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共立女子中学 授業見学レポート[4] 好きになるとは手を抜かないこと

2002年5月15日
by 前田恭子


理科

■ 1年生の理科1の教室。「みんな理科は好き?」と先生がたずねる。「嫌い?普通?・・・大好きっていう人は?」結果、嫌いは8割ほどで普通は3〜4人、大好きは5人ほど。「では、なぜ嫌いなんでしょう?」とたずねると、「化学と生物は好き、でも物理は分からないから嫌い。」「物理の計算が苦手で嫌い。」「テストの点が取れないから。」と生徒から返答が上がる。

■ 先生が「そう?それだけ?そんなところ?」と相槌を打ちながら聞き入っていると、「結局、なんとなく嫌いっていう人が多いんじゃないですか?」と声を掛ける生徒もいた。「解剖が嫌いっていう人もいるわね?」とたずねると「私好き!」と元気な返事。これには賛成票も多い様子で、先生にとっては意外な反応だったようだ。

■ 中学に入学したときは理科なんて大嫌いだったという先生は、勉強を進めるうちにだんだん「考えれば分かる」ということに気付き、それからは理科が大好きになったそうだ。「理科で丸暗記するのは面白くないんです。一生懸命考えることを頑張っていきましょう。そうしてみなさんが1年後にはどのくらい好きになってくれるか、楽しみにしています。」

■ 今年から教科書の内容が3割削減になって、ますます分かりにくくなったと先生は言う。「理科1の教科書では化学と物理が交互になっているけれど、最初に化学を通して学習します。」今まで教科書に載っていた分や高校の内容も含めて、関連付けて分かりやすく学習していくことを確認する。「これでみなさんも難なく分かるようになります。」

■ 「夢中で黒板を写して内容を考えてないようだとダメです。しっかり考えて、ノートには自分の言葉で記入をすること。自分のノートは自分で作る!」先生は1年生を全部で8クラス教えるのだが、全く同じ授業は1回もやらないそうだ。教科書通り進むわけでもないので、ちゃんと後からでも読み直せるような自分のノートを作ることが大事だと繰り返し伝える。

■ 「授業に集中していない人はここから見ていると分かりますから、どんどん当てて授業から取り残されないように助けてあげます。授業はみんなとのやり取りで出来あがるので、分からない所は遠慮なくどんどん質問して授業を面白くしてください。それに、知識で答えるような質問はしませんし、事前に知っておくこともないので予習も必要ありません。とにかく授業に集中していれば分かることです。当てられたらちゃんと自分で考えて答えてください。物理の計算が苦手だという人もいたけど、計算だって覚えようとすると大変だけど、理屈が分かれば簡単です。自分で考えることができれば理屈も分かるようになるはず。もし考えても分からないところがあったら授業中か、その日の内にすぐ質問に来てください。『明日でいいや』という人は永久に質問できません。いいですか?集中すれば50分なんてあっという間ですよ。」

■ 先生の熱心さに押され気味かというと、生徒たちの目も先生に負けずに輝いている。「この先生の授業なら面白いかも?」といった期待感が手に取るように伝わってくるのだ。「実験好きな人はいる?」教室の4割程度が手を挙げると「実験ではガスバーナーも使います。みんなマッチ擦れる?擦るのが怖い人いる?」と先生。「昨年泣いて嫌がる人もいましたが、この学校ではやらない人は認めません。」

■ 「マッチを擦って5秒たってから消す、というのが必ずできるようになること。台所の流しに水を用意したりして火事の心配のない所でやるように。家にマッチがないという人は後で私の所まで取りに来てください。」こうして今年最初の理科の宿題は、実験のための準備を整えることとなった。

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