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『Kyoei&Honda最先端学習』 発表会
2007年2月17日(金)13:30〜共栄学園講堂

2007年2月23日
by 林 槙一郎

■『都市と人間』というテーマのもと、共栄学園中学校の二年生が一年間取り組んできた『Kyoei&Honda最先端学習』。いよいよ、一年間の集大成とも言える発表会を迎えました。本番を前にした生徒たちは、緊張をほぐそうと深呼吸をしたり、落ち着いて原稿の読み直しをしたりと様々です。

■織田信長と明智光秀を題材にしてコミュニケーションを考えた第一回から、生徒たちは様々なコミュニケーションスタイルを考えてきました。6月にはツインリンクもてぎで、チームごとに「理想の都市」をプレゼンテーションしました(詳しくはこちら)。様々なメンバーとチームを組む中で、今の自分はどんなコミュニケーションをとっているのか、これからどう変わってゆきたいか、を考えながらチーム作りをしてきました。そして、チームでトリガークエスチョンに取り組み議論をしてゆく中で、いろいろな視点からの考え方、ものの見方があるということを発見してゆきました。

■9月・10月には『新たなコミュニケーションツール』『私たちの生活変える<新しい技術>』『宇宙開発が人類の未来に及ぼす影響』という三つのテーマから一つを選択し、個人で1200字の小論文を書きました。そして11月からは『お花茶屋商店街の活性化』をテーマに、『国際』と『経済』という視点を取り入れたうえで、具体的にどうしたら良いのかをチームで考えてきました。


■2月17日の発表会では、第一部で『お花茶屋商店街の活性化』について各チームがプレゼンテーションしました。第二部ではツインリンクもてぎで一位に輝いたチームがプレゼンテーションを行い、そして第三部では各クラス一名の代表が小論文を発表しました。

■『お花茶屋商店街の活性化』についてのプレゼンテーションでは、どのチームもまず「子供が遊べる公園がある」「人情にあふれている」「物価が安い」といった長所と、「人、特に若者が少ない」「目立つ建物がない」といった短所を挙げていました。中には、活性化している商店街の例としてアメ横を挙げ、お花茶屋商店街と比較するチームもあり、構成を考えるうえで「伝わる」ための工夫をしたことがうかがえました。

■あるチームは、若者は朝や昼よりも夜に街へ繰り出すという仮説のもと、「年代層を広く」したり「若者向けの店を作」ったりするには、夜の商店街を利用すれば良いという提案していました。それは、昼には喫茶店だった店が、夜にはゲームセンターになったりと、昼と夜で別々の顔を持つ商店街にするというアイディア。顔が変わる街として、外国人にとっての観光地にもなり、昼と夜で対象となる客層がかわるため、お金の流れも活発になる。まさに『国際』と『経済』を意識して『活性化』した商店街が見えました。


■広い講堂で発表することをふまえ、模造紙を使ったチームの多くは、遠くからでは見えない可能性のある文章は避け、シンボルやトレードマークといったものを大きく書くだけに留めて、説明は自分たちの言葉で補っていました。また、パワーポイントに文字を書くときには、箇条書きにするか、要点だけを書くようにして、プレゼンテーションを見る人が見やすくなっていました。ツールの選び方・使い方にも、「伝わる」ための工夫が感じられました。



■小論文の朗読では、各クラスの代表に選ばれた生徒が、壇上で自分の考えを伝えてゆきます。それぞれ「人類が自然と調和して生きられる未来」、「環境問題が悪化したとき」、「海」というタイトルで、生徒個人が興味のある分野から題材を選んだことがわかります。妥当性や公共性といった発表に必要な要素も組み込まれていて、伝えたいことがしっかり「伝わる」小論文になっていました。チームでのリサーチ・プレゼンテーション制作経験が、生徒個人個人の力として身についていたことが感じられました。


■発表が終わった後、お花茶屋商店街の石井会長から「どれも具体的な提案で、すばらしいプレゼンテーションでした。今後、参考にして行きたいと思います。提案のひとつにあったお花茶屋商店街のグッズとして、携帯ストラップを製作しています」という言葉をいただきました。生徒たちが、お花茶屋商店街の人たちの視点で考えていたことがシンクロした瞬間です。実際にその提案をしたチームをはじめ、生徒たちから歓声と拍手が湧き起こりました。校長先生のお話には、「日本人は考えて伝えるのが下手な国民と言われています。この最先端学習で、たくさん考え、発表したことは、進学した後や就職した後も活きる力なので、どんどん伸ばしていってください」という言葉がありました。

■『都市と人間』というテーマのもと、生徒たちは一貫して「環境」を意識していたように感じられました。理想の都市や身近な商店街から生活環境を考え、それを話し合う自分たちのチームにおける、コミュニケーションという環境も同時に考える。三年生になると、今度は個人で様々なことに挑戦してゆくことになります。その中でも、この一年間にチームの力を借りながら、思考の広がりと収束を繰り返してきたことが、必ず彼らの血となり肉となり活きることでしょう。

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