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共栄学園中学校 最先端学習 第14回土曜講座 [1]

2003年2月26日
by 平出桃子

土曜講座も残り、あと2回になりました。第14回・第15回では、1年間の学習の集大成として論文作成に取り組みます。6月のお花茶屋リサーチ、ツインリンクもてぎでのプログラム、10〜12月のお花茶屋商店街活性化計画などで考察・提案したことをふまえ『理想の都市−Dream City−』をメインテーマに1200字程度の論文にまとめます。それ以外にも、土曜講座で取り上げたクローン、ボランティア、差別など、自分と近い関わりを持つテーマから選び、メインテーマに結びつけることも可能です。


8:50〜9:35 課題発表・論文講座
■ 各教室で、クラスごとに出席を取った後、多目的教室へ移動します。これまでチームで取り組み、行ってきた学習の流れを、今回はひとりで行うことになり、文章を書くためにはテーマ設定や課題発見など論文の骨組みが大切になります。そこで1時限目は、論文を書くためのポイントを、LAの今井さんと山澤さんに教えていただきました。
SV 「今日はみんなに、自分で自分に立ち向かって欲しい思います。今まではチーム学習が多かったけれど、今回はひとりで作業をしてもらい、論文を書いてもらいます。論文を書くにあたって、先輩たちに論文の書き方を教えてもらいましょう。はじめに文章体験について教えてください。」
山澤 写真:山澤さん「小中学校の頃は、作文が苦手で、文章を書くことが面倒くさいと思っていました。今振り返ってみると、本を読んだ感想などは心の中にあるけれど、その心に言葉を与えるという作業が出来なかったのだと思います。文章を書こうと思ったきっかけは、高校生の時のレポート提出でした。1つのテーマにそってレポートを書く授業を通し、少しずつ自分の考えや思いに言葉を与える作業が出来るようになりました。そんな私が、文章を解析する研究をしています。国語嫌いだった私が、今は国語に没頭してます。」
今井 写真:今井さん「私は本を読むことも、作文を書くことも好きな、国語が大好きな子供でした。作文を書く時『自由に書きなさい。ただ、思っていることを書きなさい』と先生は指導しますが、今思うと、この指導方法が間違っていたのかもしれません。ではなぜ、私は文章を書くことが苦痛ではなかったか。それは、書き方のコツを知っていたからです。どのような文章を書けば、先生や大人が評価してくれるかを知っていたのです。そのコツを覚えてしまえば、文章を書くことが楽しくなります。」
SV 「文章とは、見方や考え方で変わってくるものですね。体験に基づきながら、書き方のコツを教えてください。」
今井

「小論文とは、書きたいことがあるから書く、自分の意見を相手に伝えるために書くのです。でも書くからには、人を納得させるものを書かなくてはいけません。そのため、最初に自分の意見をわかりやすく書きます。これが核に当たります。その後に、『なぜならこうだ』という体験に基づいた文章を書きます。これが肉付けに当たります。」
山澤 「文章にはいろいろな種類があります。論文に求められる条件はなんだろう。論文と感想文の違いを考えた時、感想文はどのようなものかな?」
生徒 「感想文は、自分の思ったことだけを書く。」
山澤 「そうだね。感想文は自分の思っていることを書けばよいのですが、論文はそうではなく、人を説得させる根拠が必要になります。例えば、科学的なデータやアンケートを用いたり、識者の意見を引用したりします。」
生徒

「識者ってなに?」

山澤 「識者とは、正しい判断や意見を持つ人のことです。例えば、学者などですね。具体的なコツとしては、自分の頭の中にもうひとり批判的な人を作り上げます。自分の意見に対して『違うよ、別の意見を持つ人もいるよ』と批判してくれる人を想定することにより、さらに自分の意見を通すための根拠を探すようになります。」
SV

「みんなも自分と向き合うために、頭の中に批判的な人を想定してみよう。根拠と理由は違うものですか?」
今井 「理由は大きく、『なぜならこうだ』と言えるものが理由に当たります。根拠とは、理由の中の一部だと考えます。」
山澤 「自分の思っていることをサポートしてくれるものが、根拠だと思ってください。」
SV 「自分だけが思っていることを理由、大勢の人たちも同じように思っていることが根拠になるのですね。今回、みんなには『理想の都市』というテーマについて論文を書いてもらいます。今までにチームで取り組んだテーマでもいいですよ。2人ならどのようなテーマを選ぶ?」
山澤 「私はクローンについて書きたいです。今回みなさんには、1200字程度の論文を書いてもらいます。」

1200字と聞いた途端、生徒たちはざわめき出し、「1200字なんて多すぎ〜!」「そんなに書けませ〜ん!」と口々に文句を言い始めます。文章を書くことが苦手な生徒も多いようです。

山澤 「1200字って多いように思いますが、実際書き始めると短いものです。典型的な論文の書き方は、はじめに、自分がこれから何について書くかを述べる部分を200字くらいで書きます。次に、具体的な意見を述べる中身を800〜1000字くらいで書き、最後の結論を200字でまとまると、約1200字になります。私がもし、クローン人間について書くのならば、自分にとってのクローンと、一歩下がって周りから見たクローンを考えます。新聞を読んで自分が思った事と、自分に近い問題を想定し思う事は、異なる部分があると思います。私なら視点を変えて書いていきます。」
今井 「私は差別について書きます。チーム研究の時は、身近にある差別を考え、差別は良くないと考えました。では、差別を無くすためにはどうしたら良いのか。そのためには、お互い理解することが必要です。という流れで研究を進めたと思います。私は、ここに『なぜ差別が生まれるのか』を考えたいと思います。差別の枠を大きくしてみるのです。日本人、文明人はこうあるべきだという固定観念が強くあります。だから差別は無くならないと考えます。例えば、ホームレスと友達になりたいと考えた場合、自分は臭いなどを我慢すればよいけれど、家に招待する場合などは、家族を説得しなければなりません。自分だけでなく、周りの影響も大きく関係してくるのです。」
SV 「まとめて言うと、論文とは、自分の書きたいことを決め、それを相手に伝えるために根拠を集め、相手を納得させるための文章なのですね。」

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