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by 岡部憲治
2006/1/17
■ さて、アルゼンチンにしろスウェーデンにしろ、結局「国債」の破綻や暴落の引き金になったのは何か。
アルゼンチンの場合は国債を購入していた外国人投資家の「売り」。スウェーデンの場合は国債を購入していた国内機関投資家(機関)の「購入停止」。
要は「買う人」がいなくなったのだ。
◇ ◇ ◇
■ 日本の場合、国債を買っているのは誰だろう?
外国人の国債保有比率はまだ4%に満たないということだから、残り96%は私たち日本人が購入していることになる。ということは、外国人が「売り」に走ってもそれほど変動には影響を及ぼさないだろう(額としてはもちろんすごいのだが比率で考えれば)。
後は、国内の機関投資家が「購入停止」を叫んだときが危ないということか。
◇ ◇ ◇
■ 最近、「個人向け国債」というのが郵便局で売り出され、なかなか好調らしい。
この正月休みに祖母と話をしていたらその「個人向け国債」をやたら薦められたそうだ。
で、
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「『定期預金よりも利率がよさそう』という理由で買っている、自分のような老齢の方が多いのではないか。」 |
と言っていた。
なるほど。個人の郵便貯金から資金がそちらに流れている可能性は大きいかもしれない。個人金融資産1453兆円の約半分、773兆円が現金・預金で、そのうち郵便貯金が確か220兆円程度だったから全体の約13%だ。そこから資金が流れるのであるから、
| 「チリも積もれば山となる」 (アルゼンチンじゃないです(笑) |
だ。実際、2005年度の個人向け国債の販売額は前年度比6.6%増で7兆円を超えたそうだ。
◇ ◇ ◇
■ とはいえ、実際に国債を大量購入しているのは年金や郵便貯金や金融機関などのいわゆる「機関投資家(機関)」だ。だから、(特に)郵便貯金の満期を向かえる大勢の「個人の貯金」を「個人向け国債」へと促すことによって、「延命措置」という方向性を見出しているとも解釈できる。
例えば、あるどこかの国内機関投資家が
「国債の購入を停止します」
と宣言しても、超多数の日本人(個人)が国債を購入していればスウェーデンのような価格の暴落は避けられる。要するに
| 外国人の「売り」・国内機関投資家の「購入停止」 = 日本国民(個人)の国債購入の増加 |
でリスクをヘッジしようとしている状態なのだろう(あるいはトレードオフ?)。もっとも、上記の式はまだ「イコール」には遠く及んでないと考えられるが。。。
だから、「公務員の年金は国債で」という案が出たり、遺産相続を国債で行った場合はある程度の減税措置が適用されるような案とか素人でさえ考えてしまう(あるいはしてるのかな?)。
昔はドル通貨を、今はアメリカの国債を日本という国が買い支えたように、今度は日本という国を日本国民が買い支える、まさにみんなで「ワッショイワッショイ」な状態にしないといけないということか。
◇ ◇ ◇
■ だが「ワッショイワッショイ」な状態にならず「破綻」してしまったらどうなるのだろう?
よく紙面で「借金7○○兆円(くらいだったよな?)」という見出しを目にするが、個人的にはあまりにも大きすぎてピンとこない。だが「有価証券」が「無価証券(ただの紙切れ)」になってしまうのだから大変だというのはわかる。金融教育どころか「教育」そのものがピンチにもなるだろう。
今まであたりまえのように安価(あるいは安定した価格)で手に入った日用品、特に食料やエネルギーなどが急騰したら生活は苦しくなり、ローンを抱えている人はその金利上昇に苦しむことになる。
それでなくとも超少子高齢国となった日本は、子どもを産む余裕さえなくなりさらなる超々少子化が進み労働力は超急激に落ちこむ(まさにデプロスパイラル<de-productivity spiral>)。
また失業率も高くなれば、「自殺者数増加」にも歯止めがかからなくなり、犯罪もさらに凶悪化するだろう。
そうすると何が起こるか。
結局は「ルール」を制定されることになる。
前回にも出てきた「預金封鎖」などが起こるかもしれない。ではそのような皆が耐え忍ぶなかでの「教育」はどうなるのか。少数精鋭で国を賄っていかなくてはならないのだから、「米百俵」の故事にでてくる既得権を放棄した長岡藩士のように、老齢世代・中年世代が将来の日本のために耐えて
へとプラスへ転じさせる若い世代を育てるしかないのだろう。
◇ ◇ ◇
■ たかが「国債」されど「国債」。「国の保証」が崩れるとは一蓮托生・呉越同舟で「強制連帯保証人」にさせられるということか。
という心の尺度は
| 「低リスク・低リターン」 |
→ |
「高リスク・高リターン」 |
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という金融商品の尺度に言い換えられなくもない。
だが、「希望」は尺度で表せない。明日への望みが「希望」ならば「国債」と「教育」がその土台にあることを忘れてはならないのかもしれない。
日本の「前提」が「砂上の楼閣」にならないことを願ってやまない。
※日本の「政策金利」と「5年物国債金利(利回り)」と「10年物国債金利(利回り)」の時系列による利率変化で比較すれば「破綻」の可能性が非常に低いことは百も承知だ。
しかし、あくまでも「クリティカルヒット」がないという前提なので、前回(§8)と今回(§9)は「クリティカルヒット」があるやもしれぬという前提で書かせていただいたことをご了承いただきたい(まして、FRBのグリーンスパン議長が「長期金利の低位の謎(Conundrum)」と表現したような状態にあるわけだし。。。)。
※今回と前回の「オカベの目」を書くにあたり、戦後のハイパーインフレと預金封鎖を実際に生きて体験してきた祖父母の話を聞いた(ちなみに祖父は90歳で祖母は85歳)。もちろん、本などでもわかるのだが身近な人から実体験を聞きたかったのだ。
色々なことがわかってほんとにおもしろかった(^o^)。しかし、あまりにも情報量が膨大なのでまた別の機会にm(_ _)m。
[参考記事・参考放送・参照URL]
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