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| 学校探求【6】〜中村学園の飛躍 |
| 2006年4月4日 by 本間勇人(honma@netty.ne.jp) |
| ◆ 中村学園の講堂の名称は「フェニックスホール」。関東大震災や世界大戦によって火事という災難にあっても、何度も学園の先生方が一丸となって不死鳥のごとく再起してきた。
◆ 21世紀の始まりは、少子高齢化、学力低下問題、二極化、日本社会の低迷など制度的理念的危機が世を覆い、私立中高一貫校もその影響を被らざるを得ないのだが、そんなときまたまたよみがえる中村学園はまさにフェニックス。 ◆ 学園のサイトにはこんな記事が載っている。「2006年度入試は、中学新入生159名・高校新入生124名を迎えることとなりました。 にぎやかな新年度となりますので今からワクワクしております。高校3年生113名は大学合格実績(特にMARCH)を伸ばし、 キャリアデザインを実践するために新たな道に向かって巣立っていきました。」 ◆ なんと新中1は2クラス増ではないか。そして大学合格実績も、具体的には「筑波大学(第一学群社会学類)、千葉大学(法経学部法律学科)、山形大学(工学部電気電子学科)、釧路公立大学(経済学部経済学科)3名、青森公立大学(経営経済学部経営学科)、熊本県立大学(総合管理学部総合管理学科)、早稲田大学(国際教養学部国際教育学科)、上智大学(法学部法律学科)、上智大学(文学部英文学科)、東京理科大学(理工学部土木工学科)、東京理科大学(経営学部経営学科)2名、立教大学(法学部法学科)、立教大学(経済学部経済学科)3名、立教大学(文学部史学科)、立教大学(文学部文学科)、立教大学(社会学部現代文化学科)、立教大学(観光学部観光学科)、立教大学(コミュニティ学部コミュニティ福祉学科)、青山学院大学(経営学部経営学科)、中央大学(文学部文学科)、中央大学(経済学部経済学科)2名、明治大学(農学部農業経済学科)2名、明治大学(法学部法律学科)、明治大学(商学部商学科)、法政大学(法学部法律学科)2名、法政大学(法学部国際政治学科)、法政大学(経済学部国際経済学科)、法政大学(経済学部経済学科)2名、法政大学(経営学部経営戦略学科)、法政大学(社会学部社会政策科学科)2名、東京女子大学(現代文化学部言語文化学科)・・・。」 ◆ たしかに大飛躍だと思う。中学入試で人気が爆発するはずだ。しかし、このような大学進学実績はいかにして可能だったのか。その秘密は、「みやこどり2006(No.59)」という学園誌に書かれている。同誌を頂くのを毎年楽しみにしているのだが、今年の内容は今までとはどこか違っていると感じた。急にステージがアップしている。まず小林校長の巻頭言「授業第一は完成したか」が良い。中村の授業の未完の物語=ネバーエンディングストーリーが高らかに謳われていた。なるほど、実績という実を結ぶはずだ。 ◆ また巻頭の詩がいつもと違う。同じ先生が創っているはずだが、日常が堆積するイギリスの町空間の中に、悠久のそして普遍的な人間の生き様のさらにかなたにあるものを見出している。こんなふうに説明すると重くなるが、詩だからこそ「あ・うん」の「間」で染み渡る。中村学園の教育の深さをツーカーの速度で垣間見ることができる。 ◆ 中学1年生の小論文もまた驚愕。1500字前後で「地球温暖化」について論じている。世界規模の社会現象と日常の生活世界をつなぐループを見つけ出す思考作業が行われている。6年後の成長はどうなるのだろう。読みながらワクワクどきどきした。 ◆ ニュージーランドからの留学生Reimy Jonesさんが、中村学園を去るにあたり残したメッセージの中の次の文章は学園の特徴を表している。"I always wondered how long it took to just put the food in the lunch box! I mean that the lunch is so wonderfully presented! I loved it! I am definitely going to miss those beautiful lunches! In New Zealand , some people don't even have a lunch box..sad…" ◆ 日本のホストマザーの弁当の作り方に、中村学園らしい「もてなしの心」をReimy Jonesさんはちゃんと感じているのだ。日本文化の理解とはこういうものではないだろうか。それにしてもこのような英語のやりとりを中村学園の生徒たちがふだんからやっているのであれば、使える英語力が伸びるわけだ。 ◆ そして新任のアドミニストレーターの「葛藤転成福」という題目の記述も、中村学園らしい。どうやら矛盾やジレンマ、あらゆる問題を飛躍のバネにするフェニックスさながらの人材(生徒・留学生・保護者・教師・アドミニストレーター・経営陣すべてを含む)が集結しているということだろう。「みやこどり2006」の一読をおすすめする。 |
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