by 岡部憲治 2006/5/2
■「商品取引」と聞いて頭に浮かんだのは、「大逆転(米・1983)」という映画だ。 原題は「Trading Places」。直訳すれば「取引所」。今も現役、エディーマーフィーとブルースブラザースで有名なダン・エイクロイドが好演したこの映画の肝は、まさに「商品取引」だ。インサイダーとも言える情報を入手して最後に大もうけするのだが、ここでその対象となる「商品」がおもしろい。なんと「オレンジジュース」だ。
「オレンジジュースの商品取引??? マイナーなんじゃないの?」
と思われるかもしれない。
ちなみに、日本で「株式」のように「商品市場」で取引されているモノは主に
などだろうか。ところがアメリカでは
と品目が多い。そして「(冷凍)オレンジジュース」の取引はとてもメジャーなのだ。 Super Kmart、 Ralphs、Walmartなどアメリカの大手スーパーで買い物をしたことのある人ならわかるだろうが、オレンジジュースも含め100%果汁系のジュースは本当にサイズも種類も「所狭し」とおかれている。日本人の「お茶」と同じようにアメリカ人の「オレンジジュース」という感じだろうか(笑。それに「オレンジジュース」は世界中の人が普段から飲むものだから、「需要」が大きいので「商品取引」として「市場」が必要とされるのだろう。 (そういう意味では日本の「お茶」はまだ「Japanese(green) tea」とされ特別なモノなのかもしれない。故に世界で「市場」が形成されるまでには至っていないのだろう。)
◇ ◇ ◇
■ 「商品取引」で今一番ホットなのはやはり「石油」だろうか。なにせ、数年前には1バレル40ドルくらいだったのが、最高では1バレル70ドルを超えて高騰しつづけているのだから。実際、最近の石油会社の業績は超好調だし、「商品取引」で儲けた人も多かったのではないだろうか。 しかし、気をつけなければならないのが必ずしも市場価格が「需給による価格」だけで動かないことだ。
■ 実際、高騰が叫ばれ始めた時には 「近況で1バレル80ドル、中長期的には100ドルを超えていくのではないか」 という発言もメディアでよく目にした。 ところがその後1バレル60ドル近辺まで値が戻り、現在は地政学的リスクや投機・投資マネーの流入などにより70ドル半ばくらいになっている。実際、IEA(国際エネルギー機関)が発表した4月の石油市場月報によれば、
とのことだ。つまり、需給関係だけから導きださられる適正価格ではないのだ。 もし、当時のメディアの言葉を信じて「近い将来1ドル80バレルが来る」と考え、その時に商品取引していたら60ドルまで値が戻ったことを考えると空恐ろしい。。。
結局、大儲けした人もいれば大損した人もいる。それが「相場」ということか。。。
[参考記事・参考放送・参照URL]
日本経済新聞:「「原油高、需給で説明できず」・IEA月報」より
日本実業出版社「最新 商品先物取引のしくみ」より