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共栄学園中学校 最先端学習 第4回土曜講座 [2]

2002年6月28日
by 前田恭子


10:20 続くインタビュー調査

■ 豆腐屋さんの前で2組の女子たちがインタビューをしている。

どういう人が来ますか?
―年配の方で、近所に住んでいる方が大半ですね。
看板の「3代目茂蔵」の意味は何ですか?
―社長が三代目で、社長の名前に茂という字が入っているので、茂蔵になりました。他にバーとか居酒屋もやっています。
何が一番売れていますか?
―寄せ豆腐ですね。オススメ商品ですよ。

■ 店先には3種類の豆腐が出ており、お店の方はその種類を作り方から詳しく説明してくれた。豆腐は作るときの温度の違いや「にがり」を入れるタイミングで香りや舌触りが変わってしまうそうだ。また、お店の閉店時間は7時だが、豆腐が売り切れたら店を閉めてしまうことも分かった。たくさんのお話を聞いていると、魚屋さんからお魚天国のメロディーが耳に飛び込んできた。「ウチもおとうふ天国を流しましょうか?」とお豆腐屋さん。『音頭とうふ天国』という、演歌の川中美幸さんが平成8年に出した曲を流してくれた。

■ 花屋さんの店先では「花って利益はどのくらいのせるんですか?」という質問も飛び出している。3組のグループで、女子が男子と手分けをしてあちこちでインタビューをしているのだ。

安くするためにはどんなことをしていますか?
―いいものを安くということも、ある程度は効果があるのだけれど、お花はどちらかというと良いものが欲しいというお客さんの方が多いので、あまり安いと逆に売れなくなっちゃうんだよ。その辺が難しいかな。
お花の鮮度を見分けるコツはありますか?
―軽く触ってみると分かりますよ。長年の経験で分かるようになるんだけれど、弾力性が少し違うんだ。

10:40 クラスでディスカッション

■ 2組の男女混合班では上手くまとめが進んでいる様子。「なかなかまとまってきたね。」とLAが声をかけると、グループ内での話し合いもずいぶん活発化してきたようだ。

■ 2組の女子は、前回調べたことと今回追加で調べたことを合わせ、「お花茶屋商店街の魅力」というテーマで200字シートに書き記しながらまとめる。フィールドワーク中は楽しく学習していた生徒も多少気が抜けてしまったようで、まとめに身が入らない様子が見えてきた。

■ 2組の男子たちは、話し合いではなかなか意見がまとまらないので、200字シートを配って思い思いに分かったことを書いてみることにしたが、「どうせ発表するだけなんだから○○君が書けばいいよ。」と面倒臭がる生徒もいる。今までまとめ役を買って出ていた生徒もこれでは意見をまとめる気がなくなってしまう。

■ インタビューの原稿用紙や、せっかく商店街からもらってきたパンフレットを男子同士で押し付けあっていると、自分がやらなければと、材料を受け取ってひとりで書き始める生徒が出てきた。なんだかみんなの気持がバラバラになってしまった。どうなってしまうのだろう?

■ 3組を覗いてみると、各班とも意見の取りまとめがスムーズに進んだようで、男子が率先してまとめの原稿を書いている。今までの授業では、意見の数や勢いは女子の方が良いようだったが、じっくりと考えたり出された意見の整合性を検討してまとめる作業は男子の方が得意な様子。

■ 1組では、以前はLA主導でディスカッションをやっていたが、今度は生徒が中心になって模造紙を前にディスカッションを行っている様子。

■ 作業の早い女子チームでは、200字シートにまとめのメモを用意した。箇条書きにしたことだけで最後の発表を乗り切るようだ。「大丈夫?これで発表できる?」とLA。「もちろん。」と、ひとりが箇条書きしたものを即興で文章にして読み上げ始めた。


11:15 クラスで発表

■ 2組ではグループ発表が行われた。最初に男女混合班の発表。ひとりひとりで手分けしてまとめを読み上げる。「前回は魚屋と八百屋とスーパーの値段を比べました。メロンとキャベツはスーパーの方が安くて、大きさも店によって違う。サケはスーパーが安く、八百屋と魚屋では質が命。最初はスーパーの方が高いと思っていたけど、調べてみると意外にバラバラでいちがいにどちらとも言えない。」

■ 「商店街に来ていたお客さんに聞いてみると、スーパーの方が良いという理由は、品揃えがいいから、1箇所ですむからなど。商店街の魅力は、活気がある、自転車を降りなくても買える、1対1で話が出来るという意見もあった。毎週来る、毎日来るというお客さんもいた。」
「専門店は鮮度が命で、常にいいものを安く売る。昔から変わらない下町っぽさがお花茶屋商店街のいいところ。」

■ 「インタビューしてみるとお客さんは冷たかった、聞き方が悪かったのかな?店の人は優しかった。スーパーは店のスタッフが多かった。ひとつひとつの店が小さかった。動物が多い。」
「2週間前に仮説を立てたスーパーの魅力は、店を何件も回らなくて済むということだった。各店の交流があるという仮説についてはそうでもなかった。」

■ 男子の班では、商店街で、薬屋の前を通る人の数を調査してグラフにしたことを発表した。「2つの薬局でインタビューした結果、薬局Aでは処方箋がほとんど。老舗の薬局Bでは子どもから大人まで、1日約200人のお客さんが訪れます。本社から卸売業者を通して入荷している。来客はそんなにないと思っていたが、結構いたのでビックリしました。」
「だから?」
「それだけ?」
「これで発表を終わります。」

■ 続いて女子班の発表。「お花茶屋商店街の魅力はおいしい食べ物屋さんが多いことなので、食べ物屋さんについて調べました。」と、マクドナルドにいたお客さんの人数を細かく調べて、年齢・男女別に集計したものを紹介する。他にも、店の中には音楽が流れていたり、Welcome のシールが貼ってあったり、タペストリーを吊り下げて、『ゆったり客席』と床に書いてある様子を紹介して、「お客さんを歓迎する雰囲気づくりが出来ていることが分かった。」とまとめる。

■ 「マクドナルドの品物は、中学生のお小遣いで買える範囲の値段である。」
「他に商店街では、タバコ屋は何で角にあるかというと、昔のタバコ屋はみんな角にあったから。お菓子の売れ筋は、スナック系のお菓子に人気が集中している。」
他にも豆腐屋さんの看板の由来や豆腐の種類、「川中美幸さんの演歌で、「音頭とうふ天国」という曲を流してくれました。」と紹介すると、「歌ってよ!」とクラスから反応がある。
「覚えてないよ、演歌だもん!」

■ 次回の授業では、各班の情報をうまく関連付けて、ひとつのパワーポイントのプレゼンテーションにまとめる作業を行う。みんなが集めた膨大な情報は、一体どんな風にまとまるのだろうか?みんなが導き出すお花茶屋商店街の魅力とは一体何だろう?

今回も自己評価シートを記入して授業を終える。

■ 2組男子の班では話し合いの難しさが表面化してしまった。このようにグループ再編を重ねながら一貫したテーマ学習を進めているうちに、他のグループでも何らかの問題がでてきているようだ。その回のグループづくりや学習の進め方によってリーダー役が代わったり、意見がたくさん出てまとまらなくなってしまったり。逆に意見が出にくいグループもあって、それぞれ200字シートや模造紙を使ってみるなど、何とか工夫して難しい状態を切り抜けているようだった。

第4回土曜講座 [1] [2]

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