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共栄学園中学校 最先端学習 第5回土曜講座 [1]

2002年7月4日
by 前田恭子

■ お花茶屋商店街の魅力を探るグループ学習の最終回となった。

■ 今日は最終的にクラスでひとつの発表を行う。まずは各グループが1回目と2回目の授業で調べてきたことをもう一度まとめ直してクラスで発表し、どのようにまとめるのかをクラス全員で話し合って、パワーポイントのプレゼンテーションや模造紙にまとめる作業を行う。


8:50 前回の振り返りと話し合い

■ グループごとに分かれて前回までの資料を取り出し、雑談から始めて内容をまとめていく。どのクラスも机を寄せ合ったり椅子を持ち寄ったりと、グループを1箇所に固めて話し合いを進める傾向が出てきた。この方がみんなの意見も出やすくひとりひとりの声が聞こえ、たまに小声の発言もLAやリーダー役の生徒が拾ってくれる。但し、自信を持って意見を言うときにはみんな声が大きくて、一ヵ所に固まっていないと他のグループの邪魔になってしまう。

■ 特に1組ではすべての机を後ろに寄せて教室の前方にスペースを作り、椅子だけを持ち寄ってグループが円を作るようにして話し合っていた。より濃度の濃い話し合いができることや、模造紙を広げるスペースが空くこと、前回、作業に飽きて碁を広げ出した生徒もいたため、それを防止する目的もあったようだ。LAたちは事前ミーティングで前回までの反省材料を挙げ、様々な指導方針を練っている。

■ 「みんなが調べてきた店の中には、手作りのお店がどのくらいの割合であったのかな?」LAの声掛けで生徒たちは具体的な目標を持って作業を始める。前回、全部で50店舗ある商店街を調査したうちの19軒を、手作り品を売りにしている店だと判断していた。手作りのお店が魅力的に思える理由については、前回、前々回から答えが出ていない。LAが再度尋ねると、「リーダーどうして?」「サブリーダー、何でなの?」とまとめ役の2人が互いに顔を見合わせる。


■ 2組では何人かの男子が授業に遅刻してしまい、途中から話し合いに参入してきた。前回も遅刻者がいたのだが、多少遅れてでもこの土曜講座に参加していることは微笑ましいことなのかもしれない。各班がまとめの作業を終えるとクラス内での発表が始まった。

■ 男女混合班が発表を始めようとするが、まだまだ話し続けている生徒が多く、「うるさいから静かにして!」と女子が声を上げる。グループを代表して女子が、専門店とスーパーを対比させて価格の違いを調べたことを説明し、最初に仮説を立てたものとは多少結果が違っていたこと、お店にインタビューした内容や、お客様に質問した事柄を紹介して、その結果が予想と違っていたことが分かって面白かったと結んだ。

■ 女子の班では、お店の名前の由来や特徴、来店するお客さんの特徴やお店が工夫している内容など、調べた結果を端的に紹介した。男子の班は、2つの薬局の前で調べた交通量や、薬局の歴史を紹介する。「聞こえないよ!いつもみたいに大きい声出して!」と女子から声が飛ぶ。各グループの発表をメモしている生徒もいて、「聞こえるように言ってね!もしかして声変わりしているの?」と声がかかる。

■ 代表して2人の男子が、薬局の1日の来客数や、処方箋のお客さんが多いことなどを細かく説明する。小さいけれどもちゃんと声を出して自分たちのグループの発表をするのだが、「聞こえないよー!」と、ここでも容赦なく声が掛かった。

■ 前回の授業でも、最後に同様のグループ発表を行っているのだが、2週置いたためか発表内容や表現がより端的になって、焦点が絞られているようだ。発表中に他のグループから「そんなの調べてどうするのよ。」と声が出ることもあった。『お花茶屋商店街の魅力を探る』という共通目的に向かっていても、各グループで視点や考え方の違いがあるようだ。

■ 「これをどうやってまとめるか話し合ってみましょう。」とLA。クラスでひとつの発表にまとめるためには3つの調査内容をもとに、うまく組み合わせたり関連付けたり、共通項を探したりする必要があるが、具体的にどうやってまとめるのか意見が出てこない。しばらく経つと、グループ発表のメモをとっていた女子たちが、黒板にメモを書き出し始めた。この中から、クラスまとめのヒントを探し出そうとしているようだ。


9:30 発表の準備
■ 3組では、いつものように机を四角に囲み合わせて会議の形を作っている。3班の調査結果を3部構成で列挙するように話が進んでいるようで、具体的にグループの発表内容にタイトルを付けている。「商店街に魅力がないこと」「商店街が工夫していること」「全体の協力で成り立っていること」と、だいたいのテーマが決まってきた様子。これをクラスでひとつの発表とするために、流れに意味を付けてストーリーを持たせようと、男子が意見を出した。

■ 「いいこと言うからみんな聞いて!」と女子が声援する。初めは恥ずかしいのか意見を言いにくそうにしていたが、女子たちから急かされて自分の意見を述べ始める。それによると、『商店街の現状として良い所と悪い所があり、良い所をより伸ばすため、悪いところをカバーするために各店が独自に努力と工夫を重ねている。個別の工夫や全体の協力が、店街全体としての魅力が生まれている。』という流れで発表をしようということだった。書記が黒板に関係図を書き記す。「努力と並行して工夫もしているということでいいのかな?」

 

■ 「この内容で発表をまとめてもらって良いですか?良い人は拍手!」と司会が声を上げるとみんなからの拍手がおこった。「後は時間がないので適当に分けちゃいます。」と言って素早く担当班を決めると、誰も異論を唱えるでもなく各班に任された作業を始める。みんなすっかりまとめる内容に納得している様子で、模造紙を真ん中に書き込みを進めていく。


■ 1組では「どういう順序で発表しようか?」とLAが声を掛けている。「発表の仕方にも聞き方にも気を付けてね。より魅力的な発表ができるように、スマイル・アイコンタクト・ジェスチャーを交えてみてください。発表者は聞いている人の方を向いて話し、聞く人は発表する人のことをちゃんと見て聞きましょう!」

■ 今日はプリントを配布して、発表の際の「話す」「聞く」態度に注意を促している。まずは男子の2班から。『お花茶屋リサーチ』と大きく書いた黒板の前にグループが全員立って発表を始めた。

■ 行動派が多いこのグループでは、ひとりひとりが調べて分かったことを一点ずつ挙げて、ひとつずつ調査の感想も発表した。もうひとつの男子の班では、お花茶屋商店街の歴史について江戸時代にまでさかのぼる。交通の拠点として栄えた所に「お花さん」という女性の居るお茶屋さんがあって、それが「お花茶屋」という地名の由来となったことを発表。さらに現在のお花茶屋商店街の中で比較的新しいお店にも着目し、開店時期や特徴を発表した。

■ 次は女子の発表で、1班目は手作り品を特徴とする店が占める割合を36%と算出。それらの手作り品のお店の共通する特徴を挙げる、もうひとつの班は1日のうちお客さんが多い時間を調べ、「お店をやっている人はコミュニケーションが大切。」と発表を結ぶ。


■ 2組では黒板に書き出した発表メモに、みんなから出てくる意見を次々と書き足した。細かな文字で埋め尽くされた黒板には、各班の調査内容が網羅され、意見や感想なども出揃ったようだ。発表に使うプレゼンテーションを制作する段階だが、パワーポイントでどのようなプレゼンテーションを作るのかを悩んでいる。「とりあえず何か書いてみよう。」と模造紙を取り出す生徒たち。


10:30 マルチメディアルーム

■ 2組と3組から何人かの生徒がMMルームに来ており、2〜3人組みになってプレゼンテーションやグラフの作成をしている。まだ慣れないパワーポイントの操作に戸惑いながらも、何度も機能を試して効果的なプレゼンを作成しようと意気込む姿。クラスから作業を任されて生徒たちがコツコツとプレゼンテーションを作成している間に、別の男子たちもやってきてグラフの作り直しを始めた。

■ 「この後40分から体育館で発表だからもう休み時間とっておかないと、みんな休憩なくなっちゃうよ。」とLAが声をかけると、「俺たち休憩いらないから!」とたくましい返事。目の色を変えてPCとにらめっこしている。

「みんなが模造に書いてあることをこっちに書いても意味がないよ。」
「ここはアニメーション設定した方がカッコいいと思う。」
「もう移動しないと時間がないよ!」

■ 1組の教室に戻ると、模造紙を囲んでまとめの作業が進んでいた。椅子に腰掛けたままの生徒もいるが、書き進める役割と助言する役割もあるようで、地図を入れたり、文章を綴ったりと着々と発表内容が固まってきた。「他になんて書いたらいいの?先生、アドバイザーでしょ?教えてよ。」と気軽に尋ねる生徒に、LAは「何て書いたらいいのか自分で考える授業なんだよね。」とアドバイス。「もっと協力してやらないと時間がなくなってきたよ。」発表まであと10分程しかない。

■ 「みんな最後まで頑張ろう!サッカーだってロスタイムで勝つこともあるんだ!」LAの熱い言葉に女子たちが沸くと、「先生、グループ発表に使った模造紙を上から貼り付けてもいいですか?」と工夫する生徒も出てきてラストスパートが掛かる。

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