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入試問題に見る学び(6)
雙葉中学:国語の問題から見えるコト
2006年2月10日
by 葛原 怜

■ 今回は、雙葉中学の国語のある問題から考えてみよう。この雙葉の文章題は非常に魅力的だ。まずは文章全体が会話形式になっている事、文章が始まる前に大きな顔の絵が書いてあること、そして、会話形式の文中には一つの詩が掲載されていることが挙げられる。ここで、顔の絵に関する方を「心と表情」、詩に関する方を「心と詩」と呼ぶことにする。

■ 内容的には、「表現」について人間の顔のつくりや詩を題材にして、三人の登場人物が会話している様子が描かれている。文中には「顔つきというのは、心の動きと結びついて作られている」という文があり、それを軸に「心と表情」の関連性についての議論が展開されている。文頭の絵が、顔の輪郭以外の部位を漢字で当てはめたものが描かれているのも、心の動きによって人の表情はそれぞれ異なるのだということをわかりやすく示すためのようだ。

■ 文章中に挿入されている詩は、文鳥とグラジオラスの接点を見出し、例えているもの。詩の後にある会話の中で、「心の動きが詩全体に表れている」という文があり、「心と詩」の関連性についての議論が展開されている。もちろん、文章はそれだけでは終わらない。その「心と表情」と「心と詩」からさらに何が創造できるのかに発展している。

■ 「心と表情」からは、目や鼻といった部位が顔全体と調和して初めて多様な「表情」になると記されており、「心と詩」からは、言葉の並び方や使い方が全体にながれることで初めてすてきな「詩」になると記されている。

■ 「表情」や「詩」と言った『表現』されるものは、単なる「部位」や「言葉」を並べるだけでは成立せず、全体のバランスや調和を考えて初めて完成されるということである。そこに必要なのは、「部位」や「言葉」の性格や繋がりを初め、それらを理解した上で全体のバランスや調和を図れるマクロ的な視野のようだ。

■ 『表現』というのは、創造的コミュニケーションを行っていく上で欠かすことのできないもの。相手に「伝える」のみならず「伝わる」ものでなければその価値は見出せない。この文章をあえて入試問題に取り入れたことを考えると、雙葉中学の学びの中には、創造的コミュニケーションがあふれているのではないだろうか。


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