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共栄学園中学校 最先端学習 第10回土曜講座 [2]

2003年2月2日
by 吉井千花

■ 10分間の休憩をはさんで3時間目。メンバーそれぞれが自分が魅力的だと思う街の特徴を模造紙いっぱいに表現したものを見ながら、チームとしてお花茶屋商店街をどのように活性化させていくかについて、ワークシートをもとに意見をまとめる。

ワークシート質問1 活力のあるお花茶屋商店街にするにはどうしたらいいでしょう?
■ 前の時間に作成した模造紙を見ながら、一人ずつ意見を挙げていく。「食べ歩きのできる街にする」「スポーツができる施設を作る」「いつも何か新しいことができている街にする」「商店街の『目玉』を作る」「お祭りなど、人が集まる催しをする」。全員の意見を取り入れたいのはやまやまなのだが、全てを扱うとなるとディスカッションのポイントが多すぎて時間内に納得のいく発表準備ができない可能性があるため、この中のいくつかに焦点を絞りそれを深く掘り下げた活性化計画案を作ることにする。
■ 「『いつも何か新しいことができている』っていうのと『目玉をつくる』『人が集まる催しをする』っていうのは同じような意味じゃない?」「私が『何か新しいこと』って言ったのは、いつ来ても新しいお店ができてるっていう意味だからちょっと違うかも。」「いつ来ても新しいお店ができてるのって、その分いろんなお店がつぶれてるってことじゃん。それじゃダメじゃん。」「いいの、それで!」
■ 自分の意見をダメだと言われて、女の子が椅子を後ろに引いて輪から外れた形になってしまい、他の女の子がなんとかとりなす。ディスカッション進行役の男の子も困った様子。新チーム編成になってまだ2回目の土曜講座ということもあり、ディスカッションにもぎこちなさが感じられる。
■ 「確かに、いつも新しいお店ができるということはそれだけ場所もいるしお金もかかることだよね。だからダメっていうのじゃなく、何か工夫をしていつも新しいことがあるように見せられないかな?」というLAの問いに、「やっぱり、一つ一つのお店じゃなくて商店街全体でイベントをする方がいいよ。だって、みんなでやればお金もかからないし、一人でやるより楽だし。自分が考えたり手伝ったりしなくても、イベントに来た人が店に寄ってくれるから、楽して儲かる!」との答え。メンバーからは特に反対意見はないようだ。
■ 具体的にどのようなイベントをするか、との問いには「スポーツができる施設を作る。その施設ではコンサートもできる」「芸能人を呼ぶ」「お祭りをする」「いつもスピーカーで流行の歌をながす」などの意見が出た。ひとつひとつ検討する。「東京ドームとか国立競技場みたいにスポーツができる施設を作る。そこでは、プロ野球やJリーグの試合の他に、一般の人もスポーツができるジムやプールなんかがあって、お花茶屋が『健康作りの街』として有名になって人がいっぱい来る!」施設を作るだけではなく、一般の人を呼び込む街のコンセプトが明確に打ち出された提案だ。
■ 「でも、施設を作る場所はどうしよう?野球場ってすごく広い土地が必要だよね。」とさらに尋ねられると、「うーん・・・・・」。今回の課題では、資金面や現実にある様々な制約をふまえ、実現が可能な計画を立てるという約束事があるため、野球場を作るという提案では土地の確保をどうするか、また建設資金の工面といった問題をクリアしなければならない。「せっかくのいい提案だから、なんとか実現できる方法はないかな?」と他のメンバーに問い掛けると、「お花茶屋公園の土地を使えばいいんじゃない?」という意見が出た。学校のすぐそばにある公園で、子供用の遊具や花壇、広場があり、朝にはゲートボールを楽しんでいる人の姿も見られる。
■ 「公園を全部つぶして野球場を作ろうと思ったらすごいお金がかかるからできないよね。だったら公園は今のままで、スポーツイベントをやるしかないんじゃない?」と女の子から堅実な意見。「あ!そしたら、公園で野外コンサートもできるじゃん!」お花茶屋公園を中心とした活性化計画の構想がだんだんと具体的に見え始めたようだ。

ワークシート質問2 活力ある商店街にするため、現在の商店街のどんな点を変えるといいでしょうか?
■ 公園をコミュニティスペースとして有効活用するためには、商店街のどんな点を変えていけばよいのかを話し合う。
■ 「公園に人が集まって来ても、商店街に魅力がないとわざわざ行って買い物をしてみようという気にならない。若い人に行ってみようと思わせるには、『お花茶屋商店街』っていう名前を変えたほうがいいと思う。」と女の子から提案がある。実際は、お花茶屋商店街の入り口には「プロムナードお花茶屋」と書かれた看板がかかっているのだ。「みんなは商店街って呼んでるけど、本当はプロムナードお花茶屋という名前がついているよ。」「プロムナードって何?」「調べてごらん」と言われて電子辞書で検索。「『散歩道』とか『遊歩道』っていう意味なんだ、初めて知った。」
■ 「だけど、お花茶屋っていう名前は日本っぽいから、英語とあんまり合ってない気がするな。」という声があり、どんな名称がいいかしばし全員で考える。「お花茶屋だから『フラワーロード』はどう?」「それも英語じゃん!」「原宿の竹下通りの真似して、○○通りってつける?」だが、○○の部分がなかなか決まらない。それぞれに意見はあるのだが、どうも自分達のイメージにぴったり来るものが思い浮かばないようだ。「じゃあ、名前を考えるのはみんなの宿題にしよう。」

■ 商店街に新しい名前をつけるという案の他にも、公園から商店街までの道をもっと賑やかにし商店を増やして人を呼び込む、日本や世界中にお花茶屋情報を発信するため、ホームページを作るという提案がなされた。

■ ここでLAから、商店街活性化にかかる費用はどうしよう?と質問された生徒たち。「自分達の商店街のためにやるんだから、商店街の人が貯金を全部使うしかないんじゃない?」「寄付や募金をする。でも、あんまり集まらないかも。」「お金がかからないようにやればいいよ。工事なんかは全部商店街の人のボランティア。材料もタダで分けてもらう」「いろいろな方法が考えられるね。自分達のお金で手作りした街もいいけど、こんな手段もあるんだよ。」と、LAから資料が提示される。

■ 東京都産業労働局の商店街活性化事業のための助成金一覧表。施設整備・活性化推進・情報化推進の3項目に分かれ、それぞれ対象となる事業内容や助成限度額が示されている。施設整備では上限が5000万円、ホームページ開設事業には100万など、予想外に高い金額に生徒たちは興奮ぎみだ。「ホームページって、作るのにお金かかるの?」とちょっと驚いた男の子もいる。「自分たちで作ればタダだけど、ホームページを作るプロの人たちに頼んだら、お金がかかるんだよ。」「ふーん、100万も使ったらすごいホームページが作れそう!」 。


ワークシート質問3 自分たちの考えを確かめるためにどんなリサーチをする必要がありますか?

ワークシート質問4 誰がどんなリサーチをしますか?
■ これまでに話し合った内容の中で、
お花茶屋公園をコミュニティスペースに作り変える
公園でスポーツやコンサートなどのイベントをする
「プロムナードお花茶屋」という名称を変える
という3つの大きなポイントについてリサーチが必要だということで相談がまとまり、役割分担をする。お花茶屋商店街の構成や店舗数、人が集まるイベント、人が集まる店作り、お花茶屋公園の面積と地価など、それぞれが特に興味を持った分野を担当することに。スムーズに分担が決まり、「じゃ、あとはみんなよろしく!」

ワークシート質問5 どんな方法で発表しますか?(歌う・踊る・劇にする・模造紙を使うなど)
■ 今回の発表は模造紙やパワーポイントだけに限らず、どんなパフォーマンスでも可。いつもと違うことをやってみよう、とLAが盛り上げようとするが、生徒の反応はイマイチ。「そんなの恥ずかしいじゃん。」しばらく話をするが、まずは発表の中身を作ることが先だということで、発表形態については保留する。

次回の第11回では、プレゼンテーションを作り上げるためのリサーチと編集作業を行う。
第10回土曜講座 [1] [2]
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