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1:「21世紀型学習とグローバル教育」に対する各学校の取り組み |
−21世紀型の学習とグローバル教育に対して、各学校どのような思いで、具体的にどのような取り組みを行なっているのか−
塩田先生:
本校は、『21世紀の地球を託せる紳士、国際社会に活躍できるリーダーの育成』を建学の精神としており『グローカルスタディーズ』という言葉をキーワードに、地球規模で思考することと地域社会での活躍の両立を考え、取り組んでいる。例えば、日本の理科教育に危惧を覚えた高校生が、理科の教員と協力して小学生のための出張天文教室を行ない、その実績が評価されて、インドネシアで行なわれた国際天文会議に招かれ、プレゼンテーションする機会が与えられた、ということがあったのだが、那須というローカルな場所から、インドネシアの会議まで発展したこういった活動が、目指すべきグローカルスタディーズのひとつの形であると考えている。
鈴木先生:
年間を通して様々な行事を行っており、特にスピーチコンテストなどの英語行事に力をいれている。そして、行事を含めた3年間の英語学習の集大成として海外研修を行なっている。3年生全員で3学期にサンタバーバラへ行き、ホテルや八雲レジデンスに泊まりながら、午前中はカリフォルニア大学サンタバーバラ校で授業を受け、午後はアクティビティを行なっている。また、姉妹校のケイトスクールを訪問し、生徒同士良い交流を築いている。
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*グローバル体験の感想
安田:
中学1年のレシテーションコンテストで初めて英語に触れたときは、発音も文法もわからず、未知の世界に挑戦している感覚を身を持って感じた。
寺本:
中学2年で行なうスピーチコンテストでは、自分で言いたい事を考えたり、非常に勉強になった。
安田:
スピーチコンテストなどを活かして、英語劇を行なった。一人一人がその役になりきるだけでなく、アクセントを置く場所を工夫したりしながら、みんなで協力して造り上げることができた。
寺本:
12月には、英語祭という中学生が中心となって、みんなで英語の世界を創り出す行事がある。司会も生徒が英語で行い、英語の歌を歌ったりして、非常に盛り上がった。
安田:
中学3年間で学んだ英語力を活かして、アメリカへ海外研修へ行ったが、ロサンゼルス空港に付いた瞬間、自分達が外国人であるということ、そして自分が日本人であるということを初めて意識した。みんなで共有したこの思いを大切にしたい。
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三好先生:
『社会に有為な女性を育てる』という建学の精神をもとに、様々な問題を抱える国際社会の中で自分はどう貢献できるのかを、6年間を通して生徒自身が考え、探求し、行動できる女性になって欲しいと考えながら取り組んでいる。グローバル教育としては、留学・語学研修・海外からの受け入れなど、様々な分野に取り組んでいる。中学生の6分の1は帰国生であり、そのぶんネイティブの先生も多く、日本人の英語科の教師と協力しながらプログラムを組んでいる。また、総合学習にも力を入れており、中学3年間を通して「国際理解教育」をテーマにして行なっている。中学1年では、ネイティブの先生が帰国生の協力を得ながら英語の基礎的な部分を教え、クリスマスなどの楽しい行事も行なっている。中学2年では、全員が2泊3日で国内で英語研修をおこない、アメリカの大学生と寝食を共にしながら、普段の授業がどう実際に活きていくのかを体験している。中学3年では、集大成として修学旅行を行い、一年間通して平和を構築するために自分達は何ができるのかというテーマを考えている。
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留学の感想
山口:
10ヶ月間カリフォルニアで勉強をし、様々な経験をする中で、個々の個性が尊重されている国であることを強く感じた。
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海外生活の感想
阿部:
父親の仕事の都合でカナダに住んでいたが、そのなかで、多民族国家であるため、様々な言語・文化を持ち合い、お互いに受け入れているということに非常に興味を持った。
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柴田先生:
本校は来年4月に開校するが、グローバル教育を考えたときに、日本人の特徴を認識するべきだと考えている。国際社会に出たときのツールとして、言語は当然大事だが、スポーツや芸術も大切にしたいと考え、学校づくりに取り組んでいる。海外研修も予定しており、授業に連動する形で、まず中学2年でイギリスに、高校1年でアルザスに学年全員で行くプログラムを考えている。
−学校の取り組むプログラムがどのように生徒の将来に繋がっているのか−
鈴木先生:
様々な英語行事を行なうなど、普段からコミュニケーションツールとしての英語を第一に教育をしており、例えば大学に行った際に、留学生やネイティブの教授ともコミュニケーションが取れるようになって欲しいと考えている。国際社会で活躍するには英語だけでなく、国際人としてのマナーが大事になるため、3年生でアメリカに行く前にマナー講座を開き、国際社会でどのよう生活するかも指導している。また、様々な職業の社会人の方に講演をしてもらい、将来の職業選択のヒントとしている。
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*将来どのようにしたいか
安田:
中学3年間で英語に触れる機会が多くあり、日本と違う言葉や文化にとても興味を持ったので、近い将来留学したいと考えている。将来は、世界中が平和になる手助けができるような仕事がしたいので、その際に言葉が壁にならないようもっと勉強していきたい。
寺本:
英語は将来必要になると考えているので、英語をしっかり勉強して、外国人相手に仕事ができるようになりたい。そういう意味で、中学3年生のときにアメリカの文化や人を体験できたのは大きかったと思っている。
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三好先生:
若手の職業人に来てもらって、仕事に対してどのようなアプローチが必要か、どのようなことに苦労したのかなどを話してもらい、自分達の進路を考えるきっかけとしている。また、学校生活全体を通して、問題意識を育て、自己実現をすることの意味を考えられるようにしたいと思っている。
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*将来どのようにしたいか
山口:
中学3年の夏に3週間、学校のプログラムでカリフォルニアに行き、そのときに様々な刺激を受け、異文化を感じたので、高校1年の夏から留学した。もともと英語や世界史が好きなので、アメリカだけでなく他の国も見たいと考えている。そのために、英語だけでなく他の言語も勉強して、世界を周れるような旅行関係などの仕事に就きたいと考えている。また、日本の文化を勉強し、伝えていきたいと思う。
阿部:
カナダに住んでいる間に、日本とは違うテレビや新聞を見て、日本の情報は偏っていると実感した。カナダでは、カナダのニュース以外にも、他国のニュースや、英語以外のニュースがあり、チャンネルを変えるだけで他の国のことを知ることができた。将来はアメリカなどの日本でも良く知られている国ではなく、あまり知られていない国の情報を日本に伝え、一人一人が充分な知識をもとに自己判断をできるような社会になる手助けをしていきたいと思っている。
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塩田先生:
子供達が社会に出て行くときは、グローバルという言葉が当たり前の社会になる。そういう中で、6年間のなかで、夢をしっかりと持って欲しいと考えている。そのためにも、著名な方やOBに来てもらって話を聞くといった点の取り組みだけでなく、線の取り組みが必要だと考え、実際に社会の第一線で活躍する方や、保護者の方の協力を得ながら、卒業してからも応援していこうというプログラムを行なっている。
−パワーリーダーからクリエイティブリーダーへ社会の担い手がシフトしていくといった社会の変化に対して、各学校では、未来を創るためには、どのような資質が必要になると考え、どのような取り組みを行なっているのか−
三好先生:
若い世代は人を上下関係で判断せず、互いの良さを認め、ネットワークを広げることが自分の力になると認識してきているように感じる。コミュニケーションをとるための言語能力・表現力を持たないと、自分の持っているものを他人と共有できない。
本校は帰国生が多く、様々なバックグラウンドを持っている。そういったバックグラウンドをいかに生徒同士の共有財産にしていけるか取り組んでいる。
柴田先生:
未来を創るというのは、外界と関わり、自分の中で咀嚼する材料を取り入れ、新しいものを創りだすことであり、そのために最も大事になるのが、自信を持つことだと思っている。自信を持つためには、英語であれ、音楽であれ、確かな技術を持つことが必要になる。そしてそれを相手に認めてもらうことが、コミュニケーションの第一歩となるのだと思う。個性を確立させることで、相手を受け入れる寛容さを持ち、互いの違いを認識できるようになる。そういったことから新しいものが創り出せるようになるので、各々に自信の持てるものを持たせ、外に送り出すことが、学校づくりの基本であると考えている。
塩田先生:
これまでの教育は一元的な価値の追求という形が多かったが、我々の学校は多元的な価値をいかに共有できるかということに視点を置いている。そのためには自己表現を育てることが必要であり、それに関しては普段の寮での生活も学び場となっている。それ以外にもクリエイティブリーダーを創るために、自分と他者の違いを感じさせるため、中学1年のときから体を使ったアクティビティを通して、他者との距離感・交渉力・問題解決力を養うプログラムを行なっている。高校生になると、それが授業の場でも展開され、英語を中心に、ディスカッション形式での授業も行なっている。今年の4月には、アメリカの高校生6人を呼び、日米の教育の違いというテーマでディスカッションを行なった。
鈴木先生:
未来を創る教育に外せないのは英語教育であるが、習熟の度合いは個々に差があるので、アプローチの仕方が大切だと考えている。本校では様々な英語行事を通して生徒達が英語にアプローチできるようにしている。興味を持つきっかけも一人一人異なるので、英語が好きになり、探求心を持つためにどれだけ多様なきっかけを与えられるかが重要となる。全体を通して、生徒達には世界レベルで通用するコミュニケーション能力を学んでもらいたいと考えている。
−学校が海外プログラムを設定する意義と、具体的な取り組み−
塩田先生:
開校当時はイギリスで行なっていたが、海外情勢の変化もあって今はオーストラリアで行なっている。本校の海外研修は、日本を離れることで、生徒自身が自分達の文化や自分自身のことに気付くことを目的としており、語学研修よりも海外文化研修と位置付けている。様々なことをインプットしてくるだけでなく、アウトプットすることも考え、現地では日本文化の紹介などこちらからプレゼンテーションをして意見交換をする場を設けている。
鈴木先生:
本校の海外プログラムは、現地で知り合う人々との交流、そして自分の目で見て、実際に体験することを目的としている。コーディネーターに手配してもらう海外旅行ではなく海外研修ということで、レストラン体験などを行なっている。これは4〜5人のグループで自分達の行きたいレストランに入り、オーダーからチップを払うまで全て自分達で行なうのだが、3年間で学んだものを発揮する良い場となっている。実際に海外に出て英語に触れ、生活することは大変意義があり、世界レベルでコミュニケーションが図れる人材、クリエイティブな人材を育成することに繋がると考えている。
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*海外で語学以外に学んだこと
安田:
日本の中では自分が日本人であることを意識しないが、海外では自分の行動が、日本人の行動と見られているように感じ、日本人としての自覚を持った。また、会話をする際には、文法の正確さよりも自分の気持ちを伝えることが大切だと実感した。
寺本:
レストラン体験やショッピングでは、自分の英語力のみが頼りであり、不安もあったが、そのぶん相手と意思の疎通ができたときは非常に嬉しかった。また、日本との治安の違いを人から聞いただけでなく、直接現地で感じられたのは良かったと思う。
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三好先生:
本校では、短期の語学研修は、アメリカ西海岸を中心に3週間ほど行なっている。日本の中に多くのアメリカ文化が入っているため、生徒からも人気が高い。イギリスでも行なっており、こちらは語学研修に来た同年代のヨーロッパの学生と交流できるのが魅力となっている。アメリカでも高校生と一緒に活動する午後のアクティビティは人気があり、若者同士で触れ合うことが生徒達を惹きつけるひとつの要因となっている。また、1年留学は8校、4ヶ月留学は3校と提携しており、それぞれ10名、6名ぐらいで行なっている。帰国した生徒達は非常に主体的になり、自分の将来に対して責任のある発言をするようになる。
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*海外体験で感じたこと
山口:
アメリカに行って、一番強く感じたのは、自身のある部分を隠そうとする日本人に対して、自信を持って自分をアピールしてくることである。そういった自分自身で道を切り開かないと認められないような世界を体験したことで、日本に帰ってからは、英語だけは絶対に誰にも負けないという自信が持てるようになった。
阿部:
中学2年でカナダに行ったときは、会話や勉強の面では支障がなかったぶん、文化や考え方の違いに少し戸惑ったことがあった。カナダでは、何か問題があったときも、親と先生ではなく、生徒と先生が個人面談をして解決を図るため、自分の考えを持って主張することが必要だと実感した。また、多民族・多文化国家であり、ハンバーガーを食べている人の横でイスラム教徒がラマダンを行なっているなど、様々な国の文化が入り混じり、合体してカナダの文化になっていることを感じた。お互いの違いを認め合いながら自分の考えを主張する必要性と、相手の目線に立つことの重要性を体感できた。
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−アルザスを選んだ理由−
柴田先生:
6年間の間に、語学研修と異文化体験という2本立てで海外研修を考えた。一箇所に腰を据えてその場所の文化に触れることも大事だし、様々な国の人がいる場所に行き、様々な文化に触れるのも大事だと考えている。中学2年でイギリスのサマースクールのある場所へ、高校1年でキャリア教育を含めてアルザスへ行くことを予定している。アルザスというのは、歴史や文化が複雑に入り混じっており、目立たなくても、非常に良い場所だと考えている。世界史の教科書を見てもヨーロッパに関する記述は多く、そういった意味でも実際に体験したものが教科書に載っているというのは良いのではないかと考えている。クライン氏の話にもあったように、成城学園の場所が公的な施設となったことも、腰を据えて海外研修を行なうという意味で、大きな決め手となった。
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