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学校探し(55)〜着々と進む東京女子学院の教育改革
2005年5月31日
by 本間勇人(honma@netty.ne.jp)

第1回≪未来を創る学校≫セミナー(2005年5月28日)において、東京女子学院(以降TJGと表記)の教頭吉田稔先生はパネリストとしてパネルディスカッションに参加された。21世紀型の学習としてのTJGの試みをお話されたのである。

◆ TJGは、英語教育における大胆な改革が有名だが、まず英語教育ありきではなく、その前提あるいはその背景に感性の育成がある。その感性教育は感情を豊かにするだけではなく、その豊かな感性を表現する意欲に結びつける仕掛けを創っているそうである。

◆ その1つが今年の春のミュージカルである。サウンドオブミュージックを見事に演じきった(参考→http://eri.netty.ne.jp/honmanote/sclstudy/2005/0328.htm)。弦楽オーケストラ、コーラス部隊、美しい歌声のアクター、舞台衣装などをプロデュースする部隊、シナリオライター、演出家集団、これらすべて生徒たちの協働で行った。まさに感性教育の総合的な仕掛けであった。

◆ そしてもう1つが中学修了記念論集である。表現の技術、問題意識、リサーチなどの言語編集の中学3年間の集大成である。自分のたんなる興味から社会問題へと視野を広めた論文が多数掲載された冊子は、TJGの教育改革が不易流行の実践であることを証明している。

◆ 総合芸術という感性教育と中学修了記念論集という言語教育をベースに各教科という専門性を学ぶ学習構造になっているのがTJGの教育であろう。それにしても、ベースというにはあまりに高度な視点を生徒たちは身に付けている。日本語論、日米映画比較論、ショパンを通じて抽象化した人間論、遊びと競技の違い、ハムラビ法典における死刑問題の探究、和菓子にみる日本文化論など実に幅広い視点を発見している。

◆ 中学3年の間に、豊かな感性と言語感、そして発想を育てる教育がTJGにはある。このベースがある限り、そこから将来の進路意識が明確に出てくるだろうし、進路意識の芽生えは、そのために学習する意欲を生み出すことができるだろう。そして見逃していけないのは、英語教育のグローバル性。中学3年間の英語の授業では、ネイティブ・スピーカーが英語教師。英語の授業は、イギリスやアメリカの現地校さながらの環境である。英語の技術が身につくだけではなく、グローバルベーシスを体得することができる。TJGの生徒たちが社会にでて活躍する頃には、このグローバルベーシスに基づいた価値観とそれを表現する英語力は当たり前の世の中になっていることだろう。TJGはまさに≪未来を創る学校≫なのである。



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