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共栄学園中学校 最先端学習 第1回土曜講座 [2]

2002年5月14日
by 前田恭子


9:50 講義

■ 「この中に知識を覚えるのが嫌いな人はいるかな?」休憩を終えて生徒にたずねると、ほとんどの生徒が手を上げた。「どうして嫌いなのか、今はその答えを教えないんだけれど、ちょっと考えてみて。大学の学部の上には何がある?」

■ 答えが湧いてこない生徒たちへのヒントとして、学生のLAへ質問を入れ、「修士」というものがあることを教えると、「修士って何だと思う?」と話は大学院へと移っていった。「君たちも高校、大学と進んで大学院に行くかもしれないよね?しかし、大学院には『知識』だけでは進むことができないんだ。何が必要だと思う?」

■ 「金」「努力」「根性」と答える生徒に「他には?」と問い掛けると、「モノをつくる力」「ソウゾウリョク!」と発想が広がる。「ソウゾウってどこでやる?」という問いに「アタマ。」と答え、「頭って何するところ?」と質問が続き、「考えるところ。」と生徒。「知識がいくらあっても何がなければ面白くないと思う?」と次のステップへ質問が飛ぶ。

■ 「大学院では身体のどこを使う?もちろんノートを取ったりキーボードを叩くから手も使うけれど、頭を使って考えるよね?君たちはどこまで行っても考える作業を続けるんだよ。」

■ 「さっきの落書きのイラストでは、元のイラストには『ない』部分を書き足していたよね?他のみんなも、紙には描かれていない所が一体どうなっているのかを頭で考えて答えを出したと思う。『ソウゾウ』したんだよね?『考える』という作業は、この『未知』なモノに対して『想像』、『創造』するということ。この『考える』という作業ができるようになるためには、簡単で考えやすいモノよりも考えにくいモノを使った方がアタマを余計に使う、つまり『考える』ことが訓練できるよね?」

■ 連想ゲームのような質問の嵐の後、これから考える訓練をするのだと簡単に説明すると、さっそく課題のプリントが配られた。英語の辞書を見開きでコピーしたものだ。この中からグループで任意の単語を選び、10個ぐらいの単語を使って「人間とは何か」というテーマでクラスごとに発表を行う。


10:00 グループ活動

■ みんなに配られたプリントは、英和辞典の「E」の見開きページで、「ex」から始まる単語ばかりが並んでいる。それぞれがクラスに戻ると、たくさんの単語の中からグループごとにいくつかの単語を選び始めた。

■ 「どれにする?」「どんなのがいいかな?」とプリントをじっくりと読んだり、自分の持っている電子辞書を開いて同じ単語の意味を比べてみたり、関連語を調べる生徒もいるが、教室の端で興味なさそうにしている生徒もいる。

■ LAのアドバイスで、先ほどと同じようにグループで選んだ単語を黒板に書いていく。模造紙にまとめるには、「どうやって書くの?」「何て書いたらいい?」「どういう風に書いたらいいと思う?」と女子を中心にして意見が出された。手始めに、模造紙の中心に「Q、人間とは何か?」と大きく書いてみる。

■ 続けて黒板に書かれた単語をアルファベットで読み上げる女子。それを紙に書く男子。意味をプリントから読み上げる女子。「人間とは何かっていう意味が分からないよ。」と問題を投げかける生徒もいる。LAのアドバイスが入り、思ったことはできるだけ書き込むことにした。


10:50 発表

■ 場所を体育館に移して発表が行われる。集まった生徒たちに、まずは号令にに合わせて1歩ずつ前進したり後退したりする簡単なゲームを行い、列が整うとクラスごとの発表に移った。

■ 2組の発表。extinction(絶滅)、execute(死刑になる)などを上げ、「人間は絶滅するかも。」「人間はいつか死刑になるかもしれない。」と単語の意味を当てはめて、人間に関係する短文に表現した。担当のLAからは、時間内で良くまとめたとの講評があった。

■ 3組は、模造紙の真ん中に大きく人間の姿を描き、周りに選んだ単語とその意味を吹き出しなども使って書き込んでいた。発表ではそれらの言葉や文を順に繋げてひとりの人間の物語として聞かせ、最後にはexaggerateを使って「上を向いて歩くように!」と結んだ。その後には「働け!」とも書いてある。強烈な印象の単語を多く選んだが、うまく文章にまとめることができたと担当LAも評価する。

■ 1組は単語の意味を訳して日本語の文章に編み込んで約150文字の論文として綴り、人間のイラストも添えた。「動物の中ですぐれた存在」「お金が大好き」などと、人間像を鋭く浮き彫りした内容に仕上がり、「単語の持つ様々な意味を見事に一貫した文章に仕上げたことに感動している。」とLAにも好評だった。

■ 各クラスのプレゼンテーションが終わって、発表の違いについてたずねると、「絵が入って見やすい」「文章が整って分かりやすい」などの意見があり、1組のプレゼンテーションに生徒たちの評価が集まった。

■ 先ほどのアヒルウサギでは、見えないものを書き加えたり頭で想像して、次は単語と単語の間になかったものを創造して加えた。「今日、『考える』という作業をやってみてどうだったか?」次はクラスごとに振り返る。

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