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| 学校探求【14】〜聖徳学園は道の民主主義教育の成果を上げている |
| 2006年4月25日 by 本間勇人(honma@netty.ne.jp) |
| ◆ アマルティア・センのエッセイ集「人間の安全保障」(集英社新書2006年1月発刊)を読んでいたら、「民主主義」は欧米の専売特許ではないという趣旨の箇所に直面した。たしかにプラントンやアリストテレスの時代のギリシアは、民主主義のルーツだと言われているし、その時代に欧米という概念はなかったわけだからそれはそうだろうと思いながら読み進めていた。
◆ すると「それ事は独り断(さだ)むべからず。かならず衆とともに論(あげつら)うべし」というフレーズが目に入ってきた。J.S.ミルの「自由論」に同じような一節があるので、ずいぶん古めかしい訳本を引用したものだと思ったら、なんと聖徳太子の一七条の憲法の最後の条項だった。 ◆ どこかで日本人は民主主義をアメリカから学んだと錯覚しているのかもしれない。明治時代に欧米文化を速やかに取り入れながら、欧米に日本文化の大きな影響も与えていたのだから、単なる物まねがうまいだけではなかったに違いない。鎖国の間に受け入れる準備がたっぷりできていたのだという説もあるぐらいだが、遠く604年のときから、民主的な公共性を尊ぶ精神が連綿と続いていたから、欧米の民主主義は、日本人にとってはわかりやすかったのかもしれない。 ◆ そのときふと聖徳学園の小林五郎校長先生を思い出した。聖徳太子の一七条の憲法の和の精神を尊び、同時に武士道という道を教育で説いている姿が目に浮かんだ。そして平成16年度に卒業して東大に進んだOGが「卒業生から見た聖徳学園」というエッセイをどこかで書いていたのを思い出した。 ◆ たしか中学のときはニュージーランドに行き、高校時代はヨーロッパに行った。ピアノも大いに楽しみ、マーチングにも参加した。とにかくお祭り大好き学園。しかしたんに騒いでいたわけではない。知的好奇心に満ちた環境だったということを言いたい。学びについて議論する毎日も楽しかった。常に受験勉強の先にある学問に思いを馳せる瞬間を先生から教わったというような内容だったと思う。 ◆ ここには右脳と左脳と公共性と道という聖徳学園の学びの基本構造が見え隠れしている。和と道と脳科学。古くて新しい要素の混在は、一見わかりにくいかもしれないが、真理の道は古いも新しいもない。欧米もアジアもない。時を超え、空間を超え、人間であることを学ぶ。大学合格だけが成果ではないが、今年も聖徳学園の卒業生は多くの成果を上げた。そしてその先にあるものに向かって羽ばたいていくのだろう。 |
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