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by 岡部憲治
2005/07/28
■ マルチタスクという言葉をご存知だろうか?コンピュータ用語としてはかなり一般的だが
「同時に色々なことをこなす」とでも言い換えることができるだろうか。
「マルチな人間」と形容される場合は色々な方面に才能がある人を指すようだが、自分の場合、「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の両さんがラーメンをすすりながらテレビを見つつラジオの競馬実況中継を聞きながらマンガを読む姿が頭に浮かぶ。つまり、マルチタレントではなくマルチタスクな面で捉えている。
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■ 米非営利団体Kaiser Family Foundation(KFF)によると、子どもたちが費やす時間はニューメディアでは増えているのにオールドメディアでは減っていないということだ。つまり、テレビや音楽やラジオを見たり聞いたりしつつも、コンピュータ、インターネット、ビデオゲームなどを同時に行っているということだ。毎日1時間以上オンラインに接続する子供も増加傾向にある。
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■ また、若い世代にエンターテイメントコンテンツをネットで提供している、アメリカBOLT社の15〜22歳の若者を対象とした調査によると、
| −テレビを見ながらインターネットを利用したことがある |
66% |
| −インターネットは、いつもテレビを見ながら利用している |
16% |
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−1年前と比較してテレビを見る時間が減った
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55% |
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ということだ。
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■ 昔ならテレビやラジオくらいの娯楽しかなくその他の時間は本を読んだりしていたがどんどんとメディアの種類が増えていきつつある。普通だったら取捨選択するのだが、そうではなく同時にこなしていくのが現代の子どもたち。融合できるものは融合してマルチタスクを実現していくのだ。参考記事中で読売新聞の編集委員の方が小学生のプレゼンテーションの力量にびっくりし、
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「それはIT活用の総合的学習の時間が功を奏したようだ」 |
と書いている。
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■ 次から次へと出てくるITツール。最近の携帯PlayerはHDDを搭載していて、曲を聞くばかりでなく、ラジオも聞け、レコーダーにもなり、静止画像や動画を再生することもできる。要するにコンテンツプレーヤーを使いこなす局面に入りつつある。
そして、そんななんでもありのツールを利用すれば自分を表現する作品を作り上げること、すなわちプレゼンテーションが多様で容易になってくる。
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■ 以前にも書いたが、作品をプレゼンテーションする際の一つのフォーマットとしてパワーポイントは便利だろうが、パワーポイント=プレゼンテーションというわけではない。表現の有り方は多様で、ツールはツールだ。それが、プロモーションビデオであるか、パワーポイントであるか、アナログな模造紙であるか、あるいはマンガやアニメであるかはわからないが、プレゼンテーションという範疇であればどのようであってもいいのだ。
実際、新しいテクノロジーツールを使いこなすのは子どもの方がはやいのだからプレゼンテーションの形態は大人より多様だろう。マルチタスクが得意な子どもたちがプレゼンテーションを多次元的に表現できる能力は無限だ。
ちなみに今度、杉並区の小学校ではじまるアニメの授業は世界に名だたるジブリが協力するわけだからは子どもたちはその編集過程を学ぶだけで絶好の体験となる(正直、うらやましすぎだ)。
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■ そんなメディアの多様化とツールの進化でマルチタスク度がどんどんアップしている子どもたちへの「宿題」に対するおもしろい調査結果がある。
アメリカ ペンシルバニア州立大学の研究チームがOECDのPISAと同様のテスト、国際数学理科教育動向調査(TIMSS: Trends in International Mathematics and Science Study)の
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結果データなどの詳細な分析を基にしてまとめられたとされ、画一的に多くの宿題を出すだけで、子どもたちの学力を向上させられるわけではないことが示されている。 |
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世界各国の小中高生の学力と、学校から出される平均的な宿題の量との関係に着目した分析が進められたようだ。 |
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興味深いことに、TIMSSの成績がハイレベルの日本、チェコ共和国、デンマークなどでは、一般的に
教師はあまり多くの宿題を出さない傾向があり、TIMSSの成績がローレベルのタイ、ギリシャ、イランでは、教師が非常に多くの宿題を出す傾向が強かったとされている。 |
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日本の学校は、ゆとりを重視して宿題の量を減らす傾向に転じたものの、こうした宿題の量の変化が、
その後のTIMSSの成績に直接的な影響を及ぼしたとは考えられないとの見解を明らかにしている。 |
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ということだ。
■ 時代の変化とともに融合できるものは一つのモノに集約し、マルチタスク度をあげて「情報氾濫の世を捌いていこう」とする子どもたちのある意味サバイバル術。フリーペーパーの「R25」を片手に電車通学する中高生を目にする度に「全方位的アンテナ」スキルを自然と身につけている姿に焦りを感じずにはいられない。
[参考記事・参考放送・参照URL]
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