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Chadwick School
学校見学レポート

前回、Chadwick Schoolを見学し、中学生・高校生のレベルの高さに驚いた。今回は、知識の基礎を作っているKindergarden〜6th gradeを中心に見学することができた。Chadwick SchoolではKindergarden〜6th grade のことをVillage School、7th・8th grade をMiddle School、9th grade〜12th grade をUpper Schoolとそれぞれよんでいる。

Chadwick Schoolは、Palos Verdesの小高い丘の上にある。学校の敷地は、Middle & Upper SchoolエリアとVillage Schoolエリアとに分かれており、図書館を間において校舎がそれぞれ建っている。エリア内には、教師の住宅もあり、家庭的な雰囲気が流れていた。

 
 Kindergardenでの授業
アメリカの小学校には、Kindergardenが併設されているところが多い。Kindergardenには、日本でいう幼稚園の年長組の年齢の子供が通っている。感覚としては、小学0年生というところ。

教室には、様々なおもちゃが床に転がっていたが、子供達の姿がない。次の部屋へ行くと、30人位の子供達が、友達の話を静かに一生懸命聞いていた。先生によると、毎週絵本を家に持ち帰らせ、読んだ感想を発表させているそう。発表に関しての先生から質問も「主人公に対してどう思った?」など、子供が絵本を読んで【どう感じた】のかをたずねるものが中心だった。

Chadwick Schoolでは、Kindergardenから一人で前に出て、友達に向けてプレゼンテーションするカリキュラムが組まれている。自分の考えていることを、友達に伝えようと一生懸命お話しする子供。聞いている子供達も、友達の話しをきちんと集中して聞いており、質疑応答の時間では、子供同士きちんとコミュニケーションが取れており、とても驚いた。

先生はコミュニケーション促進者の役目 お友達の話しを一生懸命聞いている。 幼稚園の庭。敷地内の中心にあり、大人の目がいつも届くようになっている。

一人の子供の発表が終わった。「次に発表してくれるのは誰かな?」 先生の質問に、子供達から一斉に手があがる。今発表が終わった子が、次に発表する子を指名。指名された子は嬉しそうに前に行った。自分の考えていることを、みんなに話したくてしょうがないのだろう。

 
 芸術の授業

音楽室では、オーケストラでのクリスマスソングを練習している最中だった。コンピュータから、これから演奏する曲の主旋律が流れ、先生の合図に合わせて、バイオリンやチェロのパートの生徒達が演奏を始めた。先生もバイオリンを持ち、各パートの生徒たちと一緒に演奏している。かと思ったら、今度はバイオリンをトランペットに持ち替えて、トランペット担当の男子生徒のそばに移動。トランペットの演奏が始まるところで一緒に吹き始めた。トランペットを演奏しつつ、眼はシンバル担当の子を見ており、先生の目の合図で、シンバルが鳴り響いた。
先生は生徒と一緒に演奏をしながら、全ての生徒に目を配り、少し自信がなさそうな生徒にはアドバイスをしていた。

本格的なオーケストラの授業。 生徒の目線まで下りて一緒に演奏。 どの生徒たちもみんな真剣。

音楽室から次の教室に移動する時、他の教室の窓には、1st gradeの作品「ピカソの画風をまねた自画像」が飾られていた。また、図書館の天井からは、「ミロの作風をまねたモビール」という2nd gradeの作品が飾られていた。美術の授業で作った作品を教室の壁以外にも飾り、大勢の人に見てもらう方針のようだ。

廊下を歩くと色とりどりの絵が迎えてくれる。 カラフルで個性豊かな自画像。 ミロスタイルのモビール。
 
 2nd gradeと6th gradeの理科の授業

理科室の一角には絨毯が敷かれ、2nd gradeの生徒たちはそこに思い思いの格好で座っている。「ライオンが生きていくには何が必要?」先生の質問に対し「お水!」「草!」「お肉!」と生徒たちは口々に答える。その質問を受けて「ライオンは何を食べてるんだろう?」と先生が再度聞く。今度は生徒も考え込んでいる様子。しばらく経つと手が上がり始め「シマウマ」「うさぎ」「キリン」と答えが出てきた。

テーブルや椅子は子供向けに小さく作られていた。 この授業はチームティーチング。 生徒から出てきた答えをホワイトボードに書く。

Chadwick Schoolの理科の授業では、学年ごとにテーマがある。例えば2nd gradeは動物、4th gradeは太陽系の惑星について、6th gradeでは海洋学を中心に勉強するといったぐあい。また、2nd gradeからインターネットを使っての調べ学習も行っている。

6th gradeの理科の授業では、生徒一人ひとりに、「海の生き物」というテーマで論文と作品を制作させているそうだ。その成果物が図書館に展示してあった。論文は、インターネットや図書館で調べたものを、コンピュータを使ってまとめ、出力。作品はジオラマや絵本、電気を使った模型など個性溢れるものばかり。生徒の選んだ生き物も、カメからクジラまで様々だった。論文は、家に持ち帰らせ宿題にすると親が手伝ってしまうので、なるべく学校でまとめさせる方針をとっているそうだ。

Village School専用の図書館。本棚の上や壁に作品が展示してある。 必ず作品と論文がセットになって置かれている。 上のほうに生徒の手作りのラッコが。
大作。サメの知識クイズで、解答ボタンを押すと模型のランプが光り、答えを知ることができる。 手前はベルーガを題材にした絵本の作品。後方は双六。楽しみながら、動物の知識を得ることができる。 図書館には、生徒の作品が他にもたくさん展示されていた。
 
Chadwick Schoolでは、低学年からコンピューターに触れ、コンピューターを道具として使いこなす力が付くよう、授業が組まれていると感じた。

驚いたのは、教室には簡易コンピュータのようなものが設置されていたことだ。それを使って、気になったことをノートにメモさせるのではなく、直接簡易コンピュータに入力→コンピュータに取り込ませる という使い方をしていた。常に身近なところにコンピュータがあるのだ。

Village Schoolで使われるコンピュータはマウスのボタンが一つしかない、Machintoshが使われていた。最初はお絵かきソフトやゲームを使って、マウスの操作を覚え、コンピュータへの恐怖心を克服。学年が上がるにしたがって、タイピングやインターネットの使い方を覚えていく。

コンピューターを使いこなす技術だけを身につけるのではなく、コンピュータを使って「何を調べるのか」「何を作り出せるのか」を常に生徒が考えながら授業が進められているようだ。コンピュータルームには専任の教師がおり、いつでも生徒の質問にアドバイスする体制がとられていた。

Chadwick Schoolのもう一つの特徴は、Kindergardenから自分の考えを人前で発表するというプレゼンテーションの機会が多数組み込まれているということだ。単純に発表するのではない。自分の考えを工夫してみんなに伝わるように話し、聞く人はきちんと人の話しを聞く。聞いていてわからないところがあれば質問をする、というコミュニケーションの形がKindergardenから培われていることが素晴らしいと感じた。

その集大成が、6th grade grade の「海の生き物」の論文と作品であり、Middle Schoolや Upper Schoolに進級した時、活用される力になるんだろうと思った学校見学だった。





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