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◆「京北学園の学祖である井上円了博士は、エリートだけでない大衆に対する真の教育を志し、自ら考え、判断し、行動できる人材を育てようと、京北学園を創設しました。」
という川合校長先生のお話から、今年度最後になる学校説明会の幕が開いた。
◆京北学園では、「子供たちには無限の伸びる可能性がある」いう想いを先生方が共有し、様々な工夫を行っている。まず学業においては、少人数制による目配り、気配りの中で、勉強に対する動機付けを重視している。学問は学びと振り返りの繰り返しだが、何よりも自ら学ぶ気持ちが大切だと考えているのだ。その一つとして、同校では年間を通して多様なイベントを組み込んでいる。長野県飯田での田植え体験や天竜川でのラフティング、大学訪問や、伊豆稲取にある学園施設での「プログレスキャンプ」などの体験は、生徒たちの感性を刺激し、興味関心を学びへと結び付けていく。苦手な科目や嫌いな科目も、様々な『体験』を通して見つめることで改めて興味を持つきっかけになる。
◆また、学業だけでなく、部活動も盛んに取り組んでいる。全国大会優勝の実績を持つバスケットボール部を初め、レスリング部や体操部、旅行研究部など、活動は多彩。一学年50人という少人数の中でも、およそ30という多様な部活動があるのは、個々の個性や興味関心を大切にする学園の姿そのものと言えよう。部活動に力を入れる彼らは、学業にも真剣に取り組み、リーダーシップを発揮するという。イベントだけでなく、日常的な興味、関心を広げることも、学びへの動機付けになるのだ。
◆学ぶのは生徒だけではない。同校では家庭とのコラボレーションも大切にしている。10年以上前から取り組んでいる「親と教師の学習会」や、保護者も参加する講演会などを通して、生徒同士、生徒と教師、教師と保護者、そして親子など多様な信頼関係を生み出している。学ぶことを忘れない大人の姿は、子供にとって何よりも大きな刺激になる。
◆京北学園の生徒、教師、保護者の間には、細やかで豊かなコミュニケーションが存在している。これらを生み出す教育は、まさしく学祖井上円了の言う、「エリートだけでない、大衆のための真の教育」の姿ではなかろうか。そして、こういった取り組みは、説明会の段階から仕掛けられているのだ。今回の説明会は9回目だが、実は各回の始まる前に、『「子育て支援」ミニ講演会』と題した、川合先生の講演会を行っている。今回のテーマは「思春期の子を持つ父親と母親の役割」ということで、現在の教育情勢などを皮切りに、いわゆる反抗期に入る男の子たちに、家庭でどのように接していくべきか、という話をされていた。学年ごとに変化していく短歌など、自ら受け持っている授業での生徒の作品を例に、親子の関係性が少しずつ変化していく様子を語る川合先生。これはまさしく、学校と家庭のコラボレーションで6年間を育てていこうというメッセージなのである。豊かな対話から生まれる信頼関係は、説明会で映し出されていたスクリーンからも伝わってきた。言葉だけでは伝わりきらない雰囲気、それを感じるためにも、ぜひ京北学園に足を運ぶことをお勧めする。
◆様々なコラボレーションを通じて、豊かな対話を生み出す京北学園。そして、その導入とも言えるこの学校説明会は、もはや学校説明会の枠を越えている。そう考えると、「学校説明会」という名前そのものを変えてしまうのもよいだろう。教師と保護者のコラボレーションで学びを創りだす『教創会』という例がふと思い浮かんだが、ともあれ学校の理念がストレートに伝わるようなキーワード、先生方の多様な想いが結びつくようなキーワードが生まれれば、より多くの受験生や保護者の足が学園に向かうはずだ。
◆それは、明治の時代から、私学の道を切り拓いてきた京北学園のもつ、新しい可能性と言えるだろう。
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