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学校探し(45)〜郁文館期待すべきかしないべきかそれが問題だ
2005年2月14日
by 本間勇人(honma@netty.ne.jp)

◆ 2005年中学入試は、郁文館には少し厳しかったかもしれない。応募者が半減しているからである。しかし、進学者が減るかどうかにまではおそらく影響しないだろうから、実質的問題はないだろう。

◆ ただ、ワタミフード(株)の渡邉美樹社長が私財を投じて理事長になって、大きな話題と期待を呼んだ学校であるだけに、今後の動向が見逃せない。とにかく大きな夢を実現するための学校として、理事長自身「この一、二年で郁文館をガラリと変えます。変えてみせます。」とサイトで宣言しているほどおもしろそうな学校である。郁文館とワタミフード(株)は法人上は直接関係ないとは言え、社長としての渡邉理事長の「地球人類の人間性向上のためのよりよい環境をつくり、よりよいきっかけを提供すること」「地球上で一番たくさんのありがとう」を集めるグループになりたいという考え方は、郁文館の教育に影響するだろう。

◆ とくに昨年12月、理由はよくわからないが、サイトを閲覧すると、渡邉理事長は第6代目校長にも就任している。前校長は法学博士ということだから、最終的には権利の闘争に持ち込むのが得意なはずだから、教育経済的経営とは少しズレていたのだろうか。これは全くの予想でしかないが。ともかく、理事長校長として渡邉社長の考えが強力に影響することは確かだろう。

◆ 基本的には郁文館の歴史的な教育理念と抵触するものではないだろうが、ニュアンスが少し違う。生徒1人ひとりの勇気と自信というのと、1つの万能感と成功体験のシボル化とは同じようだが違う。この差異についてこだわるかどうかは教育としては重要なのだろうとは、老婆心ながら思うが。

◆ 資本主義的エリートを育成する学校が、私立においてはあってよいのだから、問題は全くないが、もしその資本主義が新しい局面を迎えているとしたら、渡邉社長の企業経営の考え方やマネジメント観もそれをキャッチしていなければならない。しかし、少なくともホームページの「夢」合宿の様子を見る限りでは、新局面を切り拓いているかどうかは明らかではない。

◆ 能書きはいらない、実践だ体験だとは、よく聞く能書きだが、人間の教育がわかりやすいはずはないのだ。また、実践や体験からビジョンや発想は生まれない。この意味するところは非常に重要なのだが、ここでは読者の皆様に解釈は委ねよう。郁文館は大きく変わる条件を、他校に比べ備えている。あとは一手。その一手を打てるかどうかにすべてはかかっているだろう。



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