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中村学園を通して女子私立中高一貫校を考える(2)
2005年3月11日
by 本間勇人(honma@netty.ne.jp)

◆ 中村学園には、すべて生徒の手による編集メディア「KIYOSUMI」という校友会新聞がある。私の手もとには3月3日発行のものがあるが、これは同学園の教育環境がいかなるものなのか手にとるようにわかる内容なのだ。

◆ 先輩・後輩、教師、保護者が本当にインタラクティブなコミュニケーション環境を創っていることがよくわかるのである。新任先生の紹介の写真がまたいい。大概はお見合い写真で表情がこわばっているものが多いはずなのに、微笑がよい。生徒が必ずしも撮ったわけではないのだろうが、かりにとったとしたら、「ダ・ビンチですよ先生」と言いながらはしゃいでいる光景が目に浮かぶ。あそびとまじめが許容される環境があるということである。

◆ OECD/PISAの報告にもあるように、SCC(School and Classroom Climate:学級雰囲気)は豊かな学力形成に大きな影響を与えるが、中村学園のSCCはなかなか心地よいということをこの校友会新聞が語りかけてくる。

◆ 心理テストのコーナーがある。占いは、女子中高生は大好きだなという程度に読み取ってはいけない。設定が興味深い。携帯電話を購入する際、8色のうちどの色を選ぶかという設定である。ただどの色が好きですかではない。ここでもコミュニケーションツールとそれに対する愛着を大事にする学校の環境がある。携帯持ち込み禁止という禁欲的規律ではなく、自己実現的規律があるという証明。自ら選び自らの気持ちをツールに重ねるからこそ、自然とマナーは守ることができる。

◆ しかし、もっと大事なことがある。たとえば。紫を選んだとする。すると「芸術的な才能、気質を持つ人。・・・・・・」という回答がでてくるわけだが、これは紫色の定義ではなく、イメージだ。ある色がイメージを飛ばすトリガーになっている。谷川俊太郎さんの詩に「色の息遣い」というのがある。7色の色について、その息遣いをことばにしている。たとえば、青の場合「どんなに深く憧れ、どんなに強く求めても、青を手にすることはできない。すくえば海は淡く濁った塩水に変り、近づけば空はどこまでも透き通る。人魂もまた青く燃え上がるのではなかったか。青は遠い色。・・・・・・」

◆ 「KIYOSUMI」は中村学園の息遣いそのもの。清澄祭の売上は日本赤十字社に送ったという記事も小さく載っている。新潟やスマトラ地震で被害にあっている人々への支援が目的だろう。ぜひこの校友会新聞、ホームページで公開していただきたい。



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