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■ 自修館中等教育学校の社会の入試問題には非常に興味深いものがある。ひとつは絵を描かせる問題、もうひとつは言葉の関係性を図式化して描かせる問題である。
■ 絵を描かせる問題の1例を挙げると、「銅鐸」の一部分が描かれた絵が提示され、その絵を完成させるという問題である。ただ単に知識を求め、銅鐸の絵や写真を提示して「これは何ですか」と問うのではなく、「あなたは銅鐸のどの部分を見て銅鐸と判断しているのですか」と問うかのように絵を描かせるというのは、モノと知識との1対1対応ではなく、モノを多角的に捉える能力が求められる。
■ 言葉の関係性を描かせる問題では、4〜5個の単語の関係を図にあらわすことが求められる。例として「基本的人権」の枠の中に「社会権」と「自由権」が内包され、「自由権」の枠の中に「精神の自由」と「経済活動の自由」が内包された図が提示されている。例を参考にしながらも、白紙の解答欄に自分の力で描かせる問題であり、持っている知識をイメージ化し、そのつながりを考える能力を求めている。
■ 持っている知識・情報を絵や図で表すというのは、物事の関係性に気づき、発想を広げていくための大きなきっかけとなる。当研究所の取り組むHonda「発見・体験学習」でも、チームの状態について絵や図で表現させる「E関係図」や、得てきた情報からイメージする言葉を線でつなぎながら書き出していく「I関係図」という仕掛けを用いている。
■ 自修館は複数回入試が行われるが、今年の社会の問題では、あつかう題材は変えながらも、すべてこの2つのタイプの問題が出題されている。多角的な視点でモノを見て、豊かな発想を広げていってほしいという自修館の受験生に対するメッセージであり、それが自修館の教育目標とする『自主・自立の精神に富み、自学・自修・実践できる「生きる力」を持った生徒』の育成につながっていくのではないだろうか。
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