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§5 仲間のいる学校

by 岩辺みどり (写真・文)
2005/12/07

■ ドゥーレ小学校を訪ねている間、話をお伺いする教師や保護者は

 「小さい学校だからできることがたくさんあるんです。」

とよく繰り返していましたが、今回はそんな家族的な学校の様子を紹介しましょう。
 学校に入るとすぐに壁に貼ってある年間カレンダーのポスターに目がいきます。黄色,緑,ピンクなど明るい色の配色のかわいらしいカレンダーには、小さいハングル文字での書き込みがたくさんあります。365日の日にちの下には小さなろうそくマークと誕生日の子の名前が書いてあり、このカレンダー1枚で学校中の生徒と教師の誕生日が書かれており、それが全生徒の家庭にも配布されています。誕生日にはケーキでお祝いします。生徒が60人もいると・・・

 「ケーキはみんなで切り分けますよ。みんなで分けると本当にちょっとずつしか食べられませんが、毎日のように誰かの誕生日なので子ども達は喜んでいます。」

と教師も苦笑いです。
 誕生日当日は、学校の入り口にもその子の名前が貼りだされ、ホームページには顔写真が載り、みんなに祝ってもらえる楽しいお誕生日を迎えます。

◇ ◇ ◇

■ 生徒の学校での楽しみなイベントの中には遠足や旅行がありますが、6月に行なわれる「国内移動教室」もドゥーレ小学校の生徒にとってその1つです。
 移動教室というと一般的には教師がある程度の計画を立てますが、ドゥーレ小学校の場合は学年を超えて1〜4年生まで各学年2人ずつ、合計8人で1グループの縦割り班を単位に自分たちで計画を練ります。そのグループが2泊3日でどこへ行くか、そしてどのような手段でいくかということをそれぞれで相談し、その結果をお互いに発表しあって実現へ向けて計画を立てていきます。実現を考える以上、限られた予算の中でどのような手段で移動したり宿泊するのか、ということまで自分たちで考えなければなりません。
 例えば、あるグループは智異山への登山を計画しました。その様子をヂョン先生が話してくれました。

 「チームをまとめるためにもみんなで旗を作り、ご飯は飯盒炊飯にして自然の中で自分たちで自炊し、予算をおさえるためにも宿泊は山小屋にしました。一緒に教師が行きますが、基本的には1〜4年生まで協力し自分たちで決めた計画を実行していきます。当日は雨も降り途中でくじけそうになることもあったそうですが、励ましあって頂上まで登山したことで、生徒たちも大きな自信になったようです。」

 子ども達は保護者の協力でワゴン車を借りて移動することにしました。8人という人数や1、2年生などのまだ小さい生徒もいることを考慮に入れて、移動しなければいけません。このチームには障害を抱えた生徒も含まれていたので、公共機関よりもワゴン車での移動がいいと考えたようでした。

◇ ◇ ◇

■ 韓国の学校は2月に始まり12月に終わるので、日本の学校と同じように1年度の間の夏休みには宿題が出るのが一般的です。ドゥーレ小学校でもやはり宿題は出ますが.、計算や国語の問題ではなく日本の自由研究のようなものが宿題になり、訪問した夏休み明けにはその作品が教室中に飾ってありました。こうして生徒の作品を飾ることによって、

 「小さい学校だから、誰がどんな興味で作品を作ったのかということが顔も浮かんで分かります。」

と先生方は語っていました。
 生徒同士のコミュニケーションも活発になされ、小学校のHPには学年ごとに連絡を載せるページがありますし、校内には掲示板も設置されています。少し変わっているのは、この掲示板の場所です。実はこれ、トイレの入り口の壁に設置してあります。

 「トイレなら誰もが行くし、通った時に目につくので、絶好のコミュニケーションの場です。生徒は他の生徒への連絡や、質問、係りの生徒からの連絡などを張ることができます。」

 ドゥーレ小学校ではこの掲示板が重要なコミュニケーションの場であり、一方向ではなくて、生徒間で他方向でのコミュニケーション・ツールとして大きな役割を果たしています。

ドゥーレ小学校 (http://www.dooraeschool.net

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