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学校探し(37)〜21世紀型学力を形成する聖セシリア
2005年1月14日
by 本間勇人(honma@netty.ne.jp)

■ 2005年中学入試の願書受け付けが、神奈川エリアでも始まっている。聖セシリアの出願状況は順調である。昨年2004年はいわゆるサンデー・ショック(見方・立場によってはサンデー・ラッキー)だったので、比較することはできないが、2003年と比較すると、まだ締め切りを迎えていない状況で、総志願者数の数はほぼ同数。まだまだ伸びるだろう。

■ 聖セシリアのように、21世紀型の学力を身に付ける環境が整っている私学の人気や評価が高いということは、日本の将来の不安の予言が蔓延している中で、希望の光となる。同校は、大学進学率も順風満帆で伸びているが、その進路指導の方法論は、生徒たちにストレスをかけるような手法ではない。

■ 他校と決定的に違うのは、土曜講座の考え方である。たいていの学校は、土曜講座を総合的な学習の時間や教養の時間として活用し、月曜日から金曜日は、進学指導にあてる。しかし、聖セシリアは、土曜講座をむしろ進学指導の強化の場とし、21世紀型の学力を形成する場を日常の学園生活の中に浸透させている。

■ 特に計画的に組み込まれた「構成的エンカウンター」の導入は、人間関係や氾濫する情報によるストレスに耐えられるあるいはストレス・レスな人間関係を形づくる技術を修得できるようになっている。21世紀型学力はコミュニケーションあるいはカウンセリング・マインドがベースになる。コミュニケーションがとれなかったり、カウンセリング・マインドに理解を示せないようでは、21世紀に中心となる協働的なワーキングのリーダーシップを発揮できないだろう。

■ もちろん、心配りだけのリーダーは21世紀では不要である。専門性の深い理解が重要だ。この点に関しても、聖セシリアのトップマネージメントは戦略的だ。高度な専門性は、まず教師から。教師研修もきめ細かく実施しているが、何より「オリジナル教材」の作成を通して専門性を探究する環境を設定している。それは教師の自信につながり、その自信は、生徒の自己肯定感に良い影響を与えるだろう。

■ そして何より、「価値の教育」。同校のホームページによると「世界的な一つの価値観と出会いながら、いろいろなことを考えたり体験したりすることができるというのは、カトリック学校教育の一つの大きな意義です。ものごとに感謝すること、他者のために自分が役立つときに幸福感を味わえること、人にはそれぞれ与えられた使命があること、そして、自分の置かれた場所でその人らしく生きることの大切さ、それらに生徒は気づいていきます。現代の子供達には、それぞれが自分の感じたことや欲望を中心にして暮らしてもいいという風潮があります。人間の生、ひいては生と死といった根本的な問題に、幼いときから目を向ける宗教的な教育と出会いながら学校生活を送ることは、とても意義深いことです。世の中が現世的になればなるほど、大きな世界の中で自己を考えることは価値あることです。そこにこそ明日の世界への希望もあると信じています。」とある。

■ 生と死の問題は、毎日テレビを通して世界中の映像が流れているが、現場の匂いも触感も遮断された情報は、私たちにとってすっかり日常化し自分たちの問題として受けとめられなくなっているのも一方で事実だ。これでは、21世紀というグローバルな人間関係を作るときに世界の問題を心の底から共有できない。自分の、仲間の、自国のアイデンティティだけ(それもないのが喫緊の課題ではある)では、グローバルスタンダードを共有も批判もできない。世界の人々とディスカッションできない日本人になってしまう。

■ しかし、そうならないように、聖セシリアの教育は構築されている。聖セシリアのような私学を選ぶ高度な≪学校選択リテラシー≫を有する保護者や受験生が増えることは、日本にとって世界にとって希望の光は消えないということを示唆しているのである。



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