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| 学校探し(27)〜桜蔭(さくら)の生徒ということ |
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2004年12月20日 |
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■ 桜蔭のホームページをみると、生徒のことを「さくらの生徒」と呼んでいるページがある。このメタファーは、かわいらしさを指しているのだろうか。日本の伝統を指しているのだろうか。それとも東大受験の悲喜こもごもを象徴しているのだろうか。日本的な正義の香もただよう。いずれにしても含蓄あるレトリックのように考えてしまうのは桜蔭だからという思いが強すぎるのかもしれない。
■ 説明会に参加した保護者は、「新校舎は明るいし、勉強以外の活動も活発で、いろいろな学習に取り組んでいる様子がアピールされていました。東大のイメージが強すぎ、重たさを感じていましたが、そんなことはなかったですね。」と先入観を砕くことができてよかったと感想をもらしていた。 ■ 当研究所岡部憲治氏の論述(「未来を創る学校〜首都圏私立中高一貫校新選び方」2004年)によると、桜蔭の英語の授業でアメリカの有名出版社McGraw-Hillの教材を活用している教師がいるようだ。アメリカ国内で大学進学を目指す(つまりSATでスコアを上げることが目的)生徒が活用しているもののようであるから、なるほどこれはかなわない。なんといっても東大はグローバルランキングで101位なのだから、その上のランキングの大学を目指すアメリカの学生たちが取り組んでいる教材をこなすのだから。 ■ 当研究所の野田亜矢子氏も、桜蔭や開成の先生方が開催しているある英語授業研究の会に参加して、日々新しい方法論や情報を学んでいる先生方の姿に出会い、授業のクオリティーが保たれるにはこういう理由があるのだと興奮して話してくれた。 ■ 外から眺めているだけだと、教師中心伝統型の授業スタイルが多いように見えるかもしれないが、そこで飛び交っている情報は新しい高度な内容なのだろう。そういえば、桜蔭のホームページの「主な年間行事」の表の中に、何気なく「中3は、4月早々に自由に課題を選んで研究をはじめ、9月上旬にまとめて提出する。毎年充実した研究作品が多く、校内で全作品の展示と、生徒および保護者対象の発表会を行う。なお、全員の作品の要約は一冊の本にまとめられる。」と書き込んである。年間行事の一覧の中にこういう内容が書き込まれているのも、同学園の特徴である。 ■ 生徒たちのテーマは、たとえば「パッチ・アダムスの理想の医療」「Honda夢のリレー〜現在、走者はASIMO、次の走者は鉄腕アトム」「モナリザの謎」「学校という名の集団生活」「チェコスロバキアの改革」などなど多彩である。テーマを見ているだけで、未来の医者、科学者、芸術家、政治家がたくさん輩出されそうだと、期待してしまうのは私だけだろうか。 ■ ところで、このような桜蔭に挑戦する学校はないものだろうか。女子学院や雙葉は挑戦するというより、独自路線を行っているという感じだろう。桜蔭以外にも、東京大学以上の高いレベルの知の集団で活躍したいというキャリア・デザインをかなえる学校は出てこないものだろうか。そうすればOECDのPISAの結果などに迷わされなくてもよいのだが。今後新しく開設する学校があるとするならば、そういう大志を抱いてもらいたいものである。
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