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§1 韓国の教育

by 岩辺みどり (写真・文)
2005/11/09

■ 食べ物やテレビドラマ、俳優などなど今日本でも大人気の国、韓国は飛行機で2時間、日本から一番近い海外の国です。韓国料理もすでに日常の食事として焼肉やキムチなど本人の生活に欠かせなくなっていますし、ドラマの人気も「日本人にも共感できる部分が多い。」と韓流ブームを巻き起こしています。似ているのは食事や生活ばかりでなく、教育への関心が高く、受験戦争が激しいといわれる点でも日本と重なります。
 韓国の教育制度は日本と同じくアメリカの影響を受けた6-3-3-4制で、小学校の6年間と中学校の3年間が義務教育、その後高校3年間と大学4年間は選択です(図1参照)。大学は日本の短期大学にあたる2年制の大学もあります。
 1学年は3月から始まり翌年の2月までで1年間となり、夏休み(7〜9月)の前後に分かれる2期制が一般的です。

図1

参照:AIEE国際教育協力促進協会より

◇ ◇ ◇

■ 初等教育は原則として6歳からですが、申請をして許可されれば5歳からでも通うことができるので、徐々に早期入学希望者が増えつつあります。現在では99%の生徒が中学校へと進学しますが、中学校での無償での義務教育は1985年に整備され始めたばかりで、2004年に全国的に無償で義務制に統一されました。
 その後は普通高校と職業高校に大きく分かれ、普通高校の中には芸術や外国語、体育など特定の分野に力を入れた専科の学校も含まれます。職業学校には農業、工業、商業、水産の学校が含まれます。韓国の進学率は非常に高く、義務教育終了後の全日制の普通又は職業高校への進学者が99.3%(日本は94.4%)となっています(図2参照)。
 大学や専門大学へのフルタイムの高等教育(大学およびその他の高等教育機関) への進学率においては98.8%(日本は50.7%)と驚異的な数字です(図3参照)。これは平成17年度の文部科学省の調査から韓国は加わったばかりなので、他の国の数字との大きな開きに何か制度的な違いがあるのかなど細かい比較点は明記されていませんが、かなり高い進学率をほこっていることは確かなようです。大学は一般的に4年間となっていて、入学試験は高校の内申書、入試試験、推薦状など学校によって多少違いはあるものの、これらを併用して選抜を行っています。

図2:義務教育後中等教育への進学率

参照:文部科学省「教育指標の国際比較」(平成17年版)より

 

図3:高等教育への進学率

参照:文部科学省「教育指標の国際比較」(平成17年版)より

◇ ◇ ◇

■ 教育制度も日本と似ていますが、この脅威の進学率の背景にある学歴社会から起こる問題もとても似ています。入試地獄といわれる受験勉強とストレス、入試に失敗した若者の自殺、ストレスからのいじめ等、韓国の教育が抱える問題は深刻化しています。日本の塾に相当するような学院(ハゴン)に放課後に通ったり、英語の家庭教師をつけたりする家庭も多くなっています。早期教育にも力が入れられ、少子化が進んでいるにも関わらず幼稚園もここ20年ほどで10倍の数になりました。(韓国『教育統計年報』1998年)

 「韓国の子どもたちは勉強で疲れています。ストレスでいっぱいです。子どもたちにもっと違う楽しみを与える学校を作りたいのです。」

 と語る先生達が2005年の2月に新しく開校したドゥーレ小学校を訪ねた様子をこれから紹介していきます。

ドゥーレ小学校 (http://www.dooraeschool.net

[参考記事・参照URL]

独立行政法人国立オリンピック記念青少年総合センター(http://www.nyc.go.jp/

『韓国の青少年教育施設に関する調査報告書』(平成16年3月)

AIEE国際教育協力促進協会(http://www.aiee.gr.jp/top.htm

文部科学省 『諸外国の学校教育 アジア・オセアニア・アフリカ編』

文部科学省 『教育指標の国際比較』(平成17年版) http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/001/index40.htm

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