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共栄学園中学校
共栄祭のプレゼンテーション 〜都市づくり構想から複眼思考を学ぶ〜
2002年9月28.29日

■ 9月28日、29日に行われた共栄祭で、中学校2年生による学習発表があった。それは2002年7月12日〜14日に「ツインリンクもてぎ」で行ったプレゼンテーションを発展させた企画の発表であった。発表する対象は、生徒の保護者や他の学年の生徒。その表現形態は単なるパワーポイントによる発表にとどまらず、模造紙を使ったり、模型を提示したりと豊かなものであった。「ツインリンクもてぎ」でいったい何を学んだのか、学んだことがどのように活きてくるのか、生徒たちはいろんな形で表現したのである。

■ 会場には、Hondaのバイクをダンボールで作った模型や、同じくダンボールで作ったASIMOやオリジナルなロボットMOASIなどが展示されていた。また、掲示されていた模造紙にはアクティブ・セフティー・トレイニング・パーク(ASTP)やファンファンラボの施設内部の様子やそこで行われている試験の内容について細かく書かれていた。ハローウッズについてはそこに生息する昆虫の絵や特徴が描かれていた。会場内は、一目で「ツインリンクもてぎ」の様子がわかるようになっていたのだ。

■ 今年の「ツインリンクもてぎ」における学習テーマは「なんらかの原因でツインリンクもてぎしかこの世に残りませんでした。これから皆でこの地に都市を建設していかねばなりません。どんな都市を建設しますか」というものだった。生徒たちは、フィールドワークや、各チーム内でディスカッションを行った。やはり、ツインリンクもてぎは都会の町に育った生徒達にとっては、自然がたくさんあり、環境に優しい施設がある場所というイメージが強いように感じられた。ハローウッズにある森林やファンファンラボにある環境に優しいシステムを見ることで考えたのではないかと思われる。なぜ「ツインリンクもてぎだけが残ったのか」という点に対しては、多くの答えが環境に優しいからというものであった。

■ 各チームから出された案は様々なものであった。自然動物愛、リサイクル、省エネ、ソーラーカー、ハイブリットカー、電気自動車などその考え方は実に多種多様である。その中で、リサイクルは新たにもう一つ製品ができたり、無駄な資源を使う必要がなくなったりするから環境にとってもいいのではないかという意見があった。

■ ソーラーカーや電気自動車、また低燃費の車などHondaコレクションホールやファンファンラボで得た知識を早速、生徒たちは都市に応用していた。今ある限りある自然や資源を、いかに有効に使っていくことができるか、二酸化炭素の増加に伴う温暖化対策として自動車の排気ガスをどうするのかなどは、21世紀の都市づくりにとって欠かせないと生徒たちは言っていた。

■ そして、未来の都市ということで、都市に住むのは人間だけではないかもしれない。人間の形をしたロボットもいるかもしれないのである。人間の科学進歩は絶えず進んでいて、Hondaが開発したASIMOは二足歩行で身体も柔軟で、人間とロボットが共に住む時代が訪れるであろう。そんな時代になったらどうするのか、生徒たちはASIMOをイメージしながら未来の都市生活をどうするか考えていた。

■ 都市には欠かせない要素はまだある。それは人との交流の場である。都市とは人が集まることでできる。その人が集まれる機会や空間が都市には必要なのではないかと生徒たちは考えた。それは、広場や公園、娯楽施設、商店街、祭・・・etc。人と人とが触れ合うことで、地域内での団結力が強まると言う意見があり、人間は自分ひとりでは生きることができないからというコメントもあった。

■ このような様々な要素を組み合わせてどんな都市にしていくかについては、率直な意見として以下のような点が生徒たちの間では重要視された。
・ 安全性
・ 利便性
・ 自然と人間との共存
・ 澄んだ空気

交通事故や犯罪がある都市には人が集まるはずがないであろうし、ロボットやオートメーションシステムによってより便利で快適な生活を送りたいと望むであろう。日頃、汚れた空気と水、そして街中には緑が見られないという環境に置かれている子供にとってはやはり、多くの緑や澄んだ空気・水が欲しいと思うものであろう。

■ 環境に関する視点以外にも、「バリアフリー」について考えていたチームもあった。車イスの身体障害者や高齢者が住みやすい都市づくりを目指し、そのために障害者と健常者との区別をなくしたり、障害者が乗れる車を作ったりと様々な方法を考えていた。また、都市を建設しいく上では、すべての人に優しいだけでなく、人と人とのふれあいを大切にしながら、お互いを思いやる心が必要であるという意見もあった。

■ この共栄祭で、中2の生徒たちは、ツインリンクもてぎで学んだことを、さらに手を加え工夫して臨んだ。生徒のパワーポイントや模型や模造紙による発表の素晴らしさに、他学年の生徒たちや保護者は驚いていた。都市づくりについて自分達で調べ、自分達で考え、自分達で発表したことで、発表する生徒の姿も真剣なものとなり、「ツインリンクもてぎ」での経験は十分に活かされたと感じた。

NTS教育研究所助手 葛原怜

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