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| 学校探し(71)〜優しさの風薫る横浜女学院中学校(3) |
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2005年10月7日 by 本間勇人(honma@netty.ne.jp) |
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◆ 「2006年度学校説明会資料」のページをめくったとたん、優しい風が吹いた。「地球市民として羽ばたくために、横浜女学院はしっかりとした『個』を確立させ、奉仕の心と感謝の心を育み『愛と誠』のある地球市民を育てます」とは深川校長先生のミッションを表現する言葉。羽ばたくために程よい風が吹いているのが横浜女学院なのだと、まずはここで再確認。 ◆ この小冊子は、1ページ1ページ本当に丁寧に作成されていて、はっと思った箇所も多いが、中でも国語と算数の中間点のある問題の事例は興味深い。たいていの学校の説明会では、入試問題はコンセプトと出題項目を並べて終わりだ。入試問題はその学校のカリキュラムや教育実践、何より教育理念が反映されており、学校の顔であるとよく言われるのだが、その顔をきちんと見せる学校は少ない。入試問題そのものを見ればわかるだろうぐらいの配慮が普通。 ◆ しかし横浜女学院の場合は、実際の生徒の解答を並べ、この場合だと中間点がどれくらい、ここまで書けば、数式を組み立てたなら満点とか、事例を並べて説明してくれている。 ◆ 国語の場合、モモという主人公の存在意義をまとめる記述式の解答の説明をしていた。モモという人格の理解、その人格が他者とのかかわりでどういう存在意義を有しているのかという2点を把握しているかどうかをみる問題のようだ。人格はモモの動作や表情や行動という目に見える範囲で考えることは可能だが、存在意義については、そういうモモと他者との関係の「間」にあり、目にはみえない。 ◆ 算数の場合、立体という形状とそこに水を注入したり排水したりという時間と空間の関係を数式化できるかどうかをみる問題のようだ。ここでも立体という形(空間が作っている形)は目に見えるが、空間と時間の関係の「間」は目に見えない。それは数式つまり(中学に入ってからは)関数という抽象的な概念に変換できるかどうかが問われている。 ◆ 抽象と具体との関係を把握するリテラシーが国語でも算数でも共通して問われているが、抽象は目に見えない変わらないものである。具体は目に見える変わりゆくものである。変わりゆくものを把握するには変わらないものを知る思考のフィルターの広さが必要なのである。中間点のある問題は、このように思考のフィルターの大きさあるいは思考の深さの幅を測ることができるが、逆にいえば、受験生にとっては、どういう思考のスタイルをあるいは考え方を身に付ければよいのか、ビジョンが明快に示されていて、進学する前から、横浜女学院で学ぶ準備がされていると考えてもよいだろう。 ◆ それにしても入試問題の中にもまた、横浜女学院の「変わらないものを愛したい。変わりゆくものを育てたい」という教育信念が存在しているのである。 |
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