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100周年を迎える聖学院中学校が英語を強化している理由
2006年1月25日
by 石井 麻美 

1906年に創立され、今年100周年を迎える聖学院中学校。今年の社会の問題にはこの100周年を意識した問題が出題されるようですが、今回注目したいのは、2003年度より展開している独自の英語教育プログラムです。この展開は単に中学校入学以前に英語学習を経験している生徒が増加傾向にあるということだけではなく、当然、公立の小中一貫校で英語を重視するとか、2008年には英語の授業は英語で行うといった近未来の教育動向を見据えての展開なのでしょう。

具体的には、英語の授業を「経験者クラス」と「一般クラス」に分けて行っているのはもちろん、入試形態など様々な取り組みに反映されています。海外帰国生の入試だけではなく、英語選抜入試では海外経験を問わず、英語検定3級以上の取得者を対象に実施しています。聖書や賛美歌も英文で読んだり、英語で歌ったりすることで、あらゆる場面で英語を発信し、聞く環境が創られています。そしてそれは、中学2年終了時に英語検定準2級以上を取得している中学3年生の生徒が36名にも達していて、確実に実を結んでいます。

説明会のラストを飾ったのは、中学1年生〜3年生による英語のデモンストレーションです。メンバー全員で朗読してくれたのが、Martin Luther King Jr.の"I Have A Dream"という自由と平等を夢みるだけでなく、実現させたいという心からの祈りをあらわしたスピーチです。中でも中学3年生の石井君のスピーチは見事でした。単に読み上げているのではなく、強弱のつけ方や声のはり方などは本当にマーティン・ルーサーキングがこのスピーチに込めた思いを自分のものにし、再現しているかのような素晴らしさでした。

私立中高一貫校でも、すでに英語の授業の時間数を十分に設けるだけではなく、アメリカを中心に各国で海外語学研修や留学プログラムを実施しています。聖学院でも高校1年と2年次に希望者対象にアメリカホームステイを実施しています。しかし、英語だけで何らかの解決策がうまれるわけではありません。

そのヒントは説明会資料の中に書かれていた峰田校長先生の「21世紀に生きる人材の育成をめざして」という文章の中にありました。そこにはこうかかれています。「今私たちは21世紀の最初の時代に生かされておりますが、いまや世界は本当に狭くなってきたという実感がします。交通や通信の手段が目覚しく発達したお陰でもありますが、それだけに世界は一つだとして世界のあらゆる問題を自分たちの問題として受け止める感覚がないとこれらの時代、国際的に生き抜いていけなくなりそうです。グローバル化というか、あらゆる問題が密接に関連しあっていて全体を見渡す視野の広さがないと的確な対応が難しくなっております。この新しい時代に生きる人は、そのような国家・民族を超えた世界観とその背後にあるグローバルな視点で捕らえた正しい歴史観を持たなければならないと思います。」つまり、国家・民族を超えて、世の中の様々な問題に直面したときに、それを真摯に受け止め、解決していく人材を育成する一つのステップとして英語を強化しているのです。

入試直前の説明会だったため、アメリカホームステイやオーストラリア語学研修、中国見学の旅などと英語の取り組みがどのように繋がっているのかを聞くことはできませんでしたが、実ははこれらのプログラムと関連づいているはずです。このなかなか見えない関係が紐解けた時、聖学院がどのように生徒一人ひとりのタラント(自分の賜物)を育み、オンリーワン・フォー・アザース(他者のために生きる個人)へと成長させているのかが見えてくるでしょう。

学校HP:http://www.seig-boys.org/index2.html




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