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10月20日に行われた芝浦工業大学中学校の説明会を一言で言い表すならば、「相性」を見極める説明会ではないでしょうか。教頭先生を筆頭に先生方は実にオープンに学校の様子を保護者の方々に伝えようという雰囲気があります。その背景には、納得した学校選択をしてほしいという先生方の願いがあるようです。
江藤校長先生は同校に通う生徒には次の3つのことを大切にしてほしいと言います。
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1. 人間性を育てること
2. 進学可能な基礎学力
3. 国際的な視野 |
どれほど頭が良くても、一般社会につなげる力が不足しては意味がないので、まず挨拶の大切さや時間の管理について厳しく注意をされるそうです。なぜならば、挨拶をするということは相手と心を通わせる第一歩と考えていて、また、遅刻を厳しく注意するのは、その場にまずいることが自分の存在を主張できるファーストステップだと考えているからです。
大和田教頭先生は中高一貫校の弱点と強みを明確に述べられました。弱点は、中だるみをしてしまうことと、競争原理が働かないということ。そして、強みは効率の良いカリキュラムをつくること。大学併設校という強みをいかし、芝浦工業大学の教授を招いて講義を受けることで自分の進路について考えるきっかけとしたり、Hondaのプログラムや海外留学を要所要所に入れ、中だるみしないように配慮されているそうです。また、イジメ問題については、「本校でもあります」とはっきり言います。しかし、そのあとの言葉が実に力強いのです。「これが深い問題に発展するかどうかは、適切な対処が早くできるかどうかにかかっています。専任の先生方45名がしっかりと見守っています」。通常は1、2階に教職員室があるのがよく目にする光景ですが、各フロアーに学年単位の研究室があり、そこに先生方が常駐しているのも生徒のためにいつでも対応できるような体制を整えておこうという先生方の姿勢の現れです。
そして、ご自身の息子さんも昨年受験された教頭先生は、受験生を持つ保護者の方々にこう語りかけます。「男の子の場合は、こちらの思い通りにはなりません。一番いいのは、やる気にさせること。子どもが是非入りたいという気持ちにさせること。男の子は短期間でも伸びます。学校につれてきてほしい。そして、決してあわてずに、長い目で見てあげてください」。受験まで残すところあと3ヶ月。不安と緊張の高まるこの時期に教頭先生の思いがけない言葉に会場からは思わず拍手がこぼれました。
さらに、入試問題の解説をご担当された彦井先生は、説明の前に「本校は、地味にがんばってきた学校です。プロジェクトXにも卒業生が出てきましたが、あのようにやりたいことをやり抜く生徒が多いです。相性が合うと思えばきてください。学校の姿勢に賛同する人で経営が成り立っているので、他校に落ちて泣きながらきてほしくはありません。落とすための試験ではなく、ゆくゆくがんばれる人材に来てもらう試験です」と語ります。そのあと、「だから、トメ、ハネは見ません。○か×かな〜と悩むような書き方をした場合、うちではほぼ○です。漢字は漢字の形になっていれば、OKなくらいです」という発言に思わず保護者の方々も声をあげて笑っていました。
「子どもを育てることが、学校の任務です。子どもの存在が学校を輝かせるのです」という江藤校長先生の言葉が説明会の最後で改めて思い起こされました。6年間という長い時間を過ごす学校選択の重要な情報源はまさに「説明会」です。保護者の方々と受験生、そして学校とのお見合いの場といっても過言ではないでしょう。教育理念が教育実践に具体的に反映されていることが伝わり、保護者の立場にたって豊かなコミュニケーションを取ってくれる先生方がいるということ。同校が近年人気を博しているのは、それが伝わる説明会を実施されているからではないでしょうか。
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