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戸板学園(2)〜生徒が伝える教育ビジョン
2005年9月8日
by 本間勇人(honma@netty.ne.jp)

◆ 「知好楽」というインテリジェント・トライアングルは、戸板学園のすべてに浸透していてフラクタルに仕掛けられていると前回述べたが、生徒の中にも浸透していることがわかるエピソードがある。それは生徒アンケート(戸板学園通信13号)による戸板のイメージカラーランキングの結果である。

◆ 1位はピンク、2位はグリーン、3位はオレンジ。これは戸板学園の生徒自身の戸板の教育に対する感覚を表している。この感覚を色彩学的な観点から見てみよう。私の信頼するフェイバー・ビレンの「色彩学の謎を解く」(青娥書房2003)によると、ピンクの嗜好心理は、文学好きや芸術家好きに多い傾向にあるそうだ。青春の思い出、良家の生まれ、慈愛の深さをピンクは表すという。優しさの情調がベースというわけだ。

◆ グリーンの嗜好心理については、アメリカ人の最も多くはグリーンを好むと言われているそうだ。自然や均衡や正常などの連想色でもあるようだ。社会的な適応力に富み、教養ある良識人であり、慣習や規則を重視しやすいタイプで、社交クラブに加盟して、各種の市民活動に参加し、会員同士でゴルフやトランプや劇場での鑑賞会などを楽しむ人々が嗜好する色である。

◆ オレンジ色のタイプは、親しみやすく明朗であり、光輝に満ち、フレンドリーであるそうだ。貧富の差や教育の差、階級の差を問題とせず、どんな人々とでも仲良く交際しつづける特異な能力の持ち主でもあるそうだ。

◆ 外交的で相手に強烈なプレッシャーをかける戦略家は赤色を好み、内向的で保守的で自制心を好むエリートは青色を好むようだ。それに比べ、戸板の生徒は、芸術のピンク、楽しさのグリーン、平等のオレンジを嗜好する。

◆ まさしく教育ビジョンを反映しているではないか。生徒にとっては、知好楽の知は、慈愛に満ちた芸術知を、好はあらゆるものを包み込む平等志向を、楽は自然に親しみバランス感覚を好むストレスレスな情調を意味するのかもしれない。

◆ 前回「世界の問題や紛争の解決には、この抑圧的雰囲気を創造的な雰囲気にシフトするToleranceが必要だ」と述べた。戸板の教育ビジョンはもちろんこのことを包含しているが、何より生徒がそのことを感じ取って実践しているということが色彩学的にもわかるのである。



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