたの? 
ねえ、教えてよ。これ明日までに出さなきゃいけないの
母:
自分で考えなさい
長女:
30年前生きてないもん

こういった感じで会話が繋がり始めました。
チームAの場合、最初は祖母・母・娘の間で、宿題についての話しだったのですが、そのうち、父VS母の夫婦喧嘩に発展していきます。


父:
ミキのこともこいつのことも、おまえの仕事だろ。
母:
なんで、いつも私ばっかりなの。
父:
俺は外で働いておまえ達を食わせてるんだ。そのくらいしょうがないんだろう。

10分ほど経過し、終了の合図がありました。感想をチームで話し合った後、それぞれの家族についてとロールプレイをやってみた感想の発表がありました。

チームA:
●ロールに入り込めたほうだと思う。
●ロールプレイの中身について、夫婦のバトルがあり、祖母が油を注ぐ。長女はそれを何とかしようとするが、長男はどうでもいいやと席を立ってしまった。

チームB:
●いまいちロールに入り込めないでいる。
●母が両親に遠慮している。
●兄弟仲が悪く、子供としては家にいたくない。
●まとまっていない感じの家族である。

チームC:
●女性陣(祖母・母・長女)が強い家。
●父親は弱い立場。
●ロールプレイの中身について、娘と母が宿題について議論。祖母と母が喧嘩。そのうち長女も参戦してきた。

亀口:はい、みなさん、お疲れ様でした。それでは、 今自分のやった役の夢はなんでしょうか? おばあちゃんの夢ってなんでしょう。それぞれ考えて代弁してあげてください。


それぞれ、考えて1日目が終了しました。
 
(チームA)ロールプレイの様子
配役は左から時計回りに
祖母・母・長女・長男・父
   
(チームB)ロールプレイの様子
配役は左から時計回りに
長女・長男・祖母・母・祖父
   
(チームC)ロールプレイの様子
配役は左から時計回りに
長女・長男・母・祖母・父
   
(チームA)父は機嫌を損ねています。父VS母のバトルが始まりました。 (チームB)一旦ロールプレイを中断して、方向修正をしました。
(チームC)順調に進んでいるようです。迫真の演技に思わず笑いが。  
     
   


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取材:NTS教育研究所




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