自然体験をつうじて、たくましさとやさしさを育てます。
自分の頭で考える力、みんなで考える力をきたえます。
○敷地内をめぐって自然発見にでかけた際の発表
・はちがみつをすっているところをみました。
・ななほしてんとうがみつをすっているところをみました。
・てんとうむしがけっこんしていました。→けっこんってなに?とすぐ質問が飛び出す
・ちびちびなのはなをみつけました。→ハハコグサという名前を皆で言ってみる
○4月27・28・29の連休の間でそれぞれ自然を見つけよう
(発表も質問もだんだん上手になってくる)
・かるいざわでおおまいまいかぶりをみつけました。→なにいろをしていましたか?→むらさきぽかった→やわらかかったですか?→さわりませんでした。
こういう自然発見の学習は理科教育と思われるかもしれないが、理科だけに限らずいろいろな教科学習の前提、基礎となるものである。発表によって日本語を話す、聞くことの学習がはじまっている。現物をしっかりと見る=事実をしっかりと確かめること(事実認識)が大切。子どもたちの五感が鈍くなっているといわれるなか、低学年のうちに五感をつかって自然のことやものに直接触れて体験を積んでいくことはとても大切。たとえば国語の勉強で詩や文章を読む時、音楽で歌をうたう時、こういう体験をいっぱい積んできた子どもはイメージをふくらませて読み取ったりうたったりすることができるようになる。理科でいえば、高学年での分子や原子など目に見えない抽象的なものを取り入れて思考を鍛えていく際に、この低学年での学習・体験が非常に有効なものとなっている。
学校教育は、一人一人を育てるとともに「集団」を育てる教育でもある。お互いを認め合い、助け合い、力を合わせて学習に取り組むことを通して成長していく。
頭と手と、からだ全体をはたらかせて、ものをつくりだし、表現する力をのばします。
子どもたちは今、ドイツ製の質の高いクレヨンで一生懸命絵を描き、早稲田大学OBに寄贈していただいたスタインウェイのピアノで合唱をしている。技術室のイスや作業台は、校舎建築の際に切り倒した木々でできており、切り倒してしまった木の命を子どもたちの学習になんとかよみがえらせたいという想いで作ってもらったもの。朝日新聞や建築雑誌でも取り上げられた。ぜひ、9月の施設見学会の際に見ていただけたらと思う。
科学技術がどんどん進む時代に生きる子どもであるからこそ、頭と手とからだ全体を使ってものをつくりだしていく体験をたくさんさせていきたいと思う。
情報社会・国際社会に生きるための基礎となる力をつくります。
情報社会だからコンピュータを、国際化社会だから英会話をと小さいうちからはじめさせようとするが、コンピュータは道具であって操作を覚えることは大した問題ではない。図書館に1クラス分1人1台のパソコンがあり、1年生の終わり頃から少しずつはじめる予定だが、重要なのは、溢れているさまざまな情報を取捨選択し、自分で判断し、自分の考えを発信していく力を養うことであり、それは各教科の学習の積み上げによってはじめて可能になることである。
英語についても小学校で英語を教えるか教えないかについて賛否両論がある。これはとても難しい問題である。なぜなら、学校教育において、言葉と文化を身につけるということと、町の英会話教室で英語会話を学ぶこととは同じでないから。日本語の力、文化、歴史を知らずして国際社会で外国人と対等に胸を張ってつきあっていくことができるだろうか。英語は3年生からはじめようと考えている。それ以前は日本語の読み書き、人前で表現する、発表する、コミュニケートする力を身につけさせていくことが外国語を学ぶ基礎になると考える。私の舌足らずなところは、現在、慶應義塾大学名誉教授である鈴木孝夫先生の著書、岩波新書「日本人はなぜ英語ができないか」「日本語と外国語」「ことばと文化」をお読みいただければと思う。
<最後に、入学して1ヶ月後の親の感想を紹介>
○虫が嫌いで触ったこともなかったのに、虫探しに夢中になり毎日持ち帰り子どもの世界が広がった。自然発見は親が夢中になっています。楽しくてたまらない。こんな世界があったのだ。駅から家までのわずかな空間に自然がたくさんある。子どもの目線で見るとたくさんの発見がある。
○早実は他の私立と違ってきびしいので、親が付き添って通学させる期間がとても短かった。そのおかげで親離れがうまくいき、子どもの成長は見事。電車の中でうっかり眠ってしまって親が行ったこともない駅へ降り、その時居合わせた人たちにお世話になりながら無事ひとりで帰宅できた。時間は倍かかったが、ひとりで帰ってこれたことは大変な自信になった。
早稲田実業学校初等部に入ればエスカレーター式に早稲田大学までいけるというような考えを持っている方はいないと思うが、もしそれに近いような気持ちがある場合は受験はやめていただきたい。
初等部は、人間形成の道場であり、互いに鍛えあう場である。このことにご賛同いただけたらぜひ受験していただきたいと思う。
●阿部泰久教頭先生よりスライドを使った学校紹介&入試について
<スライドの内容>
・4月5日 入学式(大隈講堂にて)
・4月8日 始業式
・プロムナード(花のミツを吸ったりしている)
・下校風景(はじめは路線別に分かれて国分寺駅まで教員が付き添う)
・授業風景(国語、音楽、美術)
・給食(5月連休明けより開始)
・休憩時間(遊具あそび)
・春の遠足(早大人間科学部キャンパスへ)
子どもたちを取り巻く環境に一番上等なものを用意して、それで子どもたちが思い切り五感をつかって活動できるように計画している。
<入試について>
○募集人員 108名(共学・3学級編成) *第1学年のみの募集
○施設見学会 9月7日(土)・8(日)10:00〜13:00(学校案内・願書頒布あり)
○学校案内・願書頒布 9月7日(土)〜10月上旬(施設見学会後は初等部事務室にて頒布、月曜日〜金曜日9:00〜16:00、郵送申込不可)
○願書受付 10月上旬
○入学試験 11月上旬
以上で説明会は終了、最終回だというのに大隈講堂は参加者でいっぱいでした。
まだ開校して2ヶ月ほどですが、武蔵野の恵まれた自然環境のなか、本物に囲まれ「ゆっくり、じっくり、しっかり」の教育がとても丁寧になされていることが伝わってきました。中でも、子どもたちのおかれている現状についての具体的なお話は大変興味深く、そこから、五感をつかって考え、行動することの重要性を改めて実感することができたように思います。表面的な美しさではなく、内面的な美しさを追求する早稲田実業の伝統がここにしっかりと受け継がれていることを感じました。
外へ出て、緑に萌える早稲田の杜やそこを往き来する学生たちを目にした時、「ゆっくり、じっくり、しっかり」のもつ意味がすこしわかったような気がしました。
◆早稲田実業学校のホームページは… http://www.wasedajg.ed.jp
NTS教育研究所 山本真美
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