Real Voice powered by 国際教育情報室

教育レポート オカベの目 海外教育ニュース リンク集 voices from the Globe ホームへ



§5 − 債 −

by 岡部憲治
2005/12/2

■ さて、実際に「アセット」と「ライアビリティー」を中心として、ファイナンシャルリテラシーの根幹となる部分を書いてみたわけだが、今回からは実際に、具体的なモノを見ていきたい。
 とはいえ、自分は一般庶民のサラリーマンなわけでゲームに出てきたような「ガチャガチャ」、「アイスクリームスタンド」、「アイスクリーム自動販売機」、「アイスクリーム店舗」などの「アセット」を持つことはできない((T〜T)ガクリ。。。)かといって不動産をもてるほどの資金もない。そうすると必然的に目が向くのは株式や債券のような有価証券だ。

◇ ◇ ◇

■ 元来、「アセット」すなわち「財産・資産」は分散させた方がリスクが軽減すると言われている。そしてその分散先のなかに有価証券が入ってくるのは今の時代には一般的だろう。最近では、「三分法(不動産・預金(債券)・株式)」から「四分法(不動産・現金・債券・株式)」へ、さらには「オルタナティブ」へとどんどんとその分散先が多様化している。
 じっさい、日本でもだいぶ「投資商品」が出てきたが、一番活況なのはやはり株式市場だろう。最近のネット証券の口座数の急増や日経平均が5年ぶりに15000円を超えたことが何よりの証だ。同様に投資信託やREITなどもやはり人気が高いのではないだろうか。

◇ ◇ ◇

■ では「債券」はどうなのだろうか?「債券」、特に国が発行する「国債」に関しては、投資信託という形で組み込まれている商品(モノ)に人気があるようだ。例えば、「グローバル・ソブリン・オープン」という投資信託。「ソブリン(sovereign)」とは「ソブリン債券」の略で、

各国の政府や政府機関が発行する債券の総称

のことだが、この商品(モノ)はその名の通り「グローバル」に「ソブリン債」に、特に欧米などの先進国の国債に投資している。驚くべきはその資産規模の増え方だ。
「8年で5兆円突破」
最近の個人からの資金流入が弾みをつけたのかもしれないが、「加速度つきすぎ?」と個人的には感じる((( ̄□ ̄;)。

◇ ◇ ◇

■ では外国の国債ではなく日本の「国債」の人気はどうなのだろう?たぶん「個人向け国債」も人気が高いのだろうが自分のなかでは今ひとつ「国債」への購買意欲がわかない(おぉ、ちょっと大胆発言)。というのも「債券」というモノを今ひとつ理解していない自分がそこにいたからだ(株式の方がまだ身近かな?)。

◇ ◇ ◇

■ そこで、「債券」は英語でなんと言うのか調べてみるとほとんどが
「bond」
だった(もちろん他の単語もあるが)。そしてこの
「bond」と「債(券)」
という二つの言葉を並べて最初に頭に浮かんだのが、ロバート・デ・ニーロ主演の映画「ミッドナイト・ラン(1988年・米)」だった。映画のなかでデ・ニーロは犯罪者を捕らえて生計をたてている、いわゆる「賞金稼ぎ(バウンティーハンター)」だ。で、彼に依頼してくるのが「○○○ Bail Bond Service」という保釈金立替業の社長だ(会社の名前までは覚えていない。。。)。
 今ひとつシステムがわからないのだが、要は保釈金を肩代わりして保釈してあげた犯罪者(?)がトンズラしてしまったので、それを賞金稼ぎに依頼して捕まえてもらうのだ(つまり、それだけ貸した側の利率が高く賞金稼ぎに頼んでも元が取れるということだろうか?それとも国がなんらかの補償をしているのだろうか?この辺は知りたいけどわからないなぁ。。。) 。

◇ ◇ ◇

■ 「国債」=「Government Bond」、「保釈金」=「Bail Bond」ということからもわかるように、
「bond」すなわち「債」とはそういうものなのだ。実際に、先ほどとは逆に「bond」を日本語でなんと言うのか調べてみると、「債券」はもちろんだがその他に

契約、約定、保証、保証人、身元保証、保証金、担保、保釈金、請け合い

という意味などが載っていた。
 つまり、「債券」という金融用語として慣れ親しんで一般化しているが、突き詰めれば

「債」=「保証」

なのだ。国債は国の保証(券)。社債は会社の保証(券)、市債は市の保証(券)という感じだろうか。

◇ ◇ ◇

■「何あたりまえのこと言ってるんだ?」
と思われるかもしれないが、「債」は何も国や会社や市の保証だけではない。個人の保証でもありえる。
 例えば、歌手デビッド・ボウイが発行した「デビッド・ボウイ債」だ。彼は自分の300曲以上のレコード売上による著作権を証券化して5500万ドル(65億円)を調達したと言われている。
 また、ドラマなどで
 「ここに借用書があるやろがぁ!!□ヽ( ̄Д ̄*)」とか
 「ここにあんたが連帯保証人になった判があるやろがぁ!!!□ヽ( ̄Д ̄*)」といった
取り立てのシーンを見かけるが、あの借用書や連帯保証人の紙は取り立てている側からすると「債券」、取り立てられている側からしても「債券」ということになるのだろう。もっとも、国や会社に比べて信用度は極端に低い「債券」なのだろうが。

◇ ◇ ◇

■ 要するに、

「債」=「保証」

であり、その「保証」をされる側と「保証」をする側との間に取り交わされるのが「債券」なのだろう。式であらわすと

「保証をされる側」 <―― 「保証の約束の証(紙)」=「債券」 ――> 「保証をする側」

「保証をされる側」 「保証をされる権利を持っている」 「債権を持っている」
「保証をする側」 「保証をする義務がある」=「債務」 「債務がある」

ということになるのだろう。デビッド・ボウイ債の例で考えれば、

「デビッド・ボウイ債を買った人」 <―― 「デビッド・ボウイ債」の証書 ――> 「デビッド・ボウイ」

ドラマの借金取りの例で考えれば

「借金取り」 <―― 「借用書」 ――> 「借金をかかえている人」

というあてはめができて、

1) 「デビッド・ボウイ債を買った人」 と「借金取り」  は同じ立場にあり、
2) 「デビッド・ボウイ」と「借金をかかえている人」  が同じ立場になるということだ。

◇ ◇ ◇

■ ということは、

「国債を買う」=「国の保証を信じてお金を貸す」

ということか。

でも、「保証」を信じて貸してるのに、その国の借金がどんどんと膨れ上がっていく現状。
見ててじれったいから

「ここに証書があるやろがぁ!!!はよ改善せんかい!!□ヽ( ̄Д ̄*)」

とかいってクレームつけることなんてできないよなぁ。。。ここが「株主」とのちがいなのかねぇ。。。

PS「オカベ債」なんて発行しても格付け不能なジャンク債になるんだろうなぁ(w

 

[参考記事・参考放送・参照URL]

IT Plus「平成の怪物ファンド・グロソブ」より

「日経金融」より

はてな ソブリン債 http://d.hatena.ne.jp/keyword/%a5%bd%a5%d6%a5%ea%a5%f3

参考英語辞書 英辞郎 on the web  http://www.alc.co.jp/
前へ 次へ



トップへ

copyright