Real Voice powered by 国際教育情報室

教育レポート オカベの目 海外教育ニュース リンク集 voices from the Globe ホームへ



§26 今も変わらぬ「モノ」の恐怖 −フィクションにみる兵器の脅威−

by 岡部憲治
2005/10/14

■ 先週、「24」のシーズンIIIが夜中に毎日放送されていた。疲れた(ε=( ̄。 ̄;)フゥ)。。。
今回の危機はLAでのバイオテロだ。最初の方を少し見逃したのでわからないが人為的に作られたという設定だろう。空気感染が広がったときの恐怖は「サリン事件」を少し思い起こさせた。

◇ ◇ ◇

■ 放送週の中頃だろうか。「24」を見終わって何気なくチャンネルを変えたら「復活の日(角川映画・1980年)」が放送されていた。「復活の日」と言えば当時、小学生だった自分には草刈正雄さんがズタボロになりながらただ歩いているというイメージしか残っていなかった。
 だが、今、見なおしてみると実に新鮮だ。フィクションとしては「そこそこ」なのかもしれないが「現実に起こりうる」と考えた場合ではそうでもない。当時、20代や30代の人々がこの作品にどのような感想を持ったのだろう?単なるフィクションでリアリティがあるとは捉えられなかったのではないだろうか。

◇ ◇ ◇

■ 「復活の日」は生物ウイルス兵器と核爆弾(あるいは単なるミサイル?)によってほとんどの人類が絶滅し、幸か不幸か南極にいた人々だけが生き残ったというようなストーリーだ。興味深いのはそのような状況下でも各国の人々がミニ国連的な協議で色々な取り決めを行っていたこと、そして子孫繁栄のための「共有財産」として女性を描いていたことだ。
 属性という意味での「国」の役割は人類がどのような状況であれ最後まで残るのだなぁと感じながらも、女性たちがくじ引きであたった相手の男性の子を産んでその子達が生活していくようになったら「国」という概念は遺物になっていくのかもしれないなぁとも感じた。こういう過程を経て「人類」という種への属性回帰に最終的にはたどり着くのかもしれない。

◇ ◇ ◇

■ 1980年に上映されたこの作品では既に「人工ウイルスの脅威」と暴走した軍人による「核爆弾の発射」という二重の脅威が描かれていた。そして「24」のシーズンIIでは「核爆弾によるテロ」、IIIでは「バイオテロ」による脅威が描かれていた。
 「国 対 国」の対立ではなく「テロによる脅威(宗教やイデオロギーの対立)」と構造は変わったものの、25年経った今でも恐怖のトリガーとなる「モノ」は変わっていない。一見、平和であるように思える「今」だが、「復活の日」や「24」で描かれている内容は十分に起こりうる。なぜなら核保有数は25年前とは比較にならないほど増え、人工ウイルスが作れるほどのテクノロジーも日々発展しているからだ。
 むしろ、「一つ何かが起これば連鎖的に次の何かが起こる」というトリガー性で考えれば今の方がよっぽど怖いのではないだろうか。

◇ ◇ ◇

■ ウイルスで死に行く様は両作品とも悲惨で、フィクションとはいえ自分の身近な人がこのような目にあったらと涙目になる。やはり、「平和」は大事だ。
 「未来少年コナン」では西暦2008年に人類は滅亡の危機に瀕し、かろうじて生き残った人々が時間をかけて世界を再生していく。2話目くらいに「おじい」が一番つらかった時期を死際にコナンに語るシーンがある。自分も亡くなった曾祖母から原爆投下直後の話を直に聞いたのを今でも思い出す。小学生であった自分にも当時の苦労は伝わってきた。
 身内からそういう話を聞くのが、実は一番実感がこもっていて過去の歴史を身近なものにする。そういう意味では口伝による学びと語り継ぎは大切かもしれない。

◇ ◇ ◇

■ 最近、テロが頻繁に起こるが自爆や爆弾によるものが多い。どうして生物兵器や核など多くの人々から命を一瞬にして奪うものを使用しないのだろうか。効率的に考えたらそうなると思うのだが。
 だが、そうしないところの理由を考えると実は意外な利害関係が絡み合っているのかもしれない。もしそうであるのならば、その構造を白日のもとにさらすことが一番の平和への近道に繋がるのではないかと少し暴走気味な考え方をするのは自分がひよっているからだろうか。
 「閉じた場所」で「(自分の意志で)関係のある人たち」だけで勝手にやるなら何も言わない。だが、何の関係もない人たちが巻き込まれるのはまったくもって許されない行為だ。やめてほしい。

PS 
「復活の日」に若かりし頃のロバート・ボーンや「エア・ポート」シリーズのジョージ・ケネディなどが出演していてびっくりしますた。

 

[参考記事・参考放送・参照URL]

「24」 http://www.so-net.ne.jp/24/

未来少年コナン http://www.nippon-animation.co.jp/conan.html
前へ 次へ


トップへ

copyright