The授業リンクトップへ

環境問題に取り組む生徒活動『CFEP』の実践報告 〜想像を創造に〜


振り返り
〜授業に何を持って帰るか〜

埼玉県立越谷高等学校 小林 昭文先生


 

今回からは振り返りの時間を多くとっています。今回の振り返りは小林先生による「大切な友達」というやり方で行われました。まずは4人一組のグループをつくります。

「梅沢先生の話を聞いて『これはいいな』『真似しよう』『持ち帰って使おう』といった気づいた点を4人で話し合って紙に書いてください、3分間です」。

小林先生の合図で振り返りがスタートしました。今回の報告では、梅沢教頭先生だけでなく、生徒や事務職員から見た視点での報告もありましたが、各先生方はどういったポイントが印象に残ったのでしょうか。瞬く間に3分間が経過し、小林先生の指名で発表していきます。

「生徒が主体になっていて、それによって教職員が影響されたり、学校全体で取り組んでいく雰囲気に変化しているのが良い」
「結論ありきでゴールがあると、それがコンセプトになると思う。途中で出てくる課題解決の経験がその後のばねになっていきそう」
「高い理想と生徒目線というキーワードが出ていたが、様々な場面でこのキーワードに戻って考えているように感じられた」
「正式な組織としてやらないのがいいな、と思った」

各先生方とも学校での自分自身の体験があります。様々な視点で今回の報告を捉えている様子が伺えます。


 

 

「次に梅沢先生にとって利益になるような質問、ここにいる皆さんの気づきになるような質問を考えてみましょう、これも3分です」。

短い時間単位で区切りながら振り返りは続いていきます。報告の内容だけでなく、梅沢先生の考えや発想に着目する先生も見受けられます。3分間がたち、今度は指名でなく挙手で質問をぶつけていきます。


 

 

Q.梅沢先生自身が、前提思考を崩していくような多角的な視野をお持ちですが、そういった発想を持つ秘訣のようなものはありますか。

A.今良かれと思ってやっていることにNoをつけて考えています。「〜しないとしたら」と考えることで、新しいものが見えてきます。

Q.生徒たちをどのように乗せていくのか、そのポイントは何かありますか。

A.さりげないことを褒めています。目立った大きなことではなく、何気なくやっていることを褒めるようにしています。自分でもいい発見をしたなと感じて、それを生徒にどう伝えようか考えると、楽しくなります。

Q.250万人の規模になりえるという話がありましたが、それは学校発信の社会的な活動ということになると思います。そのような活動にどうつなげていこうと考えていますか。

A.一番簡単なストーリーがあるとすれば、参加している生徒の誰かが、それに関わるような職場を目指し、影響力のある発信をしていくことです。もう一つの方向性としては、まだ生徒には伝えてはいませんが、明確な結果が出ています。そのことを喜ばない私学はないはずです。結果的に経費削減にも繋がっているわけですから。そこから広がっていく可能性が生まれます。そうなると、新しいコラボレーションの形が生まれると考えています。

Q.30人いた生徒が16人に減ったということでしたが、環境問題のような活動であれば、頻度は高くなくても参加したいという生徒は参加してよいと思うのですが、どうお考えですか。

A.まったくそう思います。ただ生徒たちの心の葛藤を考えると、今その道に入るのは危険かなと感じています。戻りたいという意見はあるよという話はしていますが、まだそこに踏み切れないようです。

Q.先生は降順の考え方で進めても、生徒は昇順でやっていきたいということは多くあると思います。そこの折り合いはどうつけていますか。

A.活動前半で私が引っ張っていたときは、折り合いをつけていません。ごみ箱の表示のように現実として結果が出ていることで生徒に気づきはあったと考えています。現在生徒からは「ごみを拾いたい」といった意見が出ています。僕がやろうと言えばすぐに解決しますが、そうはしたくないのでしていません。逆に生徒にはそれがストレスになっていると思いますが、楽をさせたいわけではないので、どうしていこうか考えています。

Q.生徒の発表のなかに花王とサントリーの人の話が難しかったという意見がありました。そこでとどまらずに、わからなかったポイントを乗り越える振り返りのようなものは何かありますか。

A.正直難しい内容だったということはあります。優先順位や集まりの都合でフィードバックできていない面もあり、また事前の伝え方などで失敗したなと感じている部分でもあります。同じ失敗をしないように考えています。

個々で質問をするのではなく、話し合う過程を設けたことが大きかったのか、これまでの2回の授業に比べても活発な質疑応答が行われました。そうじて生徒と先生の考えのギャップをどう解消するかに特に注目が高かった様子です。


 

質疑応答のあとは個々での振り返りに入りました。各先生方は2つのワークシートに書き込んでいきます。一つは「気づいたことを左側に、帰って実践しようと思うことを右側に、下に振り返りも含めた感想」というもの。もう一つが「意見やアドバイスも含めた梅沢先生へのメッセージ。ポイントは梅沢先生に愛と勇気を伝えること」というものです。

「研修会をイベントにしない、つまり『これで終わり』にしないのが、この振り返りの大きなテーマです。やろうと決めたことは持ち帰って机の前に張っていただきたいと思います」という小林先生のメッセージで第3回の「The授業リンク」は幕を閉じました。


 

   1.開会の挨拶
   2.環境問題に取り組む生徒活動『CFEP』の実践報告 〜想像を創造に〜
   3.振り返り 〜授業に何を持って帰るか〜


Copyright(C)2000-2008 NTS Educational Research Institute. All Rights Reserved