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学校探し(48)〜動き出す明大明治
2005年3月17日
by 本間勇人(honma@netty.ne.jp)

◆ 明大明治は、2008年調布に移転し、共学校になるという大きな転換を目指している。そのための準備は、中学入試を2回に分割した2002年ぐらいから着々と進んでいるようだ。もちろん、その前から時代の動向を調査し、明大明治の不易流行をどのように形作っていくかシミュレーションしたり青写真を描いたりしてきたことだろう。その設計図の一部分が少しずつ現れ始めている。

◆ 2007年には本格的に大学全入時代に突入し、大学の経営や研究レベルの二極化が明白になると言われているが、当然明治大学は、言い方の良し悪しは別にして、いわゆる勝組に入る可能性が大である。そのような大学に進む保障/保証があるという前提で6年間のカリキュラムを編成することになるわけだから、進学校とは全く異なるカリキュラムを構築することができる。

◆ そうは言っても、従来は日本の社会や大学入試というものが、教科ベースの知識の基礎基本を重視していたわけだから、進学校との差異を明確に打ち出すことができなかった可能性がある。しかし、社会も大学も、知識の基礎を前提に、思考力や表現力、クロス・カリキュラム・コンピテンス、コミュニケーション能力というものをはっきりと求め始めた今日にあっては、画期的な新しいカリキュラム編成に挑戦できる環境が整ったと言ってよい。

◆ リアルな根拠や本質からバーチャルな根拠や本質に基づくようになった情報化社会における思考力や表現力の最適化は、校舎の場所移動によって可能になるだろうし、何事も1人で作りあげるのではなく、プロジェクト的に企画編集、制作していく高度で複雑な知識社会かつ高ストレス社会にあっては、共学校へのシフトが効を奏すだろう。

◆ そしてそういう外的な条件設定とカリキュラムという内的な構造との連関を、着々と進めているというのが現状の明大明治なのではないか。基礎基本を大切にする一方で、教科を横断する学際的な学習の実践の積み重ねはその1つの例だと思う。

◆ また、新しい人間関係構築の基礎となるSCC(School and Classroom Climate:学級雰囲気)の形成の一環として、卒業論文・レポートの制作に向けた教師間のコラボレーション活動もその1つだろう。

◆ 何よりもその卒業論文・レポートに向けた長期プログラムの編成は高度情報化社会に対応できる思考力や表現力を身につけられるカリキュラムでもある。高校2年でスキルを学び、自分自身の関心を知り、テーマを見つけ、高3では、それについて調べ、まとめ、発表するというアクティブな学習プログラムは、知識習得型学習ではなく高度情報化社会が必要とする創造型学習である。このような新しい学習環境を整えるには、教師の気の遠くなるような労力が必要で、教師のプロジェクトリーダーの資質がポイントになる。だから教師間のコラボレーションは大事なのである。

◆ このように、明大明治の教育課程編成の大きな転換は、説明会やホームページで少しずつ伝わってくるが、まだまだ全貌が見えるわけではない。それだけに今後も注視しないわけにはいかない新私立中高一貫校である。



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