| §16 統計&グラフが導く「関係」の発見 −頭のなかの埋もれた財宝− |
by 岡部憲治
2005/08/03
■ 先週末、ある証券会社のセミナーに行ってきた。基本的にはマクロ的に見たこれからの投資環境という内容だろうか。その時にいただいた資料なのだが、大部分がグラフであった。なるほど、グラフは数字の羅列(統計)をビジュアル化しているのだから一発で傾向がわかる。そのグラフの傾向から未来予想などもある程度はできるかもしれない。様々な指標を使った株価のテクニカルチャートの解釈などがいい例だろう。
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■ ずいぶん前から話題の「はてな」という会社がある。様々なサービスを提供しているのだが、そのひとつに「はてなグラフ」というのがある。自分の思いついたものをメモ的にそのページにグラフ化しておこうというもので、ウェブ上で自動的にグラフを生成してくれる。これで自分が興味のある事柄の傾向を一瞬にして把握することができる。
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■ 神奈川県では「神奈川県統計グラフコンクール」というのを開催している。目的は
だ。対象は基本的に神奈川県民であればOKで、部門は
−小学生1・2年生
−小学生3・4年生
−小学生5・6年生
−中学生
−高校生以上一般
−パソコンの部(小学生以上一般) |
となっている。そして、グラフ作成上の留意点や指導上の注意(指導者、保護者の方へ)もあり、なかなか本格的だ。「表現技術の向上」という言葉からもわかるように統計グラフはある意味アートなのだ。
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■ これだけ世の中に情報が絶えずアップデートされるのだから、過去からの蓄積である統計を見た瞬間に解釈できる「グラフ」は便利だ。ただ、「傾向をみる」にとどまらず「傾向を見つけ出す」ことにグラフ作成の醍醐味がある。
最近、話題になった「サザエさんの視聴率が高い時は株価は低い」などはそのいい例だろう。確かに、後から解釈を聞けば「なるほど、そうかもな。」と納得させられるが、それはあくまで「結果」だ。そのような統計やグラフが作成されるまではそんな相関関係を誰が予想したであろうか。
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■ そして、つい先日、10番目の太陽系の惑星が発見された。
「10番目の惑星」が発見されるまで教科書では「9番目の冥王星」が「事実」として記され、テストで「太陽系の惑星は全部でいくつ?」と問われたら「9つ」が正解だった(ちなみに、来年の入試ではどうなるのだろうか?)。だが、「10番目の惑星」の存在が確定しつつある現在、「今までのあたりまえ」が塗り替えられるのだ。
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■ 惑星の発見と同様に統計とグラフには、「発見されていない事実」を見つけるトレジャー的な要素がある。つまり、相関関係のない事項(事象)をグラフ化して傾向をみつけるのは「発見」そのものなのだ。そしてそのたった一つの統計グラフが世界に影響を与えるだけの力を備えている場合もある。
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■ なかにはいろいろなグラフを眺めているだけで「ピン」とくる場合もある。
「Xファイル」で、次にどこでどのような犯罪が起こるかを予知する人物が出て来るエピソードがあった。正確には「予知」ではなく世の中のニュースや情報を全て関連付けて、結果として「犯罪」がおこる確率を100%予測しているという筋書きだ。もちろん、サイエンスフィクションだからありえない話なのだが、人は自分の頭のなかにブラックボックスをもっていて、様々な情報を関連付けていることは確かだ。その関連付ける方法、すなわち「関数」が人によって違うから結果も異なってくる。
100%予測とまではいかなくても「勘のいい人」というのは、案外、頭のなかに多くの「関数」を持っていてその相関関係の複雑さから導きだされる「答え」が、結果的に「カンがいい」と表現されているのかもしれない。
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■ 実際、誰しもが頭にブラックボックスを持っているものの、そのなかの「関数」は「自動化」されているので解析は難しい。だが、解析はせずともその「関数」の数、種類、あるいは含まれる要素を増やせば増やすほどボックスからでてくる答えは柔軟性があると考えられる。
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■ では、それを増やすためにはどうすればいいのか。やっぱり基本に帰ってしまうが「心技体」の鍛錬ではないかと経験則では感じる。以前に触れた「ドラゴン桜」では「算数はスポーツだ」と言い、柔道マンガの「帯をギュッとね!」では「試合中は相手の動きを計算している」というようなセリフもあったと思う。つまり、どのような場面でも「心技体」がしっかりしていれば応用が利く。
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■ その「心技体」を高めることによって自分の「オリジナル関数」を多く生み出し、他人と共有できる「コモン関数」を多く持つことが、既存の「関数」に縛られた世界から次の世界へ踏み出す一歩になるのかもしれない。
もともと「関数」とは英語で「function」だ。どんな「function」を生み出し、機能させるかは一人一人の頭のなかに埋もれていて「はやく発見してくれないかなぁ」と待っている。スタートレックの出だしのセリフではないが、
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It's continuing mission, to explore strange new worlds, to seek out new life and new civilization, to boldly go where no one has gone before! |
ではないでろうか。
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