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by 岡部憲治
2006/1/10
■ さて、今まで「国債(特にここでは格付けの高いソブリン債とする)」は極めてリスクの低い金融商品と決め込んで書いてきたわけだが、リスクが「ゼロ」ということではない。つまり、国の財政が「破綻」することもある。近年で記憶に残っているのはアルゼンチンとスウェーデンだ。
◇ ◇ ◇
■ 2001年に「デフォルト」すなわち債務不履行(借金を破棄!)を宣言したアルゼンチン。
ウィキペディアによれば
1960年代半ばまではグローバリゼーションの優等生と呼ばれていた。しかし第二次世界大戦後の産業構造の転換に失敗。農作物の輸出一辺倒に頼る経済構造が温存されたことから経済が低迷。
加えて、1960年代以降に頻発する政変、1988年のハイパーインフレーションにより富裕層の没落、海外脱出が続き経済の混迷に拍車をかけた。 |
ハイパーインフレに伴い失業率が12%台(1998年)になったのだから「デフォルト」の兆候はあったのだろう。そして宣言とともに貸出金利は
2000年 → 10%台
2001年 → 50%超 |
というすざましい上昇を遂げ、2002年にはインフレ率が40%台に到達した。考えただけでも恐ろしい。
ガクガクブルブル ((( ;゜Д゜))ガクガクブルブル
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■ スウェーデンの方は「デフォルト」まではいかなかったものの、1994年の金融危機はその寸前だった。
| 1980年代末のバブル経済 |
→ |
1990年前半のバブル崩壊 |
という日本と似たような経緯をたどったのだが、なんといっても決定的な一打は生命保険大手の「スカンディア」が国債購入の停止を発表したことだ。この「クリティカルヒット」により一気にスウェーデンの国債価格が暴落した。具体的には短期金利が
1994年 01月→ 7%
1994年 08月→ 11.4% |
へと急上昇。結局、その後の
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「財政構造改革」・「年金・社会保険料の見直し」・「増税」 |
というまさに今の日本が直面している問題に早急に取り組んだことによって現在のスウェーデンがある。
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■ スウェーデンといえば、スイスの国際経営開発研究所(IMD)が毎年発表している「世界競争力ランキング」では60ヶ国中
と相変わらず高位置をキープしている(日本は、2004年→23位 2005年→21位)。
OECDが行っているPISA(国際学習到達度調査)の2003年度の「読解リテラシー」では8位だ(日本は14位)。
さらに、世界経済フォーラム(ダボス会議が有名)が発表した「男女格差の国別ランキング」では1位となっている(日本は38位)。
今だけを見れば模範となりそうだが、実はそこに至るまでには上記のような「危機」を乗り越え「改革」した経緯があるということを心に留めておく必要があるのかもしれない。
◇ ◇ ◇
■ つまり、社会というものはつねに連鎖していて何か一つの「クリティカルヒット」でいかようにも変容する。スウェーデンの場合はその「クリティカルヒット」をプラスへと見事に転じさせたわけだが日本の場合はどうなるのだろうか?
歴史を振り返れば日本も「ハイパーインフレ」や「預金封鎖」を体験しているわけだが、それをリアルに体験した人はだいぶ少なくなったはずだ。
「戦後→ハイパーインフレ→預金封鎖→高度経済成長→バブル→バブル崩壊
→景気回復の兆し?→???」
という流れでのなかでよもや「ハイパーインフレ」や「預金封鎖」が「???」に入ったら、私たちはその
に耐えられるのだろうか。ほんとに「ガクガクブルブル」な心持ちになってしまう。
[参考記事・参考放送・参照URL]
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