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学校探求【16】〜横浜雙葉の新しい教育
2006年4月28日
by 本間勇人(honma@netty.ne.jp)

◆ 横浜雙葉にとって、神奈川というエリアは、地政学上の問題がある。というのは、せっかく独自の総合的な教育を行っているにもかかわらず、その教育の質に強い理解と関心を示して受験生が入ってくるというので必ずしもないからだ。なぜなら、フェリスにしても横浜雙葉にしても横浜共立にしても鎌倉女学院にしても、その併願校を見比べれば、ほとんどが互いに受け合っていて、教育の質の差異で選択されてはいないというのが実際だからだ。

◆ 結果的に偏差値の差異で選択されているのである。もちろん選択の理由をアンケート調査すれば、同校の「校風」というのが1番多いだろう。しかし、それは学園の雰囲気と同程度で、世界に広がる幼きイエス会の理念や活動がどれほど横浜雙葉の教育に浸透しているかについて、理解は深まっていないだろう。

◆ それは同校に入学すれば、教育プログラムで日々体験していくのだから問題はないのだと言われるかもしれない。たしかにそうである。しかし、それでは横浜雙葉に入学した生徒だけが体験できるのであって、他の中学受験生はどうなるのだろう。

◆ 千葉校長は、「創立80周年を機会に、21世紀を見通した雙葉の新しい教育を模索している」と語る。「教科を中心とした学習、奉仕活動、校外学習、総合学習、グローバル学習、1人ひとりの生徒との対話を今後も充実させると共に、これらを有機的に連携させ、現実の中に開かれた人を育てる教育」「新しい関係の創造」というのがその模索の過程で生まれてきた横浜雙葉の教育ビジョン。

◆ 「有機的に連携」「新しい関係の創造」というのは大変魅力的なフレーズであり、実際その成果の1つとして、大学合格実績は半端ではない。国公立大学・早慶上智・MARCHの合格者総数が卒業生数に占める割合は120%を超えるほどだ。

◆ しかしながら、「有機的」「新しい関係」とは何だろう。「有機的」で思い浮かべるのは「ぶどうの木」であり、「新しい関係」から思い浮かべるのは「新しい人」である。これらの精神は横浜雙葉の生徒1人ひとりの内面の光として輝いていればよいのかもしれないが、その輝きは人の世に広がりつながることがあってもよいのではないだろうか。

◆ 入学前にこのような横浜雙葉の教育の質の圧倒的な違いを表現することによって、神奈川エリアの学校選択者の目を開くことになろう。受験を必要悪とするか、ミッションを広める機会とするかは、ミッション校の決断しだいである。



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