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中村中学校・中村高等学校
英国の先生方来日 授業見学&交流会
2003年5月28日(水)9:30〜14:00
 

中村中学高等学校に、5月28日・29日の2日間、ブリティッシュ・カウンシルが主催した教員研修のために来日した英国の先生方が訪問され、授業見学や中学3年生との交流会、教員とのセッションが行われました。
ブリティッシュ・カウンシルとは、英国政府の教育・文化関連の国際機関で、世界110ヶ国にセンターを持ち、日本では東京、大阪、名古屋、京都に設置されています。海外教育機関への訪問や交流を通じて、教員の教育技術を高めることを目的に、今年5月26日より30日まで、東京の公私立学校において、英国の学校長10名の研修が実施されました。

中村中学高等学校を訪問された先生は、ビショップ・ローストン・ランゲージ・カレッジのジョージ・ロイド校長先生とヒースサイド・スクールのスチーブン・ウォールズ教頭先生の2名です。訪問目的は、ITが学校教育の中でどのように利用されているのか、また日本の教育と英国との違いや類似性を学ぶことに重点がおかれました。

校内見学・授業見学
授業見学は2時間目より行われました。教室へ行く前に、中村学園の小林和夫校長先生が、地上4階にある"風の庭"に案内してくださいました。"風の庭"からの眺めは素晴らしく、学校の目の前にある清澄庭園の緑が広がり、緑の向こうには汐留の高層ビル群がそびえ立っていました。都心にありながらも、自然を感じることのできる教育空間に、英国の先生方は感心していました。

最初の授業見学は、中学2年生の英語です。教室内へ入ると「どうぞご自由に見学ください。」と小林校長先生に勧められ、ウォールズ教頭先生は、早速授業風景の写真を撮り始めました。ロイド校長先生は日本の英語の教科書に興味を示し、 生徒に教科書を貸してもらうと、真剣な眼差しでページをめくっていました。「今どこのページを勉強しているの?」と英語で聞かれた生徒は少し戸惑っている様子でしたが、快く「ここです」とページを指差しながら説明していました。「イギリスに行ってみたい?」と聞かれると、「はい、行ってみたいです。」とはにかみながら答えていました。

中学1年生の英語の授業では、習ったばかりの文法を使って、例文を作成し発表している最中でした。英国からの先生方は英和辞書が気になるようで、生徒に貸してもらい、興味深そうに見ていました。また、開いたページの写真を何枚も撮っていました。1年生が一生懸命英語を勉強する姿を、微笑みながら見学していました。

授業見学後、校舎の最上階7Fにあるコリドールへ向かいました。コリドールは、図書館の機能を兼ね備えた、本と人と情報と出会うスペースです。大きなソファと窓が印象的で、落ち着いた雰囲気の中で本を読むことができます。また映画のビデオやDVDも多数揃っており、生徒は自由に鑑賞することができるそうです。窓からは"風の庭"と同様に、清澄庭園の緑を一望することができ、その美しい景色に感動しながら、先生方は図書館を見てまわりました。図書館の司書教諭が丁寧に案内してくださいました。

コリドールの隣りには、お茶の作法を学ぶための茶室がありました。英国の先生方にとっては、靴を脱いで畳の上を歩くことがとても新鮮に感じられたようです。正座をしてみたり、畳の縁を踏まないように歩いたり、互いに写真を撮り合っていました。ロイド校長先生は、日本の伝統的文化にも興味があるようで「今日はお茶の授業はないのですか?ぜひ、体験してみたいです。」と話されていました。「今日はありませんが、明日なら用意することができます。しかし、ずっと正座ですから脚が痛くなりますよ。」と小林校長先生に忠告されると、「大丈夫!問題なし!」と笑顔で答えていらっしゃいました。

3時間目はIT授業の見学です。コンピューター室には最新のパソコンが1人1台づつ装備され、インターネットにも接続が可能になっています。授業では、パソコンの基礎からエクセルやワード、プレゼンテーション用ソフトであるパワーポイントなどを学習するそうです。

コンピューター室では中学1年生のIT授業が行われていました。生徒たちはキーボードの上にタオルを置き、手元を見ないようにしてブラインドタッチの練習をしていました。ブラインドタッチを修得するためのソフトを使い、ソフトの指示に合わせてキーを入力していきます。

ブラインドタッチの次は、文章を入力する練習です。ロイド校長先生は、生徒の入力した文字を見て「これはなに?」と質問していました。「これは私の名前です。"漢字"で入力しました。」と教えてもらうと、「"ひらがな"はどれですか?ぜひ"ひらがな"も見てみたいです。」とお願いしていました。生徒がひらがなで名前を入力すると「なぜ日本には、"ひらがな" "カタカナ" "漢字"があるのですか?」と質問され「"ひらがな"だけで文章を書いた場合、とても長くなってしまい読みにくいという欠点があるからです。」という答えに、ロイド校長先生も納得されたようでした。

先生方は「この学校のIT設備はすばらしい。他の学校にもこれほどの設備があるのだろうか。」と日本の学校のIT設備に興味を示していました。また、授業中にフロッピーディスクやCD−ROMなどの記憶媒体を説明した際に、OHPを使用していたことに対しても「これはいいね。授業やプレゼンテーションを行う時にとても便利だね。」と関心を持たれたようで、空いているパソコンを貸してもらい、実際に操作もしていたようです。

交流会の前に、国際コースのドラマ授業を見学しました。国際コースでは、経験豊富な外国人講師により、実践的な英語が身に付くことを目的にドラマ授業などのプログラムが実施されており、今回ドラマ授業を行っていた高校1年生は、今年8月より来年6月まで10ヶ月間アメリカなどへ留学するそうです。ドラマの授業が行われている地下1階のフェニックスホールに移動すると、各チームのオリジナルドラマ発表会が行われていました。先生方は、緊張しながらも流暢な英語で楽しそうに演技している生徒たちの発表に拍手していました。
交流会

お昼休みと5時間目を利用して、中学3年生との交流会が行われました。会場となった"Cheerio90"は全面ガラス張りのカフェテリアで、"風の庭"に隣接しています。ガラスには手作りの紙の花が飾られ、先生方の訪問を歓迎していました。拍手で迎えられた先生方が席に着かれると、生徒たちは「ようこそ中村中学校・中村高等学校へ。一緒にランチを楽しみましょう!」と上手な英語のスピーチで歓迎しました。


昼食後、生徒によるインタビューが始まりました。ひとりずつ先生方の前に立ち、英国について知りたいことや、興味のあることなどを英語で質問する時間です。

生徒 本校を見学して、いかがでしたか?
ロイド校長先生 このような交流会を開いてくださり、とてもうれしいです。質の良さを感じます。制服をきれいに着こなしているのも良い印象です。施設もきれいですね。

生徒 英国の制服について教えてください。
ウォールズ教頭先生 私が教頭を努めているヒースサイド・スクールにも制服はあります。正しく着用することになっていますが、今の子供たちは反抗的な部分もあるため、正しく着ている生徒は少ないです。中村中学校・中村高等学校の生徒たちは、制服を正しく着こなしており、ハイスタンダードであると感じました。

生徒 英国の生徒たちは、放課後はどのように過ごしているのですか?
ロイド校長先生 日本と同じだと思いますが、興味のある分野の人が集まり、クラブ活動などをして過ごしています。
ウォールズ教頭先生 私の学校は3時に授業が終わります。放課後は希望により、約60%ほどの生徒がクラブ活動に参加しています。例えばラーニングクラブでは、ネットを使った調べ学習などを行っています。

生徒 英国の生徒たちは、週末をどのように過ごしているのですか?
ロイド校長先生 私の子供たちは、土曜日の午後は映画やショッピングなどをして楽しんでいます。日曜日は宿題をしていることが多いです。昔は教会へ行っていました。

生徒 英国ではクリスマスや新年をどのように過ごすのですか?
ロイド校長先生 英国人は、教会で静かな時を過ごす人が多いです。私は、アフリカへ家族4人でバカンスに出かけます。静かで、とても良いところです。
ウォールズ教頭先生 私も家族でスキーを楽しんでいます。

生徒 お茶は1日にどのくらい飲むのですか?
ロイド校長先生 たくさん飲みます。日本茶はおいしいので大好きです。
ウォールズ教頭先生 お茶以外にコーヒーも飲みます。お茶を飲む時間は決まっていて、食事の時はもちろん、学校でも飲みます。

生徒 日本食は食べましたか?
ロイド校長先生 お寿司を食べました。とてもおいしかったです。生で鮭を食べたことが印象的でした。
ウォールズ教頭先生 私もお寿司を食べました。生で魚を食べることは楽しいですね。箸の使い方が難しかったです。

生徒 観光で日本に来るとしたら、どこに行きたいですか?
ロイド校長先生 京都ですね。東京は印象的な街だと思いました。
ウォールズ教頭先生 やはり京都です。歴史的にも、文化的にも興味深いからです。東京も良いのですが、今回は限られた時間しかなく残念です。

生徒 日本の文化についてどう思いますか?
ロイド校長先生 私の学校には日本語を教えている先生がいて、その人から日本についていろいろ教えてもらいました。セレモニーなどの慣習的な事柄が大きく異なると感じました。言語の壁もあると思います。
ウォールズ教頭先生 私の学校にはJAPAN DAYというものがあり、日本文化について学習をしています。着物を着てみたり、習字をしたり、地震体験などを行っています。日本では、名刺交換している場が印象的でした。

生徒 英国の1番誇りに思うことはなんですか?
ロイド校長先生 教育的な視点から、内的ではなく国際的な育成に取り組んでいることに誇りを持っています。また英国の天気に誇りを持っています。英国の天気は変わりやすく、嫌われることが多いのですが、私は非常に変化にとんだ天気と考え、気に入っています。
ウォールズ教頭先生 文化的に多岐に渡っていると思いますが、歴史的に見れば、様々な人で成り立っていることです。
インタビューの後は、生徒によるフルート演奏が行われました。中村中学校では、必修として週1時間フルートの授業を行っているそうです。曲目は"Summer Memory〜夏の思い出〜"でした。透き通るような美しい音色に、先生方も生徒たちも聞き入っていました。

交流会が終わると、全員で"風の庭"に移動して、集合写真を撮りました。英国の先生方を中心に、生徒たちが並びます。外はとても良い天気で、生徒たちからは「まぶしい!」という元気な声が聞こえてきました。先生方も生徒たちも最高の笑顔で写真を撮ることができました。記念に残る1枚になったと思います。「ありがとうございました!」と挨拶をして、生徒たちは次の授業に遅れないように、急いで教室へ戻っていきました。

こうして、英国の先生方の訪問1日目は終わりました。先生方は中村中学高等学校に、生徒の様々な学習を支援し、豊かな心を育む設備と施設を整えた学校という印象を持たれたそうです。また3時間授業を見学して、生徒のスキル重視の授業の進め方にも興味を持たれたようです。先生を慕い尊敬している生徒の授業態度にも感銘を受けたということです。
このような国際交流のチャンスを頻繁にもてる中村中学校・中村高等学校からは、世界で活躍する女性リーダーがたくさん輩出されることでしょう。
NTS教育研究所 平出桃子

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