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  ≪未来を創る学習≫セミナー

ご挨拶
これからの学校選びのビジョン

《未来の学校を考える会》 会長 横田 政則


 本日は寒い中お越しいただき、ありがとうございます。《未来の学校を考える会》を発足して、今年のセミナーはこれで4回目でございます。なぜこのような会をスタートさせたかと言いますと、従来、学校選びの基準というのは、男女御三家に代表されるように偏差値の上から順番にランク付けされている部分があります。私どもは色々な塾とも関わりがありますし、様々な方とお話しする機会があります。そういった中で、偏差値が便利な指標であることは確かなのですが、私どもが学校を見たときの実感と違うのではないかと感じることがあります。

 公立でも最近増えてきていますが、私学では昔から学校説明会を行っています。しかし、その見せ方というものが、皆さまの心を打つような見せ方をしていないのではないかと感じることがあります。学校の教育理念などを校長先生が長々と話すだけで終わってしまい、実際に中に入ったら何をどう教えてくれるのかが非常に見えにくくなっています。一番見えやすい部分が大学の合格実績で、昭和39年に都立日比谷高校が東大合格者100人を突破した時以降、一番良い学校とは東大合格者を多く出す学校という考えが、40年以上続いているわけです。

 実質上、東京大学というのは世界単位で見ればランキングで100番に入るか入らないかくらいの大学なわけです。日本というのは、非常に小さい島の中に住んでいて、他を気にする必要がないという時代が続いてきましたが、これから中学受験をしようという子供たちの時代になると、おそらく日本の大学だけで世界に羽ばたける人間をつくるのは非常に難しい時代になったのだろうなと感じます。

 首都圏だけで私立中高一貫と呼ばれている学校が約300あり、そのうちの6割が女子校なのですが、そういう日本の教育を支えてきた多様な部分が公立と対比されて、色々と言われてまいりました。しかし、ご自身の目でそれぞれの学校をよく見ていただくと、自分の子供にフィットすることをやっている学校が数多くあると思います。ただ、それが学校案内の本などを見ていてもどうしても伝わってこないわけです。最近では週刊誌などでも、毎週のように学校に関することが記事になっていますが、やはりある1面しか見ていないのだろうなと感じます。

 先生方も私学の仲間のなかでは、授業をどうしたら良いのか、生徒に伝えたら良いのか、世の中に伝えたら良いのか、ということは行ってきましたが、直接皆さま方に伝える機会は持ってきませんでした。それぞれの学校ごとに自分の学校はこうですよという説明はしてきましたが、それでは何校も行かないと差がわからないし、そもそも私学全体でどういうことを考えているのかがよくわからないという部分がありました。それを何とかしたいということでこういう場を設け、皆さま方にお集まりいただけたことは、私学の先生方にとっても良い機会になることだろうと思います。

 今日は6校の先生方にお出でいただいておりますが、その中には東京私立中学高等学校協会の副会長の實吉先生のお話もございます。レジュメを見てみますと、学習指導要領の変遷と対比させながら、私学はこんな理念で教育を行っているのだというお話だろうと思います。最近の公立は、ゆとり教育から始まって、ここ1,2年の今の学習指導要領はミニマムライン、つまり最低限これだけは教えなさい、というものになっております。最低基準を示し、それ以外にも色々なことをやっていいんだよ、という流れになってきております。それ以前は、「公立ではこれ以上はやってはいけない」という基準でしたので、公立と私学の教育内容の比較が非常にしやすかったのですが、最低条件のみが提示されることによって、上にどこまで行くかという部分で、公立と私立でも激しい競争になる時代になるのかもしれません。

 最近では公立も様々な特色を出してきており、東京にお住まいの方なら一番わかりやすいのが、小中一貫の学校ができるということかと思います。義務教育という観点から見れば当たり前ともいえるのですが、私学というのは、そうではなくて中高一貫というのを基本としている学校がほとんどです。中学高校という年代をとおして一貫してこういうことを教えようというラインを、公立では中学・高校と3年ごとにぶっつり切っていたのが、今度は繋げると言っているわけで、大きな違いが出てくるかと思います。

 本日は私学の先生方も、仲間内ではなく皆さまに伝えるということで、非常に熱い話が聞けると思います。どうかごゆっくりお聞きいただいて、皆様に何か伝わればと思います。


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