| 10月29日に行われた聖光学院の学校説明会の冒頭で、工藤校長先生は「聖光学院から『進学校』というラベルを取り去ったときに、そこに残るものは何でしょうか」と保護者に問いかけました。進学校として保護者の期待も高い中、あえて学院を「Creative School」と表現し、スライドで生徒の表情を映しながら、日々の教育活動のビジョンを語られました。
中でも印象に残ったのが、保護者の転勤で海外留学を考えていた生徒のエピソードです。言葉や文化の違い、帰国してからのハンディなど悩みがたくさんある中で、それでもせっかくのチャンスなのだからぜひチャレンジをしてほしいと先生はアドバイスされたそうです。「生徒にとって何がいちばん良いのか我々も迷います。やった結果がどうなるかも分からない、でも一律に同じ価値判断や変な平等意識で考えるのではなく、生徒一人ひとりに本当に合ったものを与えてあげたい」というお話でした。
聖光塾を担当されている沖田先生も、以前この「迷いと不安」について「評価を行うことで教師は安心しがちだが、あるひとつの結果をその子の評価であると思ってはいけない。学びや体験が実になるタイミングは生徒によって違うので、最終的に社会に出た時にどんな人間になるのか、いつ・どんな形で結果を出すのか、心配しながらもずっと見守ることが我々教師の仕事ではないだろうか」と語っていました。
創造性や感性を養うために聖光塾や選択芸術講座といった幅広い分野で本物に触れる機会を生徒に提供している聖光学院。しかし本当の魅力はその選択肢の多さもさることながら、チャレンジしたことで生徒がどう変化し成長していくのか、その過程で生じる「迷い」を引き受け、生徒の内側から創造の芽が出るまでしっかりと見守るという先生と生徒の目に見えないコミュニケーションなのでないかと感じました。
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