NTS教育研究所NTS教育研究所
ホーム学校リサーチ:学校レポート私立中高一貫校レポート:武蔵野女子学院中学校

武蔵野女子学院中学校
入試問題解説説明会
2002年12月15日(日)


スケジュール
(1) 〜9:30 筝曲部の生徒5人による演奏「さえずり」
(2) 9:30〜 校長挨拶  
(3)

9:35〜9:45

筝曲部の生徒9名による演奏「いつも何度でも」
(4) 9:45〜10:10 3生による体験談(以上雪頂講堂)
(5) 10:20〜11:25 入試問題解説授業(各教室)
(6) 〜12:10 校舎見学・個別相談(雪頂講堂ロビー)
(7) 12:10〜13:00 入試概要説明(入試相談室 望月先生)

受験生・保護者が集まり始める。9:30の開始時刻まで、筝曲部の生徒5名による琴の演奏。ピンクと紫の袴姿の生徒が「さえずり」という曲で受験生を出迎える。日曜日の開催ということもあり、会場となった講堂は受験生と保護者でいっぱいになった。

学校長挨拶 田中教照校長

いよいよ入試本番が近くなってきました。みなさん緊張してきていることと思いますが、風邪などをひかないように気をつけ、普段の力を発揮して下さい。
本校の自慢は、姉妹で通学する生徒が多いということです。入学したお姉さんが本校の良さを実感して妹さんにも入学を勧めてくださることが多いのです。ですから皆さんも、ぜひ安心して本校に来ていただきたいと思います。
そしてこの広いキャンパスで、のびのびと明るく楽しい学園生活を送ってほしいと思います。

武蔵野女子学院では、世界を舞台に活躍する女性を育てたいと思っています。世界はグローバル化が進み、どんどん身近になってきています。以前は十年一昔と言っていましたが、最近は物事の進歩も早くなり五年、いえ三年一昔になりつつあります。このような時代に対応でき、世界に羽ばたいていける女性を育てることが本校の目標です。

筝曲部 演奏
再び筝曲部による演奏。部員から簡単な部紹介の後、中2と高校生合わせて9名が『千と千尋の神隠し』のテーマ曲「いつも何度でも」を披露する。流派は生田流宮城派。力強さと繊細な音が講堂に響き、全員の息がぴったり合った素晴らしい演奏だった。参加した受験生・保護者からも大きな拍手が起こった。

「MJの進路指導」
進路指導部矢島先生と、すでに進学先が決定している高3生4名との対談形式で進行。
矢島先生: まず、みなさんはそれぞれクラブに所属してそちらでも活躍していましたが、勉強とクラブ活動はどのように両立させていましたか?
Uさん: とにかく部活に打ち込んでいました。でも、英語だけは大切だと思ってきちんと勉強しました。
Nさん: 私も同じく部活一色でした。でもやはり、英語はちゃんとやらないと次が全然分からなくなる。だからちゃんと勉強しました。
Tさん: 私も部活にずっと熱中していました。引退してすぐの中間試験勉強では、部活をやっていた時よりも時間があるはずなのになぜか集中できなかった。部活と勉強と、両方があったからこそ毎日が充実していたのだと感じた。
Mさん: 日々の授業をしっかりと聞くように心がけていました。そしてテスト前の一週間で集中して勉強をしました。

矢島先生: 学校の授業をしっかり聞くという話が出ましたが、ではお家に帰ってからの家庭学習はどのようにしていましたか?
Uさん: 部活がある時は、疲れてしまってほとんどできませんでした。
Nさん: 宿題だけは忘れずにきちんとやっていました。
Tさん: 簡単な宿題は学校の休み時間に済ませるなどの工夫をしました。でも、予習の必要な英語・数学だけは家庭で勉強しました。
Mさん: 私も、英語と数学の予習だけはきちんとしていました。

矢島先生: みなさんはそれぞれ進路が決まったわけですが、自分の将来を考えたきっかけを教えて下さい。
Uさん: まだ明確にやりたいことが見つかっていないので、これから色々と見つけようと思って大学に進学しました。
Nさん: 中学生の頃は教師になりたいと思っていましたが、高3になってマスメディアに興味を持ちました。将来もマスメディアに関わる仕事がしたいと思っています。
Tさん: 自身に入院経験があり、その時に病院で働く人を見て医療に関わる仕事をしたいと思い、管理栄養士の勉強ができる大学を選びました。
Mさん: 中2の時に教師になりたいと思いました。私が教師だったらこうするのに・・・・とかこうしたほうがいいんじゃないか・・・・と思うことを実現したい。

矢島先生: 中高6年間をMJで過ごして、改めてMJの魅力とは何だと思いますか?
全員: 高校受験を考えなくて良いので、部活に思い切り打ち込めるし、ゆったりした気分で学園生活を楽しめる。また、高校進学について追われないので、中学のころから高校卒業後の進路についてゆっくり考えたり調べたりする時間が持てる。

矢島先生: どのようなMJ生活を送れば将来に役立つと思いますか?
Uさん: 集団で何かをすることが大事だと思います。また、何事も最後まで粘り強くあきらめずに頑張ることだと思います。それが自信につながると思います。
Tさん: 何事にも前向きに、積極的に取り組むことが大事だと思います。
Nさん: 中学生の頃から色々調べてみたりして将来をゆっくりと見つめる時間を持つことが大事だと思います。
Mさん: 中高6年間は人格形成にとても大事な時期。自分が心から打ち込めるもの(部活動や委員会・行事など)に打ち込んでほしい。

矢島先生: ありがとうございました。


入試問題解説授業

先生の案内で講堂から教室に移っての入試問題解説授業。12名ずつぐらいが一つの教室に入り、2002年度の入試問題解説授業を受ける。4科解説は1クラス、2科解説は13クラスに分かれる。保護者の方も同席し、入学後に子供がどのような授業を受けることになるのかを体験できる。

10:20〜国語入試問題解説 担当:国語科 佐藤教諭

佐藤先生の簡単な自己紹介が済んだら、さっそく配布された2002年度の入試問題の冊子を開く。
「試験問題が配られたら、まずは表紙に書いてある注意事項をよく読みましょう。問題が配られてから試験開始まで少し時間がありますので、その間に注意事項を読むことで、つまらないミスをなくして下さい。」
問題は、大きく長文・知識・語彙の3項目からなる。この授業では主に長文の設問の解説が行われた。
「この長文は、要約すると日本とイギリスの違いについて書かれたものです。このように2つのものを比較するという観点はとても重要です。これから入試までの間、できれば『比較論』をたくさん読んで下さい。」
設問1から順に、佐藤先生が優しく丁寧に解説をしていく。漢字を書く時には止め・ハネなど細かい所まできちんと書く、接続語を入れる問題では前後の文章をよく読むなど、ポイントを黒板に書き出しながら授業が進む。
「私はいつも生徒たちに、『問題用紙を汚しなさい』と言っています。問題文を読みながら、大切だと思う文章にチェックをつけたり、重要だと思う語句に印をつけさせることによって、設問を解く際のポイントが見つけやすくなるのです。」参加した保護者も、うなずきながらメモを取る。
「長文の設問(6)は、正答率が大変低かった問題です。『――線部と同じ発想と思われるものを1つ選びなさい』という問題ですが、こういう問題が解けないということは、やはり文章が読めていない、理解できていないということなんですね。読解力はたくさんの文章にふれることで磨かれていきますから、入試まであと1月半の間、できるだけ多くの文章を読むように心がけて下さい。」

30分の授業はあっという間に終了した。最後にもう一度、佐藤先生から受験生たちに、入試までの間たくさんの言葉・文章にふれ、文字から想像する練習をしてみて下さいとのメッセージがあった。


10:55〜算数入試問題解説 担当:数学科 城田教諭

「2002年度の算数の入試問題は、【1】〜【4】の大設問と、それぞれの小問の計20問。【1】は基本の計算問題です。昨年はどの問題もほぼ90%以上の正解率でした。【1】と【2】の文章題は【3】【4】の図形の問題などに比べて簡単な問題が出題されていますので、この部分は全問答えを書いて点を取って下さい。解答用紙は答えのみを記入するようになっており計算の過程は問いませんので、自分の答えに自信がなくてもとにかく書いて下さい。」明るく生徒に語りかけ、時々ジョークをはさみながら問題の解説をする城田先生。保護者からは笑いが起こるが、受験生はさすがに緊張しているのか、先生と目が合うと下を向いてしまう子もいる。
「文章題を解く時は、なるべく計算式を1つにしましょう。たくさん式を作ってしまうと後で見直す時に大変だし、1つに式にしてみると思わぬところで約分ができたりして計算が簡単になることがありますからね。」
「円の問題では、円周率は3.14ではなく3で計算して下さい。入試では計算力ではなく、解くための考え方を見る問題ですので、細かい計算は不要です。」

まるで楽しいゲームをしているかのように解説の授業が進められ、こちらもあっという間に30分の授業が終わった。こんな先生に教われば数学が好きになれそう、と思わせる楽しい授業だった。

個別入試相談会
次の説明までの1時間ほど、雪頂講堂2階ロビーで入試相談室の先生方による個別入試相談会が行われた。ロビーは順番待ちの受験生・保護者でいっぱいになり、先生方と熱心に話し込む姿が見られた。

講堂での説明 入試相談室 望月室長
武蔵野女子学院の教育
武蔵野女子学院では、在学中の6年間で「建学の理念でもある宗教教育を基盤として心を育む」「学力を伸ばし希望の進路を達成させる」「恵まれた自然と落ち着いた雰囲気の中で身に付けるべきことを着実に指導する」ことを通して21世紀を生きる女性の育成を目指しています。心を育む教育では、仏(心のよりどころ)・法(物の成り立つ母)・僧(互いに高めあう)を調和させ、「明るい知性」と「豊かな情操」を身に付けます。実際の学園生活においては、「仏」はHR朝拝や学年講堂朝拝、「法」は宗教の時間や宗教儀式、「僧」は体育祭・文化祭・クラブ・委員会活動などにあたります。
宗教教育
週1回の宗教の時間では宗教心を育むことをねらいとして、仏教に限らず、キリスト教・イスラム教・ユダヤ教など様々な宗教の成り立ちや教義を学びます。基本思想を学んだ後は、差別や少年犯罪、臓器移植などの現実問題を取り上げながら生と死を考え、最終的には生きることの意味を自分に問うことを目的としています。また、主体的に思考・思索する能力を養い心の尊さを学びます。
学習時間
本校は新学習指導要領には従わず、週6日制を継続し授業時間を確保します。通常の時間割の他に、英数国の指名補習、長期休暇中補習(応用・希望者)講習(自主的に参加するもの)があります。
学習指導
中2から英・数の習熟度別にクラス編成をし、3グレードに分けます。下のグレードは少人数で編成し、よりきめ細かい指導を徹底しています。グレード分けをすることで、生徒のペースで苦手な教科をゆっくり学習することが可能になります。これは「苦手な教科」を「大キライな教科」にさせないための工夫です。
高2からはコース別クラス編成を行っており、国公立理系・私立文系・総合コースに分かれそれぞれの進路を見据えた学習を進めます。

授業では、新学習指導要領には従わない独自テキストを用いています。全教科とも、教科書とは別にオリジナルのテキストまたは副教材作成し使用しています。総合学習の時間は週2時間あり、2003年度より専任となるネイティブスピーカー講師による英会話の授業や、中学1年生から進路教育なども取り入れ、早くからのキャリア設計をさせることで学習への動機付けとしています。

進路指導

一歩上の進路を実現するため、なるべく早いうちから自分の将来を見つめる時間を持たせて日々の学習への意欲を高め、自ら学び考える姿勢を育てます。なぜ勉強しなければならないかを問いながら、その答えを見つけることでモチベーションを育てます。高1では大学のオープンキャンパスに参加しレポートを書かせ、色々な学校を実際に見ることで将来をイメージさせます。また「10年後の私」というテーマで作文を書いたり、女性が活躍する職業について知る機会を設けることで広い視野で将来を捉えるよう指導していきます。

生活指導

ルーズソックス・ミニスカート・茶髪は本校の制服には似合いません。制服は美しく身に付けるということを生徒に理解してもらい、強制や押しつけではなく生徒の自主性を大切にした指導方法を守っています。

進学実績

2001年度は65%が大学へ、14%が短期大学へ進学。武蔵野女子大学への優先入学制度もありますが、最近はこの制度にとらわれず自由に進路を選ぶ生徒が増えてきています。現時点ですでに公募制推薦・指定校推薦により40名弱が合格しています。


入試概要

 試験日 2月1日 定員190名 2科目、面接
2月2日 定員 30名 2科目・4科目選択、面接
2月4日 定員 20名 2科目・4科目選択、面接
 

面接は受験生1名対面接官2名。主な質問内容は「なぜ武蔵野女子学院を受験したか?」「小学校ではどんな過ごし方をしたか?」などで、生徒の普段の姿を見たいと思っています。
いずれも当日午後5時に掲示・インターネットにて合否発表を行います。



今年から新しい試みとして始まった入試問題解説説明会は、先生方の予想を越える数の受験生たちの参加があった。親子で生の授業にふれることで、保護者にとっては子供がこれからどんな環境で成長していけるのかを身近に体験できる貴重な場となったようだ。入試解説も講堂での説明も、先生方の終始参加者に語りかける姿勢に親しみと魅力が感じられ、普段の学校生活でこのような暖かい先生方に囲まれて伸び伸びと成長する生徒の様子が目に浮かんだ。

このページのトップへ▲
ホーム学校リサーチ:学校レポート私立中高一貫校レポート:武蔵野女子学院中学校