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§33 国有財産による「マルチクリエイティブエリア」の創出 −都市再生から都市創造へ− (4)

by 岡部憲治
2006/2/21

■ 今も記憶に新しいインド洋の大津波だが被災地は段々と復興してきているようだ。例えば、タイのプーケットは欧米豪のデベロッパーが高級別荘地として開発・販売し売れ行きも好調とのことだ。
 また、海上に人工島リゾートエリアが建設されカジノも出来るようになるとか。そうなれば、観光客の増加や大量の雇用創出に貢献するのだろう。

◇ ◇ ◇

実際、日本でもカジノ論議が盛んになりつつあるし「観光立国ジャパン」という観点だけでみればプーケットの例は参考になるのかもしれない。
 ただ、個人的には日本からの義援金を使用して、欧米豪などの外資に売却せずに自分たち(タイあるいはプーケットのある県)の「所有」のままで開発をまかせるなりライセンス形態にすることも可能ではなかったのかとも感じる。
 その方が国(あるいは県)の「アセット」として超長期的にはよかったのではないかと考えるからだ。(※素人考えなので売却した方が得なのかもしれないが。。。(汗 )。

(1) 売却→リゾート開発→外国人観光客の増加→外貨獲得→国の財政プラス→国民への恩恵
(2) 保有→義援金使用によるリゾート開発&ライセンス形態による不動産収入→外国人観光客の増加→外貨獲得→国の財政プラス→国民への恩恵

1)も2)も一時的な大量雇用創出とその地域の発展は約束されている。ただ「国の発展」という長いスパンで考えれば(それこそ50年や100年先を見据えて)、2)の方が国への収入が永続的ではないだろうか。

◇ ◇ ◇

■ つまり、「国有財産のアセット化」という観点で考えれば、単純な切り売りではなくそのスペースを最も有効活用できる手段を色々な角度から検討したうえで「売却」や「ライセンス化」やその他の選択肢を洗い出して欲しいものだ。
そういう意味では9割を占めるという山林国有地も

少子化で支えていかなければならない日本をどのように構造改革するのか。
グローバル化を叫びながらも「英語の授業を英語で行っている公立中学校はわずか4%程度で、英語教員(公立中学校)の90%がTOEIC 730点以下」という現状で言語教育への対応をどう改善していくのか。
観光立国ジャパンは各名所地の売り込みだけでなく、外国人の方の目線で立ち、第二のホームとしての場所を創設しなくていいのか。

を絡めて考えるとまた違った活用方法が視野に入ってくる。つまり、たった一つのエリアから様々な収益構造が生まれ、単に財政だけではなく

人々の考え方への影響
家族構成の変化
教育へのプラス効果

など長期的な視野に基づいたまさに「マルチ」「クリエイティブ」「エリア」を構築することができるのではないだろうか。そうすれば、増税しなくてすむし、住む場所も働く場所も増えれば一極集中は避けられ、住宅価格ももっと安くなる。これは一サラリーマンにとってはありがたいことこのうえない(^o^)。

◇ ◇ ◇

■ 最近、「投資」が個人の間でも浸透しつつあるが、資産設計を考えている人はどのくらいいるのだろうか。実際、「日本株式」や「外貨FX」への投機や運用実績のみで考える「投資信託」の選別が多いように感じられる。
 資産設計を真剣に考えるのであれば、「相関(係数)」に基づいて、アセットクラスと時間軸による分散投資を長期視野で行うのが基本だ。
 個人の資産設計でさえそうなのだから国の資産設計はもっと長期分散型でしかも「生産性」も同時に考えなくてはならない。つまり、国のそれは人のそれよりも「多様で長期の視野」に立たなくてはならないのではないだろうか。

◇ ◇ ◇

■ 最近、財務省は国家公務員宿舎の売却を促進する方向で検討に入ったようだ。価値の高い東京都23区内にあるモノはそれでよいかもしれない。ただ、その他の山林国有地などの政府資産は「単なる売却」は国として「投資」か「投機」かわからない。財政しのぎのための単なる「売却」だけはせずに様々な角度から検討したうえで「アセットを生み出す投資」を行ってほしいものだ。

※ 先のプーケットの話はCBSドキュメントを流し見ていたので、正確さに欠ける部分があるかもしれないが大筋では内容に沿っていることをご了承いただきたい。m(_ _)m

 

[参考記事・参考放送・参照URL]

朝日新聞:「カジノ解禁に向け議論、自民が今夏に基本方針」より

日本経済新聞:「国家公務員宿舎、売却加速へ入居制限・6月に大枠」より
CBSドキュメント放送内容より
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