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■ 各学年の課題曲も、それぞれ1年ずつの成長を追いかけるように楽しく拝聴した。みんながこの日のために協力し合った結果はどうなるのだろう。4月にクラス編成したばかりの新しいクラスメートと一緒に頑張ってきた4週間の練習。どのクラスも短い期間ながらずいぶん歌いこんでおり、どのクラスもみんながひとつになっている感が溢れていた。どのクラスにも賞をあげたい。審査時間をしばらく置くと、成績が発表される。
■ 成績発表を前にして、まずは審査員の先生方からの講評を聞く。
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宇佐美瑠璃先生より
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- 私は混声のコンクールに呼ばれることが多く、女声は初めてで楽しく聴きました。どのクラスも実力があります。逆に差がありませんね。発表前だから言えませんが、私が◎を付けたクラスが賞から漏れてしまったので僅差だったのだと痛感しました。だから自分のクラスが賞から漏れていても落ち込まないでいてください。それぞれの心に響いた歌声が、それぞれの皆さんのNo.1だったことは間違いないと思います。
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永原惠三先生より
- 昨年は参加できませんでしたが毎年楽しみにしています。このコンクールに参加するたびに日本の合唱の層が厚いことを実感します。どのクラスも素晴らしい。ただ少しだけ物足りないなと思うのは「言葉の追求」です。国語でも文字面だけを読む場合と、文章の意味を考えながら読む場合では聞く人の心への響き方が違ってきます。心より大きい魂で表現することができるように言葉というものをもっともっと追求して、さらに良い合唱を追求してください。
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新垣壬敏先生より
- 今年はドラマの影響でしょうか、沖縄の曲が多かったですね。ノッてるコーラスとノッていないコーラスがあったようですが、沖縄独特の↑ドミファソシド、↓ドシソファミレドという音階はノリが良くて楽しいものですね。宗教音楽が多いことも嬉しい縁を感じます。アヴェマリアを高校3年生が歌いましたが、ザガリアというユダヤのラビは「望んでいた男の子が産まれますよ。」という言葉を信じなかったせいで口がきけなくなってしまう。人は素直に聞くことをやめてしまった時から成長が止まるということですね。アヴェマリアの中にも、マリアがとても良く聴く人であったことが語られています。みなさんも歌い手である自分が第一の聞き手となれるように、これからも頑張ってください。
■ 先生方の講評を頂くと、深堀校長先生が演壇に立ち「これから成績を発表しますが、節度ある態度できちんと最後まで発表を聞きましょう。」と注意を促した。
■ 「中学の部、努力賞は、『寒ブリのうた』を歌った3年菊組です。」
うわぁっと声があがるがしばらくして収まると、次は3位の発表に移る。3位は2クラスあり、『てィんさぐぬ花』『雨どーい』を歌った3年百合組と、『クシコスの郵便馬車』を歌った2年梅組が受賞した。2位は『通りゃんせ』の3年桜組。そして1位は『天使と羊飼い』の3年梅組、課題曲の優勝は3年生の『Benedictus』となった。会場から沸き起こる歓声をいったん静めると、高校の部の発表へと続く。
■ 高校の部、努力賞は2クラスで、『エトピリカ』を歌った3年菊組と『別れの歌』『舞の歌』を歌った2年菊組。3位はなんと1年生からの受賞で、『マンモスの墓』を歌った1年桜組。2位は『Ave Maria』の3年桜組で、1位を飾ったのは『Salve Regina』の3年百合組、課題曲の優勝は3年生の『Amen』となった。
■ 信じられないような歓声がホールにこだまする。2位と3位のせめぎ合いもさることながら、1年生が受賞した快挙にも感動させられる。今度の歓声はなかなか収まらず、ホールのあちこちでみんなの嬉しさが湧き上がっている。表彰ではクラスの代表が校長先生から賞状やトロフィーを受け取り、審査員の先生方に一礼をして、会場のクラスメートにトロフィーを掲げて一礼。涙を拭いながらの姿も見られた。
■ 全ての表彰が終わると、興奮冷め遣らぬままの高校3年生は舞台に上がって、『御空は語る神の栄誉』を歌った。俯いてしまったり、顔を手で覆い隠して歌えなくなってしまう生徒もいる。合唱が終わると自ら盛大な拍手で称え合う高校3年生に、会場の高校1、2年生や中学生、先生や保護者からも惜しみない拍手が寄せられた。閉会の言葉は高校3年生から。奇しくも高校の部で優勝を果たした高校3年百合組の代表が、涙で声を詰まらせながら思いを語った。会場から「頑張って!」と声援が飛ぶ。
■ 「音楽コンクールに向けてみんながひとつの目標に向かって過ごしてきました。この4週間は決して楽なものではなく、時にはチームワークが乱れて涙したり。放課後も遅くまで残って頑張り、身体的にも精神的にもギリギリまで頑張り通しました。こうしてコンクールを終え、今は何とも言い表し難い気持でいます。毎日毎日一緒に頑張り通した仲間達には、強い絆を感じずにはいられません。私達の音楽コンクールを陰で支えてくれた先生方に感謝します。」
■ 最後に音楽コンクールの最後を飾る『御母マリア』を全校生徒が歌う間も、会場のいたるところから涙の色が溢れていた。
■ 保護者席にも感涙に咽ぶ父母の姿。多感なこの時期に娘が大切な宝物をまたひとつ手に入れたことを喜んでいる姿があった。
- 「ではみなさん気を付けて、ごきげんよう。」
「ごきげんよう。」
■ 会場の外に出ると、クラスで円陣をつくり栄光を分かち合う生徒たち。どの顔もキラキラと明るい陽射しに照らされて、とびきりの笑顔が輝いていた。
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