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共栄学園中学校 最先端学習 第7回土曜講座 [2]

2002年9月27日
by 前田恭子


10:00 MMルームへ移動

■ 「クローン人間」を認めるための材料を探しにMMルームに向かうと、すでにたくさんの生徒が押しかけており、空いているPCがないような状態だった。各人の画面をのぞくと遺伝子について書かれたページ、羊のドリーについての意見文、クローンを使った移植の可能性など、思い思いにキーワードを検索して様々なサイトを閲覧していた。

■ 関連するサイトを探してクローンの知識を拾っていくが、技術や知識を掲載したものならたくさんあるが、クローン人間をつくることに関しては反対の立場を取っているものや、疑問を投げかけるもの、中立のものが多く、賛成意見を掲載しているサイトはなかなか見付からない。

 


10:15 発表の準備

■教室へ戻ると、残った生徒たちは模造紙を広げ、思い思いにクローン人間賛成のプレゼンに向けて準備をしていた。

■ 「クローンで羊のムダ毛処理をする。羊の羊毛がちゃんと自然に取れるように、遺伝子の操作をして自然に毛が抜けるクローン羊を作る。」とクローンにアイディアを出す生徒に、「なんでそのままそっくりのクローンじゃなくて遺伝子操作をすることになったの?」とたずねてみると、「全く同じモノを作っても意味がないから、より役に立つものを作るんです。」と教えてくれた。「クローン人間をどうしたら認めることができるのか」という解決方法のひとつに「役に立つことができるなら」という視点で挑んだようだ。

■ 「ASIMOってクローン?」「ロボでしょ?」「クローンって人間なの?」「クローン人間は何でできてるの?」「細胞?」「人間も細胞でできてるの?」と延々繰り返しているチームもあれば、「移植は必要だと思う。」と医療の立場でクローンを必要視する意見を説明しているチームもある。

■ 「でももしもクローン人間として生まれてきて、いきなりオリジナルがケガや病気をしたからといって、移植のために足や肝臓を切られたりするのは、たとえ教育を受けていなかったとしても嫌だと感じると思う。」「移植目的で作られるクローン人間は嫌だね。」「でも友達倍増!」など肯定否定が入り乱れる。

「クローンは自分がクローンだって事は知らないの?」
「もし誰も教えてくれなかったら分からないかもしれないね。」
「クローンとして生まれてきたら教育を受ける権利や、基本的人権はどうなるのか?」

■ 生徒同士の輪の外で、LAに向かって熱弁を振るう姿もあった。「自治体が今年の予算を使い切らなきゃといって要らない道路工事をするのなら、そのお金をクローンとか移植とかの研究費に当てればいいんだ。だって意味のない工事をして同じ予算を来年ももらうよりも、意味のある研究に使った方がいいに決まってる!それでクローンを開発してそのクローンを道路工事に回すってコトもできるぞ!」


11:10 プレゼンテーション

■ひとつの教室に3クラス全員が集合して「クローン人間を認めることができる」というプレゼンが始まった。

1チーム目の発表
クローン人間は幾らでも作り出せる。
移植ができる。
困ったときにドナーが見付からなくても常にスタンバれる。
自分のクローンにやらせれば勉強の量が減る。
ストレス発散用、殺人用クローンをつくる。
クローンがクローンを生み、何世代にも渡るクローンを作り出す。

◎殺人用クローンなど、逆に悪循環を生みそうだというささやきもあったが、色々調べて書いてくれた。

2チーム目の発表
クローンは動物実験の段階で、技術的にはもうすでに人間の赤ちゃんがつくられている。ヒトそのものではなくて、それぞれの臓器をつくることができ、遺伝子治療によって難病を治せるようになった。
日本では、豚にホウレン草の遺伝子を組み込むことによって脂肪の少ないヘルシーなお肉を作ることに成功した。イギリスでは難病治療に限り、ヒト胚の受精や研究を認めている。
例えばジュラシックパークの恐竜のように滅亡した動物を再びつくり出したり、絶滅しそうな動物を増やすこと、死んでしまった子供をクローンで蘇らせることもできる。

◎技術的な応用について発表してくれた。

3チーム目の発表
「クローン人間は認めることができるか」
認めさせる方法は、ひとりひとりがクローンの知識を持つことです。
クローンは使い方次第かな?心を持っているのでロボットとは違います。
結論、まとめ、理解しようとせずに「クローンは作りたくない」とは言っていないで、クローンの知識を付ければそれなりに分かる。世界中の人たちは「分からないから不安だ」と言わずに、クローンを知ってもらったらクローンの不安が消えると思います。

◎まずは自分たちで勉強しようということですね。

4チーム目の発表
「クローンについて」
難病と戦っている人は、臓器移植を受けたくても提供者が少なく受けることができない。
臓器提供用のクローンをつくって移植を行えば、拒絶反応もなく健康になることができる。
「クローン人間」については今、慎重に話し合っているところだが、臓器提供用のクローンには特別な意志はないので、クローンを作ることは大丈夫。

◎分かりやすくまとめてくれました。


■スーパーバイザーは、このような難しい課題にもみんなで取り組めばこんなに個性的な意見が出てくることが分かったとまとめたが、夏休み明けということもあって「聞く姿勢ができなかったこと」も明らかにした。

■ひとつの教室に3クラスが合同発表という窮屈な状態で、特に3チーム目の発表の時には良く聞いていた生徒も多かったが、今度はこの「聞く」ということも次回の課題として残ったようだ。

第7回土曜講座 [1] [2]

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