■ ビデオ紹介の次には、中学に続いて男女共学となる高校の方針が語られた。「都市型学習環境を基軸に進学指導に重点をおいたスマートな学校づくりを目指している」という共栄学園高校。ここでは都市型を「交通の便、IT化が進んだ前進的校舎」、スマートを「利発的で身だしなみの良い生徒」と表している。さらに従来からの「清明 誠実 創造」という校訓に、「礼法を尊び知性豊かな人材の育成」「創造性に富み、自立できる人材の育成」「社会に貢献できる人材の育成」という3本柱の教育目標を掲げて指導する。
■ 1年次は国公立や早慶上智など難関大学の合格を目指す「特進コース」と、MARCH(M:明治、A:青山、R:立教、C:中央、H:法政)などを目指す「普通コース」に分かれる2コース編成で、2年次には更に細分化される。教科指導としては、主要大学の入試問題を全生徒に配布して5科で個別学習を充実させるなど自主自立力の育成に力を注ぎ、特に英数では予習学習を奨励している。
■ 基礎教科の学力以外にも年15回の土曜特別講座を充実させており、3年次には英数国を中心に2講座を受講する。礼儀作法、思いやりなどを育てることも重視しており、ボランティア活動に参加したりクラブなどで優秀な成績を修めた生徒を奨励している。
■ さらにITを積極的に取り入れて、情報の時間にはPC学習を行い研究発表ではパワーポイントを用いてプレゼン学習を行う。各クラスで選抜チームを作って、独自のテーマを研究発表して賞を与えるようなコンテスト形式の学習や、総合学習的な要素を取り入れた弁論大会、小論文学習などを行って広く進路学習としても役立てている。
■ 共栄学園全体の中高一貫教育については共栄学園中学校の伊藤教頭先生から、「今までは『子どもが勉強できない』とか『親の理解がない』などと教員側がこぼすような場面もありましたが、本来の学校とは生徒と教育が織り成して形成されるものであり、実際は指導する教員の質が問われています。共栄ではこのような社会のニーズに応えて、全ての責任をまずは教員に問いかけて教員の質から改善していき、学校の在り方そのものの改善に力を注いでいます。」と、近年の教育変革を、共栄もまたリードしてきたことが伝えられた。
■ 5年間で高校のすべての課程を修了する先取り学習では、教科書のくり返し学習を省き、直結された内容を無駄なく学習することができる。こうした学習時間の短縮によって、高3の1年間を自分の目的に向かって有意義に使うことが出来るようになった。
■ 生徒たちは17、18歳で自分の進路に向かわねばならず、その時に必要な判断力を養うため、最先端学習や大学の教授を招いての講義などの多彩な講座を設置している。まだ研究段階の学習も取り入れており、これらを魅力ある校風と理念の実現を目指す共栄の姿を映し出すものと考えて一冊の学習冊子にまとめた。今後も授業の公開や校外体験学習なども積極的に利用し、将来活躍できる人材の育成に力を注いでいく方針だ。
■ 続いてこの9月に完成する7階建ての新校舎のパースを見ながら、最新の施設設備の説明を聞く。セミナールームは社会人に対しても開放することを計画しており、開放感のあるコミュニティゾーン、ノートPCを設置した研究ゾーンなども充実している。職員室は機能性を重視しており各教員用にPCを完備。一般教室の机や椅子の配色は目に優しい緑色を使用。ノートPCを学習に駆使するため、プレゼンテーションを映しだすためのスクリーンを設置し、各教室には無線LANを構築する。
■ 理科室は中高でひとつずつ。美術室には天井の梁を剥き出しにするなど創造力を刺激するような特徴を持たせ、MMルームも最新設備を装備した。教室5つ分の広さを持つ図書館やスカイラウンジの見晴らしとは対照的に、和室では狭い空間から世界を見ることができるように、日本古来の文化に触れられる落ち着きの場所に創り上げたほか、大中に分かれた体育館や武道場もあり、講堂は400人収用できるスペースとなった。
■ 春日部共栄高校との連携教育については春日部共栄中学設立準備委員の宇野先生から、「希望があれば双方の高校に行けるような提携を視野に入れている。」との説明があり、学校間の格差もあるが個別に対応することで学力面での強化につなげていくことが語られた。
■ 学力差を越える試みとしては他にも無学年授業の実施がある。英数の到達度が高い生徒のために検定試験を行い、試験の結果によって学年を越えた選抜クラスを編成。これによって中1でも学力があれば中2、中3と一緒に高いレベルの授業を受けることが出来るのだ。生徒たちの能力を引き出すために、このような飛び級授業などの可能性をさらに検討していく方針だ。
■ 共栄は中1から高3までの一貫教育となって、高2で高校の領域を全て修了する先取り学習を進めているが、大学の一般課程まで進むことも視野に入れて学力を身に付け、全員国立大学合格、若しくは海外名門大学へ進学できる力を付ける。そのため単に学力のみでなく、これらに必要となるプレゼン・ディベート等の表現力を土曜講座のほか各教科の中にも組み込んで育てていく。
■ 英語ではTOEFL570点以上を目指しており、アカデミックライティング・リスニング力を日々の英語教育の中で養っていく。また、全員が高校卒業までに数学オリンピックで準合格までいくことも目標に掲げている。これらを組み込んだシラバスやカリキュラム、模擬問題集などの資料もそれぞれ冊子となった。
■ 続いて中学・高校の募集概要を中学主任の名越先生が説明する。「今年も特待生は20名を募集します。小学校3、4年のうちから説明会に参加される方もいて、何度参加しても新しい情報に触れられるよう工夫を凝らしていますので、疑問点などがあれば何度でも参加して解決して欲しいと思っています。安心して受験に臨めるよう個別の相談にも対応していますし、今後各校との連携を強化することも考えているため、随時説明会で発表していくことになります。連携にあたっては学校間格差や千葉、埼玉など隣接県との比較についても検討の必要があり、私立統一試験の問題もあるのですが、こちらは私学協会の動向を見守って対応したいと考えています。」
■ 近年一般入試よりも推薦入試に照準を絞る例が増えており、学校側も推薦でできるだけ多くの合格者を出していきたいと考えている。「自己推薦も取り入れて個々の相談にもできるだけ丁寧に応じる方針ですので、説明会に何度も足を運んで個別に聞きたいことをぶつけてください。」先生は積極的に相談に応えていきたいと語っていた。
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