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『清澄祭によせて』
校長 小林和夫
今年のテーマがセンターステージと聞いて、わたしはすぐにドガの名画「踊り子」を思い出した。高校の美術の教科書にものっている、舞台の中央で片脚を高くあげて華麗に主役を演じる踊り子の絵である。
しかし、踊り子の画家と異名をとったドガのそのシリーズの絵は、脇役の踊り子が舞台の袖で出番を待つ姿や、稽古場で黙々と練習をつづける姿を描いたものがほとんどである。どうしてドガは、センターステージで踊るプリマドンナの姿より、これらその他大勢の踊り子たちの姿を描きつづけたのだろう。
画家はつねに「美」を求める。庶民のありふれた情景をリアルに描いたドガは、おそらく、ふつうの人がふつうの場所でみせる、ひとときの一途さに「美」を見出したのではないだろうか。
さあ、わたしもドガの目にならって、あなたの一途さをさがしに行こう。
清澄祭では、きっと誰もが主役なのだから。
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